記事詳細
【サウジ・イラン断交】
サウジ軍がイラン大使館を空爆 イエメン首都で負傷者も
【カイロ=大内清】イランの国営メディアによると、同国外務省報道官は7日、内戦状態が続くイエメンの首都サヌアにあるイラン大使館がサウジアラビア軍機の空爆を受け、負傷者が出たと述べた。サウジは、イランの首都テヘランにある大使館が群衆の襲撃を受けたことなどへの報復としてイランと断交しているが、今回の事件で両国の緊張がさらに高まる恐れがある。
具体的な被害の規模などは不明だが、この日はサウジが主導する連合軍が、イスラム教シーア派系の反政府勢力への空爆を実施。連合軍報道官は英BBCに、空爆はフーシ派側が設置したミサイル発射装置を狙ったもので、同派は、放棄された各国大使館の敷地などを作戦に利用していると説明した。
イエメンのハディ政権を支援するサウジは、イランがフーシ派を後押ししていると非難している。
イランの影響力伸張を警戒するサウジは昨年春、フーシ派がサヌアなどを制圧したことを受けてイエメンに軍事介入。イランとサウジは、内戦が続くシリアをめぐっても激しく対立している。