(2人)あけましておめでとうございます。
東北発☆未来塾応援団長のサンドウィッチマンです。
どうも。
どうも。
初日の出きれいだよね。
きれいですね。
実はですねこれ今年のではなくて宮城県の荒浜から見た2年前の初日の出の映像なんです。
別にそれ言わなくていい情報じゃないの?事実はちゃんと言わないとね。
それがいいところなんですね。
未来塾のね。
新年一発目の講師はお坊さんなんですよね。
お坊さんなんですね。
宮城県で500年の歴史があるお寺の住職金田諦應さん。
初日の出だけに「太陽」と「諦應」さんをかけたっていう。
そんなねくだらないダジャレで決めた訳じゃないですね。
諦應さんは震災直後から人々の悩みを聴いて心のケアをする活動を続けています。
あの大地震からまもなく5年たつけどもいろいろな悩みや不安は尽きないもんね。
そうですね。
金田さんはこれまで延べ2万人以上の被災した人たちの声に耳を傾けてきたんです。
2万人!さすがタイヨウ金田。
ニックネームは「タイヨウ金田」じゃないんですね。
「ガンジー金田」なんです。
ガンジーといえば借金を背負った若者がいろんなギャンブルに挑戦する漫画ね。
それ「カイジ」だね。
ガンジーじゃないわ。
ガンジーはインド独立の父です。
マハトマ・ガンジーの事です。
非暴力と不服従の人だよね。
分かってんじゃん。
それでガンジー金田から何を学ぶの?被災した人たちの心を癒やす「聴くチカラ」なんです。
聴くだけで心を癒やせるの?そのあたりは本編を見て頂ければ分かります。
それでは未来塾スタートです。
宮城県の内陸部。
栗駒山を臨む栗原市にガンジー和尚が住職を務める通大寺があります。
今回の塾生は大学生4人。
内定した就職先や関わっているボランティアで聴くチカラを必要としています。
という事で早速お寺の門をくぐります。
おはようございます。
おはようございます。
ようこそいらっしゃいました。
よろしくお願いします。
寒くないですか?寒いです。
寒い?まあ死ぬような寒さじゃないよ。
はじめまして。
はじめまして。
金田と申します。
よろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
この寺はね500年前出来たのが。
織田信長の前だね。
室町末期かな。
ほらこの辺大きな地震結構あるさ。
もう私が生まれてからこれまで5回くらい経験してっから。
大きな地震。
それでも建ってるって事は大したもんだよね。
ただね時々地震の影響で壁が落ちてきたりするから…。
まあ落ちてきて死んだらごめんなさい。
安心して下さい。
壁は落ちませんから。
ガンジー流つかみネタです。
聴くチカラを身に着けるためにこの日は一日修行体験をします。
まずは御本尊の前で自己紹介です。
現地で現地の人のお話を聴くだったり話をしたりして心のケアをちょっと学びたいなと思って今回参加させて頂きました。
その時に患者さんだったりご家族の方の話っていうのを聴ける看護師になりたいなと思って今回参加しました。
よろしくお願いします。
はい分かりました。
聴くチカラという事でいろいろ学んで頂ければなと思うんですけども。
何ちゅうのかな目に見えないものだから何か形ができるものでもないしこちらも形のあるものとして伝える事もできないんでまず感じ取って頂くという事だね。
ブルース・リーのあるじゃん。
1970年代のカンフー映画の大スターブルース・リー。
映画「燃えよドラゴン」の名ゼリフです。
「考えるな感じろ」って。
感じてくる感じる。
その感性を磨いていく事が一番大切なのかなと思います。
だから少し皆さんにも体験して頂くと。
という事でお寺の一日入門始まります。
頑張ります。
よろしくお願いします。
はいよろしくお願いします。
考えずに感じるにはまず己の心を鍛えねば。
という事で修行の第一歩としてガンジー和尚は塾生を庭へ連れ出します。
今日はねもうあれだ。
手だ手。
本当はあれなんだ。
乾かないとダメなんだけどさ。
もうここから全部取ってこん中全部入れちゃう。
厳しい寒さの中での掃除。
忍耐力を養います。
と思ったらそれ以前の問題でついてこられない塾生がいます。
頑張ります。
ダメ。
危ないし恐らくケガするわ。
サンダルを借りて再スタート。
東京から参加の久保田さん靴にも気合いを入れてきたのが裏目に出ちゃいました。
私ちょっと着替えてくるから。
座禅で話を聴くのに必要な集中力を鍛えます。
目をつぶるとろくな事を考えないから。
仏様のあの目っていうは全部をこう見てるんだ。
こういうふうにしながら。
要するにここっていう事ではなく全体を見渡しているようなまなざしなの。
心静かに周りすべてに気を配る。
そんな仏様の境地に達する事はそう簡単にできません。
そこでお約束の「あれ」が待っています。
イタッ。
続いてガンジー和尚塾生たちを境内にある茶室に案内しました。
お茶をたてて頂くのはガンジー和尚のお母上。
やっと休憩かと思いきやこれも修行です。
おかげさまで若い人たちとつながりができてよかったわ。
正面をちょっとだけねずらして。
茶道から落ち着いた所作を学びます。
仮設住宅ではちょっとした身のこなしによって相手が心を閉ざしてしまう事があるからです。
ものすごく張り詰めてる場所に行くと一つ一つの動作にみんなの注目がいくんですね。
基本をきちんとやらないと応用もできないって事なんです。
基本の正座を30分しただけでこんな感じ。
一日修行体験。
午前の部はここで終了です。
お疲れさまです!そして午後。
ガンジー金田さんがどうして被災地を回り人々の声に耳を傾けるようになったのかを語ります。
やって来たのはお寺から車で5分の所にある火葬場です。
東日本大震災の直後200を超える遺体が運び込まれました。
沿岸で被災された方ご遺体がものすごい数だったんですね。
だからあちらの火葬場も全部ダメになっちゃった。
でも火葬にしなくちゃダメだしまあ東松島なんかは仮埋葬っていう方法をとったんだけどもどんどん来たんですよ。
5年前の3月11日。
大地震とその後襲った津波は1万6,000人の命を奪いました。
多くの火葬場も使い物にならなくなったため海岸から50キロ離れた栗原市に宮城県から遺体受け入れの要請が来ました。
その情報を聞きつけた金田さんボランティアで供養する事を申し出ます。
次々と運び込まれるなきがら。
金田さんは一心に祈り続けました。
当時棺おけがなかったんでお棺がなかったんで。
自分たちで作ったお棺にお父さんを入れたりお母さんを入れたりビニールシートにくるんだままの遺体が来たりトラックの荷台に載せてきたり。
あと宅急便のね冷凍のあの中に奥さんと子供を載せてこられたり。
ここでそういう方をやっぱり目にするじゃないですか。
何か言葉かけたりとかって。
しなかった。
よく東北の人はすごく我慢強い取り乱してないというような事あるんだけれども…。
実はもう何ていうかあまりにも現実が大きすぎてそれを捉えきれない。
そのような感覚でしたね。
表情がないっていうか動かなくなってしまった心というのはその火葬場の中で体験した私たちの最初の体験でした。
このままこの方たちは心が動かなくなってしまったらどうなるんだろう。
私たちも被災地のあちらのほうに行きたかったんだけど行くにも行けないから。
ここで声をかけられなかったから。
じゃああっち行って何かしなくちゃいけないという一つのエネルギーにもなったんだ。
東日本大震災の犠牲者を弔う四十九日法要。
金田さんは仲間の僧侶や牧師に呼びかけ東北地方の沿岸部を追悼して回りました。
いてついた人々の心を動かさなくてはいけない。
震災から2か月後避難所を訪れ悩みを聴く「傾聴ボランティア」を始めます。
岩手宮城福島。
これまで延べ2万人の心の声に耳を傾けてきました。
金田さんが活動の中で傾聴の大切さを痛感させられた出会いがあります。
3年前1通の手紙が届きました。
子供を亡くした母親からの悲痛な叫びでした。
開けて見たらもう大変な事書いてあった。
ていうのは津波で逃げたんだね。
親子で。
お母さんが子供を抱っこして。
そして津波から逃げたんだけども自分だけが助かってしまった。
要するに手を離してしまったんだね。
それはしょうがないね。
あれだけの大きな津波だったから。
私のせいであの子を殺した。
私だけが生き残った。
あの子死んでしまった。
あの子は私の事を恨んでるはずだ。
最終的にそれでうつになってしまったんだね。
もうリストカットはするし自殺未遂はたくさんするというような何回もするというようなお母さんからの「助けて」っていう手紙でした。
金田さんはすぐさま母親が暮らす仮設住宅を訪ねました。
何ていうのかなもう顔がもううつろな感じで私の目の前に座ったんだわ。
座るなりね一番先に聞かれた事が…。
うつろな目で言われたの。
本当に幽霊のような目っていうのかな。
焦点が定まってないような目で。
でそこが問題でさそこで答えを出してしまったりこちらの考えを言ってしまったらダメなんだね。
じ〜っと待ってた。
10分くらい待ってたかな。
10分後に言ったんだお母さんの目見てね。
そしたらまた10分くらいじ〜っと考えてるの。
でおもむろにね本当にあの木の実がパンッとはじけるような答え。
ポロッと答えが出てきた。
その間20分くらいかかった。
それだけの会話をするのに。
20分くらいかかったかな。
彼女はそういうふうな答えでちょっと一歩踏み出したのかなと思った。
何回もそこに行ったり来たりして今度また行くからねって。
そしたら次に行った時に絵を描いてきたんだよ。
和尚さんすごく大事にしてるんだこれ。
これはねルーヴル美術館に飾られるべき絵だ。
これこういうふうな絵描いてきた。
「和尚さんほれ光がいっぱいあふれててお花がいっぱい咲いてる場所にそういう所にいてほしい」って。
「こういうとこにいてほしいんだ〜」って。
息子は死んだのでなく花が咲き乱れ光に満ちあふれた場所へ行ったんだ。
母親はそう思う事で悲痛な出来事を受け入れようとしたんです。
絵の片隅には金田さんへの言葉が記されています。
その心を動かすために私たちが行ってあの手この手でいろんな事やってとにかく心を動かしてもらった。
そうすると自分でどんどんどんどんつくっていく。
そこまでが私たちの仕事なのかなっていうふうに。
そういう事です。
物語をつくる事によって生きる事ができる。
物語をつくる能力を持ってる。
そのお手伝いをしなくちゃいけない。
こういう時ほら泣いちゃダメなんだよ。
そういう現場なんだよ。
自分の感情の高ぶりなの。
そこをぐっと我慢してね何のために自分は今ここにいるんだ。
泣きに来たんじゃない。
きちっと彼女と向き合うために来たんだ。
ねっそういう現場ですよ。
う〜んこれは大変な話だね。
そうですね。
我々も被災地の応援団として5年近く頑張ってきてますけど。
絶対にあの時を忘れないっていう気持ちを改めて感じましたね。
そうですね。
それで次回は?次回はですねいよいよ金田さんが塾生たちを連れて傾聴ボランティアの現場に入ります。
お願いします。
何か思ってたのと違うな。
何かすげえおばあちゃんたちに受けてるし。
本当に傾聴ボランティアなの?一見ね楽しそうに話してますけどもここにはですね心を癒やすガンジー金田さんの心配りが満載なんですね。
まあいつも俺を否定するお前もその心配りを学んでほしいよ。
いや否定してる訳じゃなくてつっこんでますから。
仕事ですから。
何言ってるか分かんないけど。
何がだよ。
次週もお楽しみに。
はい。
(テーマ音楽)2016/01/04(月) 23:00〜23:20
NHKEテレ1大阪
東北発☆未来塾 ガンジー和尚の“聴くチカラ”「“傾聴”への道は寺から発す」[解][字]
講師は僧侶・金田諦應さん。被災地で2万人以上の心の声に耳を傾けてきた。その「傾聴」を身につけようと塾生は、金田さんの寺に一日入門するが…。MCサンドウィッチマン
詳細情報
番組内容
宮城県栗原市にある寺の住職・金田諦應さんが、1月の講師。金田さんは震災直後のある体験から、被災地の避難所・仮設住宅を週一回のペースでまわり、人々の悩みや悲しみに耳を傾けてきた。その数、のべ2万人以上。その金田さんのもとを訪れた4人の塾生。みな、就職先やボランティア先で「聴くチカラ」を求められている。「聴くチカラ」の基本を学ぶため、寺に一日修行入門するが…。【MC】サンドウィッチマン【語り】吉本実憂
出演者
【出演】僧侶…金田諦應,【キャスター】サンドウィッチマン,【語り】吉本実憂
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – ボランティア
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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