親子のスキンシップになりますよ。
いつでもどこでもできる手あそび歌!パパママ挑戦してみて下さいね!「2016リオパラリンピック」。
今日は昨日に引き続き今年9月に開幕するパラリンピックで活躍が期待される選手をご紹介していきます。
楽しみですね今日も。
そうですね。
今日もどんなお話が聞けるかすっごい楽しみです。
では今日ご紹介する競技です。
こちらです。
競泳です。
それぞれの選手が障害に応じた泳ぎを追求し速さの限界に挑みます。
今回ご紹介するのは山田拓朗選手24歳です。
生まれた時から左腕の前腕部がありません。
よ〜いはい!水を捉える感覚に優れている山田選手。
この若さで広瀬さん過去3回パラリンピックに出場してるんです。
えっ?3回。
24歳で。
24歳で3回って…。
かなり幼い頃から…。
その山田選手にスタジオにお越し頂いています。
どうぞ。
よろしくお願いします。
すごい率直な質問なんですけど前腕部がないというのはクロール大変じゃないですか?そうですねよく言われるんですけども僕の場合は生まれつきっていうのもあってあんまり苦労するなっていうのは感じた事ないんですよね。
なるほど。
今のVTRにもあったようにこれまで3回出場していると。
24歳にしてベテランですよ。
いやすごいですね。
ふだんどんな練習をしているのかご覧頂きます。
午後5時半。
山田が練習場にやって来た。
(取材者)結構近いんですか?ここまでは自転車で。
大手通信会社に勤めている山田。
ここで週4日2時間の練習に励んでいる。
まっすぐに泳ぐ感覚は自然と身についた。
得意種目は自由形。
特に50メートルや100メートルといった短距離では世界トップクラスの実力を誇る。
強さの秘密は類いまれなバランス感覚に支えられた腕の回転の速さだ。
ふだんはもの静かな山田。
日本代表の仲間はどう見ているのだろうか?
(取材者)かっこいいですね。
そうなんですよ。
実は山田24歳にして3度パラリンピックに出場している。
メダルへの階段を一歩ずつ上ってきた。
水泳を始めたのは3歳の時。
最初は水を怖がっていたがすぐに泳ぐ事に夢中になった。
障害のない子どもたちと一緒に練習する事でめきめきと上達。
いつしか夢はパラリンピックで金メダルを取る事になっていった。
山田の強さの原点は小学生の時に身につけた泳ぎ方にある。
それは息継ぎだ。
もともと山田は障害のある左側で息継ぎを行っていた。
理由は右手を伸ばすと体の軸を作る事ができ浮力を得られるため沈まずに呼吸ができたからだ。
しかしその度に体を支えようと右手の回転は僅かだが一瞬止まる。
泳ぎのリズムは悪くなり推進力が失われた。
そこで体の軸を作るのが難しい右側での息継ぎに挑戦。
当時世界のトップ選手でしかできなかったこの泳ぎを小学生でものにした。
そして史上最年少の13歳でパラリンピックへの出場が決定。
初めて立った夢の舞台。
世界の強豪を相手に奮闘するも僅か100分の6秒及ばず予選敗退に終わった。
しかし世界と戦える手応えをつかんでいた。
世界の頂点に立つために。
高校生になった山田は更なるスピードアップに力を注いだ。
特に鍛えたのはキック力。
もともと脚力は強かったが走り込みや筋力トレーニングを重ねた。
努力が実を結び北京パラリンピックではメダル候補として決勝に臨んだ。
(実況)男子100m自由形。
山田がメダルに挑みます。
残り10メーターを切りました!山田今フィニッシュ!山田のタイムは57秒29で5位。
自己ベストをたたき出したもののメダルには届かなかった。
そして大学生で迎えた前回のロンドン大会。
結果は4位。
前回大会よりおよそ0.8秒縮めたもののまたしてもメダルには手が届かなかった。
100分の1秒を争う世界。
山田は10年以上トップに立つ夢を見続けてきた。
いや〜過去3回惜しいですね全て。
最初初めて出た時は本当に世界と戦いに行くというよりも目標にしてた大きい大会に出れてうれしいっていう気持ちだったんですけどもだんだん自分自身もメダルを取りたいっていう気持ちが強くなりますし周りも期待してくれるのでそういった中でより勝負しに行く場所だっていう意識が強くなりましたね。
その辺はレース後のインタビュー3大会連続で変遷を見ていると。
13歳の時の…。
ビッグマウスとは言いませんけれども…覚えてます?いや言った事は覚えてないんですけど。
その時は本当によく分かってなかったというか自分も若かったので何もしなくても勝手に速くなるだろうぐらいの気持ちだったと思うんですけど勝負の世界はそんなに甘くないので。
ちょっとこちらをご覧頂きたいと思います。
これは男子50mの自由形のパラリンピックにおけるタイムです。
優勝のタイム左側のこのピンクのラインですよね。
アテネの時は26秒37でロンドンの時は25秒13と1秒以上。
速くなってますね。
世界のレベルが確実に上がっていますよね。
タイムを1秒上げるっていうのはすごく大変な事…。
そうですね。
特に50メートルで1秒っていうとかなり大きいので。
その中には泳ぎ込みもそうですし技術的なとこもそうですし昔に比べると自分自身も進化はしているんですけども周りの選手も一緒に上がってるのでまだメダルには届いてないという状況です。
先ほどVTRにもあったんですけど小学生の頃にマスターした息継ぎはどの辺りが難しいですか?僕の場合だと一般的には腕がない左側で呼吸する方がいいって言われるんですけどもそれはその時の姿勢が右を前に伸ばした状態になるので手のひらと腕全体で水を下に押してる状態になるんですね。
そうすると体全体が浮いた状態でキープできるので安定するんですけどもそれが逆になってしまうと水を押さえる面積が少ないのでどうしても呼吸をしてる時に体が沈みやすくはなるんですね。
ただその分呼吸と同時に右でかく事もできるのでうまくやれば推進力はそっちの方が生み出せるんじゃないかっていう。
なるほど。
4人ぐらい。
ああそうですねトライをして。
山田さんしかできなかったっていうのはなぜですかっていうのもちょっと何か…。
自分ではそんなにめちゃくちゃ難しいなとは思わなかったんですけども確かにやり始めた頃はすごくやりにくいなというかぎこちない動きになってたイメージはあるんですけども慣れてしまえばそんなには感じないので。
持ち前の身体能力ですね。
ではちょっとここでパラリンピックの競泳のクラス分けというものをちょっとね見ていきたいと思うんですけど競泳っていうのは障害の種類や程度によっていくつかのクラスに分かれているんです。
そこで広瀬さんにクイズなんですがそのクラスいくつだと思いますか?クラス?えっでもいっぱいある…。
程度部位とかいろいろ考えると相当たくさんありますよね。
いくつでしょう?たくさん。
(笑い声)逃げないの。
正解はこちらです。
14のクラスに分かれているんです。
身体障害視覚障害と知的障害とそれぞれの障害の中で数字が小さい方例えば身体障害でいうとS1というクラスの方が障害の程度とすると重い選手です。
一方で数字が大きいと障害の程度とすると軽い。
比較的軽い選手という事になります。
ちなみに山田選手のクラスは何ですか?僕はSの9っていうクラスなので肢体不自由の一番軽いクラスから2番目のクラスですね。
ちょっと具体的に映像で見ていきたいと思います。
こちらのクラスはS6というクラスです。
両腕や両足を切断あるいは完全にまひしている選手。
更には低身長の選手が争うクラスです。
これは背泳ぎなんですけど。
あっ口で止めてるんですね。
両腕のない選手はタオルをくわえてスタートするんですね。
この選手中国の鄭選手っていうんですが両腕ないんですけれども全身使って泳いでいる。
しかも1位ですよ。
驚きですよね。
このターンも頭で当たってターンをしている。
このゴールももちろん頭で。
どうですか?口あんぐり開けて。
初めて見ました。
今度はこちら。
S1という障害の程度は一番重いクラスですね。
中には体を自力で全く支える事ができない選手もいましてこのように介助の人の手を借りてプールに入ります。
スタートもこのような感じ。
これは背泳ぎですよね。
両腕を回しながら泳ぐ選手もいますね。
場内から大きな拍手が送られています。
障害の中で精いっぱい自分の泳ぎを見せているという事ですね。
そしてこちらは全盲の選手たちが競うS11というクラスです。
ちょっと光が見えている選手もいるのでブラックゴーグル全く見えないという統一のルールで。
あっゴーグルにもそういう細工があるんですね。
泳ぐんですね。
これこそどうやってまっすぐ泳ぐんだろうなと思いますよね。
そしてこのように専用のスティックで選手にターンやゴールのタイミングなどを伝えます。
見えませんからね。
そうか。
タッピングというんですね。
これもゴールの近く頭をポーンとたたいてここでグッと伸びる訳です。
どうなってるのか全然分からない。
え〜!ちょっと驚きの連続でしたね。
どうやって泳いでるんだろうって。
無限ですね。
さっきのS6のクラスの鄭選手とかもあの選手バタフライとかも速いんですけども。
バタフライですよ両腕のない選手が。
そうですね。
すごい腕を使う泳ぎだと思ってました。
自分も泳いでるので同じ事をやると何となくこんな感じになるんだろうなっていうのは分かるんですけど考えられないですよね。
すごく速いと思います。
実はパラリンピックだけではなくて国内外でもさまざまな大会が行われています。
世界選手権も行われていまして去年の夏開催されました。
山田さんも出場したその試合のもようご覧頂きます。
去年7月です。
イギリスのグラスゴーで障害者競泳の世界選手権が開かれました。
リオパラリンピックの前哨戦となる大会です。
さあ山田選手大会4日目です。
得意の50m自由形に出場しました。
気持ちどうでした?そうですね調子自体はそんなによくなかったんですけど予選がいい順位で通過できたのでメダルは狙ってました。
メダルを狙ってのスタート。
速い…。
50メートル激しいですよね。
激しいですね。
ちょっと見えにくいですが向こうから3番目。
先頭集団についていきます。
さあゴールはどうだ?2位でした。
あ〜!見事銀メダルを獲得しました。
この結果には山田さんどうです?そうですねメダルを取れた事はすごいよかったんですけど自分自身の調子もよくなかったですし全体的に記録としてはよくなかったのでもっと記録を上げていかないと勝負できないなとは思ってるので。
ここには満足はしてないですね。
ここには満足していない。
リオまで1年を切った11月。
メダルを目指す山田は新たなコーチと契約を結んだ。
実はあるオリンピック選手の専属コーチでもある。
(実況)3位から2位争い。
立石が来た!立石が北島を抜いた!フィニッシュ!その選手とはロンドンオリンピック200m平泳ぎの銅メダリスト立石諒だ。
そんな実績のある高城コーチに山田の話が舞い込んだのは去年の夏。
当初は迷ったものの山田の泳ぎを見た瞬間にその考えは一変した。
パラリンピックとオリンピックを融合させた新たな挑戦。
25メートルの1本目と2本目だけはテンポだけ計ってるからそれだともちろん圧力ちょっと高くなるけど…。
高城コーチは培ってきた経験を基にその日のコンディションを見ながら毎日練習メニューを組み立てる。
強さよりもテンポですか?もちろん強さも必要なんだけどその圧力に負けないようにちゃんとテンポ速くっていう感じ。
よ〜いはい!今はレース後半で失速しないようスタミナをつける事に重点を置いている。
ラスト2本ちょっときついけど最後頑張って2本だけ。
よ〜い!
(ホイッスル)そんな中高城コーチは山田のある欠点に気付いた。
8秒29。
(ホイッスル)それはスタートから15メートルまでの泳ぎ。
8秒36。
前回のロンドン大会。
スタートから10メートルを過ぎた地点で1位の選手に体半分以上の差をつけられている。
100分の1秒を争う短距離では致命的だ。
なぜスタートで出遅れてしまうのか。
原因は入水した直後の姿勢。
進む方向に対して体が水平でないため水の抵抗を受け減速してしまうのだ。
理想のフォームを手に入れるため山田はこれまでしてこなかった新たなトレーニングを始めた。
体幹を強化する特別メニュー。
インナーマッスルを鍛えるきつい練習だ。
この日も20項目に及ぶメニューを2時間かけてこなした。
スタートの練習も繰り返されていた。
高城コーチが指摘したのは入水の地点。
位置を遠くにし体を伸ばして入水すれば水中での姿勢はよくなる。
いいよ。
少し感覚をつかめたようだ。
飛び込み時のフォームの改良と肉体改造によって以前より意識して体を水平に保てるようになってきた。
厳しいですね先生。
そうですねすごい優しいコーチなんですけど求められる事は割とレベルの高い事が多いですね。
オリンピックの選手のコーチがパラリンピックの選手のコーチをやるって事はよくある事なんですか?いや海外は分からないですけど日本の水泳に関して言えば今までなかったと思いますね。
へえ〜。
そういった意味で心強い存在なんではないですか?高城さん。
そうですね。
自分にない知識とかふだんから見てる周りの選手のレベルが高い方なのでそういった点ですごく刺激を受けますね。
課題でもあるスタートなんですけどコーチから「小学生レベル」って言われてましたけど難しいものですか?やっぱり。
そうですね。
大会に出てもみんな大体うまいんですけど僕だけ下手なのですぐ置いてかれるんですよね。
本当に少しずつですけどよくなってるような感覚はあるのでまだまださっきコーチからもありましたけど完成まではまだまだですけどもリオに向けてはしっかりともう少し実際にタイムにも効果が現れるようにしたいなと思います。
最後にリオに向けて意気込みをお願いします。
リオ出場が決まれば4回目のパラリンピックになるんですけどもやはり一番の目標はまだ取ってないメダルだと思うのでそのための準備はしっかり今してますしすごく自信があるのでまずはしっかりメダルを取りたいと思います。
今聞きました?自信があると。
はい。
今ちゃんと聞こえた。
4度目の正直ですからね。
そうですね。
今日本当にいろいろなお話をまた聞かせて頂いて本当試合を見に行きたいって本当に思いました。
すごいやっぱり興味がぐわ〜っとわいてきましたしいろんな選手の…障害によって全然違うじゃないですか泳ぎ方といいますか。
そうですね泳ぎ方も違いますしね。
何かそれを本当に間近で見るとまた違った感覚が味わえるんじゃないのかなと思って。
そうですね。
9月のリオ本番までは国内でもいくつか大会あるので。
是非見に行かせて頂きたいなと。
山田選手を応援もすると。
はい頑張ります。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
2016/01/06(水) 20:00〜20:30
NHKEテレ1大阪
ハートネットTV 2016 リオパラリンピック 第2回「競泳 山田拓朗」[解][字]
9月のリオパラリンピックで活躍が期待される選手を紹介する。第2回は競泳の山田拓朗選手。オリンピアンを指導するコーチを迎え悲願のメダルに挑む。司会は広瀬アリス。
詳細情報
番組内容
9月に開幕するリオパラリンピック。第2回は、競泳の山田拓朗選手(24)。去年の世界選手権で銀メダルを獲得した。パラリンピックには3度出場。しかし、これまでメダルを獲得したことはない。4度目の正直で挑むリオ、そして、悲願のメダル獲得に向け、オリンピアンを指導するコーチを迎え、弱点克服に乗り出した。年々競技力があがり、コンマ1秒を争う自由形短距離。山田選手の努力に女優・広瀬アリスが迫る。語り:三浦翔平
出演者
【ゲスト】パラリンピック日本代表候補…山田拓朗,【司会】広瀬アリス,山田賢治,【語り】三浦翔平
ジャンル :
福祉 – 障害者
福祉 – 高齢者
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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