「ねっ？しんぱいごむようっていったでしょ？」。
「めでたしめでたしとな」。
今から１，０００年いじょう前のへいあん時だい。
とあるきぞくの女せいが今も語りつがれる物語を書きました。
その人の名は…かのじょが自分のすきなことやきらいなことしょく場で体けんしたことなどをこっそりつづっていたのがきょうのおはなし…さっまいりましょう。
「枕草子」でさいしょに出てくる四きについての文しょうを読んでみるよ。
よ〜く聞くとなんとなくいみがわかるかも？
（雨音）１，０００年前に書かれた「枕草子」。
今とはちがう言ばでちょっとむずかしかったね。
たとえばこんな言ばが出てきたの気がついたかな？「雨など降るもをかし」。
「いとをかし」。
食べるおかし…ではなくて……といういみ。
きれいなものやあじわいのあるものを見てすてきだなってかんじる気もちだよ。
清少納言が四きおりおりにをかしと思ったことは今のわたしたちとけっこういっしょなんだ。
「枕草子」を今どきの女の子が書いたらこんなふうになるよ。
「春ってあけぼのよ。
だんだん白くなってく山の上の空がすこしあかるくなって紫っぽい雲が細くたなびいてんの。
夏は夜よね。
月のころはもちろん。
やみよもね蛍がいっぱい飛びかってるの。
あとホントに一つか二つなんかがぼんやりポ〜ッと光ってくのもすてき。
雨なんか降るのもすてきね。
秋は夕暮れね。
夕日がさして山の端にすごく近くなったとこにさ烏が寝るとこに帰るんで三つ四つ二つ三つなんか飛び急いでくのさえいいのよ。
ましてよね。
雁なんかのつながったのがすっごく小さく見えるのはすっごくすてき。
日がしずみきっちゃって風の音や虫の声なんかもたまんないわね。
冬はつとめてよ。
雪が降ったのなんかたまんないわ。
霜がすんごく白いのもあとそうじゃなくてもすっごく寒いんで火なんか急いでおこして炭の火持って歩いてくのもすっごくらしいの。
昼になってさあったかくだれてけばさ火ばちの火だって白い灰ばっかりになってだっさいの」。
どう？清少納言が四きのどんなことを書いていたのかなんとなくわかったかな？清少納言が暮らしていた寝殿造りという当時のすまい。
なんとかべがほとんどなかったんだって！だから春の夜明けや冬の寒さを今よりもっとみ近にかんじる生活だったんだ。
当時の人はきせつのうつろいをびんかんに楽しんでいたんだろうね。
ではさい後にもう一度ろう読だけを聞いてみよう。
清少納言が１，０００年前にかんじたことがきみの心にとどくはずだよ。
「春はあけぼの。
やうやう白くなりゆく山ぎはすこしあかりて紫だちたる雲の細くたなびきたる」。
「夏は夜。
月のころはさらなり。
やみもなほ蛍の多く飛びちがひたる。
またただ一つ二つなどほのかにうち光りて行くもをかし。
雨など降るもをかし」。
「秋は夕暮れ。
夕日のさして山の端いと近うなりたるに烏の寝どころへ行くとて三つ四つ二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。
まいて雁などのつらねたるがいと小さく見ゆるはいとをかし。
日入りはてて風の音虫の音などはたいふべきにあらず」。
「冬はつとめて。
雪の降りたるはいふべきにもあらず。
霜のいと白きもまたさらでもいと寒きに火など急ぎおこして炭持て渡るもいとつきづきし。
昼になりてぬるくゆるびもていけば火桶の火も白き灰がちになりてわろし」。
・「なになになに？なにそれ？」2016/01/04(月) 09:50〜10:00
ＮＨＫＥテレ１大阪
おはなしのくにクラシック「枕草子」[解][字]
日本の古典の魅力を小学生にわかりやすく伝える番組。今回の作品は、清少納言の「枕草子」。北陽の虻川美穂子が、原文と日本語訳を楽しく朗読する。
詳細情報
番組内容
日本の古典の魅力を小学生にわかりやすく伝える番組。今回の作品は、「春はあけぼの…」で有名な、清少納言の「枕草子」。語りは虻川美穂子さん（北陽）。十二単（じゅうにひとえ）に身を包み、清少納言になりきって楽しく朗読する。さらに日本の四季折々の美しい風景や、今どきのＯＬ風の現代語訳の朗読も。聞けば聞くほど古典が面白くなる！
出演者
【朗読】虻川美穂子
ジャンル :
趣味／教育 – 幼児・小学生
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード（ステレオ）
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード（ステレオ）
日本語（解説）
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