激動の朝鮮半島。「北の脅威」のおかげで日本は対韓国外交に勝利した

2016年01月08日(金) 長谷川 幸洋
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〔PHOTO〕gettyimages

それは日本も同じだ。北朝鮮の脅威に対する対処が重要課題になった以上、日米韓の連携がこれまで以上に鍵を握る。したがって、今回の合意は適切だった。

とりわけ両国外相が会見で「最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する」と述べた点が重要だ。この一言は今後、韓国政府を縛る。

韓国の反対派はともかく政府が問題を再燃させれば、それこそ韓国は国際社会で相手にされなくなる。反対派説得は韓国政府の仕事であり、仮に説得できず合意が破談になったとしても韓国の責任である。もうボールは日本に戻ってこない。

どう転んでも、日本が国際的に批判される展開にはならない。合意によって日本の立場が国際的に強くなったとみれば、10億円は安いとさえ言えるだろう。

「終わった話を持ち出す韓国には頭にくる」という感情論を理解できなくもないが、ここは勝利の外交とみるべきだ。

 

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