習近平の横っ面を張り飛ばした金正恩
朝鮮半島に激震が走った。北朝鮮が実施した4回目の核実験は日本に対する重大な脅威であるだけでなく、東アジア全体にとっても脅威になる。直前の年末には、韓国が慰安婦問題の解決で合意した。一連の朝鮮半島情勢をどうみるか。
今回の核実験でもっとも注目すべきなのは、事前に中国に通告していなかった点だ。中国はかねて北朝鮮の核実験に強く反対してきた。習近平体制発足後の2013年12月に3回目の核実験をしたことで、中朝関係関係は完全に冷え込んでいた。
中国は昨年10月、朝鮮労働党創健70年記念行事に中国共産党序列5位の劉雲山・政治局常務委員を北朝鮮に派遣し、徐々に関係改善に乗り出すかと思われた矢先だった。そこへ突然、通告なしに核実験を実施したのは、言ってみれば「お前の意向など関係ない」とばかり、最高指導者の金正恩が習近平国家主席の横っ面を張り飛ばしたようなふるまいである。
これで中朝関係は従来にも増して冷え込むだろう。冷え込むどころか対立する、とみていいかもしれない。
なぜ北朝鮮は後ろ盾である中国との関係悪化を覚悟しても、核実験に走ったのか。それは、金正恩がそうする以外に身を守る術がないほど追い詰められていたからだ。「核兵器さえ手に入れれば、だれも攻めてこないし話も聞くだろう。国内の求心力も増す」。そういう発想だ。
中国にしてみれば「北朝鮮は言うことを聞く子分」であり続けるのが好都合だった。子分が究極の兵器を手に入れてしまうと、親分の話を聞かなくなる可能性が増すので核実験に反対してきたが、いまや子分は独り歩きを始めた。
-
ドイツの「集団性犯罪」被害届は100件超!それでもなぜメディアは沈黙し続けたのか?(2016.01.08)
-
五郎丸歩 独占インタビュー 「僕はいま、“失敗”したい」(2016.01.07)
-
ただ英語ができない「だけ」で、日本人は世界でこんなに大損している(2016.01.05)
-
2016年、日本の景気が悪くなる要素が見当たらない~「国債不足」に「追加緩和」そして「埋蔵金バズーカ―」まで飛び出す!?(2016.01.04)
- 激動の朝鮮半島。「北の脅威」のおかげで日本は対韓国外交に勝利した (2016.01.08)
- 橋下維新いよいよ与党に!? 安倍首相と会談3時間半。2016年の政界はこうなる(2015.12.25)
- 財務省はなぜここまで落ちぶれてしまったのか!〜政策立案・根回しに失敗、議論も説得力がない(2015.12.18)
- 世界各地で極右が躍進! いまこそ日本は「現実」を見据え、冷徹に「実利」を考えなければならない(2015.12.11)
- 騒がれだした衆参ダブル選、その行方を教えよう~政治家にぶら下がるだけの記者には分からない「政局の読み方」(2015.12.04)
- ロシアとトルコは「全面戦争」に突入するのか? 世界の列強が「対テロ戦後」を睨んで動き始めた!(2015.11.27)