当番組は同時入力の為、誤字脱字が発生する場合があります。
≫こんばんは。
≫後ろ早速ご覧ください。
午前中も速報が流れて午後に入りましてからはテレビは一斉に同じ画面で同じ北朝鮮の情報を流し続けたということになります。
今日は詳しくこれをお伝えしてまいります。
スタジオにはお三方お越しいただきました。
まず、水曜日のレギュラーコメンテーターといたしまして経営コンサルタントのショーン・マクアードル川上さんです。
よろしくお願いします。
そのお隣になります大変お詳しい軍事アナリストの小川和久さんに入っていただきました。
そしてもう一方で北朝鮮事情に大変詳しい共同通信編集員元ピョンヤン支局長である磐村和哉さんにも入っていただきました。
よろしくお願いいたします。
改めてお伝えしますけれども水爆の実験に成功したと北朝鮮はいっている。
水爆というのは核融合ということになります。
膨大なエネルギーを出す。
しかし、高温高圧にするために起爆装置として原爆を使うということになります。
もし、これ、水爆であるのかないのか。
水爆だとしたら一体何がより深刻なのか。
この辺り、探り探り今日、お伝えしてまいります。
≫その瞬間、ピョンヤンでは…。
≫およそ180km離れた中国国内。
高速道路上のカメラが揺れた。
≫こんな写真はこれまで公開されたことがない。
核実験の命令書を書く金正恩第1書記の姿。
今回、その中身まで北朝鮮は公開した。
手書き。
過去3回の核実験とは次元の異なる水素爆弾の実験命令書だ。
≫最終命令は今月3日出された。
≫そして今日、現地時間正午。
朝鮮中央テレビは特別重大報道と銘打ち放送を始めた。
これも初めてのこと。
金正日総書記が死去したときでさえも特別放送だった。
それほど、今回の水爆実験を強調したいのだ。
≫この特別重大報道はピョンヤン市内の大型モニターに映し出された。
見つめる市民。
一斉に拍手した。
≫アメリカは速報した。
≫更に中国。
≫北朝鮮と対面する韓国は緊急に国家安全保障会議を開いた。
≫韓国の市民は…。
≫そして日本。
関係する大臣がすぐに官邸に集まった。
≫水爆実験発表直後株価は大きく反応し一時下落幅は300円を超えた。
拉致被害者の家族会は…。
≫今回、核実験とみられる人工的な揺れが観測されたのは北朝鮮北東部のプンゲリ。
過去3回の核実験が行われた場所のすぐ近くだ。
アメリカの大学の研究所は先月初めこの付近で新たなトンネルが掘られている兆候があると明らかにしていた。
今回の震源はそのトンネルから北西に5kmほど進んだところだった。
ここに実験施設があるとみられる。
核実験から4時間後岸田外務大臣は急遽、ケネディ大使を呼び会談した。
≫大変気になるのは放射性物質の飛散状況。
日本は自衛隊機で集めたサンプルを午後7時過ぎから分析センターに運び込んだ。
だが、分析には時間がかかるという。
日本への影響については全国のモニタリングポストでも監視しているが政府は現時点で特別な変化は見られないとしている。
アメリカが気にしているのは本当に水爆なのかどうかだ。
≫気象庁は過去3度北朝鮮で行われた核実験の波形と今回のものとを比較。
特に変化は見られなかった。
本当に水爆なのか。
≫水爆実験が成功したのかについては後ほど詳しく専門家に聞く。
いったん仮に水素爆弾だとする。
≫水爆実験に初めて成功したのはアメリカ。
1952年マーシャル諸島でのことだ。
1954年には日本の漁船、第五福竜丸がビキニ環礁での水爆実験で被ばくしている。
乗組員23人が被ばく。
半年後には1人が死亡。
そもそも水素爆弾と原子爆弾にはどんな違いがあるのか。
原子爆弾はウランやプルトニウムなどの原子核が起こす核分裂による爆発。
一方、水素爆弾は核分裂ではなく重水素の核融合だ。
重水素などが融合しヘリウムに変化するときに出るエネルギーを利用するものだ。
だが、核融合を起こすためには想像を超える高熱、高圧の環境が必要でそのために原爆が使われる。
水爆には原爆を利用できる高い技術が必要だ。
≫原爆に比べ水爆の威力は桁違いだ。
広島に投下されたウラン型原爆と旧ソ連が開発した史上最大の水爆を比べると爆発エネルギーは3300倍もの差がある。
では威力が同じだとすると水爆は原爆よりも小型のもので得ることができる。
これまで水爆実験に成功したのは国連の常任理事国5か国とされている。
そして、現在戦略核兵器の主流は潜水艦などのミサイルに搭載できる小型のものだ。
北朝鮮の水爆は本物なのか。
≫北朝鮮の核実験は今回で4回目だ。
4回全て、北朝鮮東北部にあるプンゲリ近くの核実験施設とされる場所で観測されている。
そして、今回。
≫核実験をめぐり、初めて水爆という言葉が使われた。
北朝鮮が水素爆弾を手にしたと発表したことについて元防衛研究所の統括研究官武貞氏に聞いた。
≫北朝鮮のトップ金正恩第1書記。
金正日総書記の死後北朝鮮では、粛清の嵐が止まる気配がない。
このときに車を囲んでいた幹部はほとんど表舞台から姿を消した。
葬儀から2年後にはナンバー2だった金正恩第1書記の叔父チャン・ソンテク氏も粛清された。
最近では、ヒョン・ヨンチョル人民武力部長など軍のたたき上げとされた側近の更迭も続いている。
10月の朝鮮労働党の創立記念日に行われた軍事パレード。
≫しかし、去年の12月10日。
≫突然の水素爆弾の保有宣言。
最近の北朝鮮で何が起きているのか。
ここ最近、北朝鮮では気になるさまざまなことが起きている。
去年の後半、日本海では北朝鮮の漁船とみられる船が次々と漂着した。
10月と11月だけでも11隻が流れ着き25人の遺体が確認されている。
軍が運営する水産事業所を視察する、金正恩第1書記。
だが、その結果…。
≫金正恩第1書記の発言は絶対ということか。
北朝鮮は去年の5月そして11月末にSLBM・潜水艦発射弾道ミサイルの発射に成功したとアナウンスした。
12月21日にも発射を実施。
その成功をアメリカが確認したとアメリカのメディアで報じられている。
年も押し迫ってから日韓外相会談が行われた。
慰安婦問題は急激な進展を見せた。
そして10日も経たないうちに実施された北朝鮮の核実験。
それも、水爆だと表明。
これらのことは、細い糸でつながっているのか否か。
≫いろんなことがぐちゃぐちゃと出てきているので整理しづらいんですけど磐村さんに、まず聞きたいのは北朝鮮ですから、何が本当で何が嘘かというところをなんとかえり分けていかなきゃいけないという点でまず先に伺いたいのはあの2006年の核実験のときにピョンヤンにいらっしゃいましたか。
≫2006年10月たまたまピョンヤンに私、取材でおりました。
そのときは全く報道はあったんですけど一般の市民国民は、まだすぐには知らなかった。
先ほど映像にあったように街角の大画面もないんです。
大画面を見て拍手を送るというような光景ではなかったですね。
むしろ我々取材班が反応を取るのが苦労するほど周りの人は静かでした。
≫磐村さん、もう1つ。
今日の専門家筋の論調をまとめてみると、今までの3回の核実験のときと明らかに背景が違うということにおいてこれもまた後ほど伺いたいんですけど今までと同じことだってあるはずで4回目の今回の実験水爆であろうとなかろうと。
今までと同じ部分といいますかね。
今回の意味といいますかこの辺りはどう捉えていますか?≫同じ部分でいいますと北朝鮮が最も外交的なターゲットとしているアメリカオバマ政権が任期満期に入ってきた。
レームダックに入ってきた。
そういった時期を狙って実験をやったという部分は共通しています。
≫今までもブッシュ大統領のときもクリントン大統領のときでもレームダック化で2期目の終わり辺りを狙っていろんな動きをする≫2005年のときの核実験はまさにブッシュ政権2期目の中間地点を過ぎた辺りですね。
そのときはブッシュ政権は慌てて北朝鮮と対話に入った。
そういった過去はあります。
≫磐村さん、考えてみたら国連の安保理も動かざるを得ない。
制裁に動く、当たり前。
孤立化するのも当たり前こんなことをやって。
それなのに、こうやって見せる意味というものは?≫これは、私は去年から今年の5月にかけて動きがあると思います。
つまり、今年の5月に北朝鮮は36年ぶりとなる党大会をやるとアナウンスしてるんですね。
その党大会に向けて当然、金正恩第1書記はこれまでの成果と今後の展望というものを示さないといけないんですけどもそこに何があるのか。
これまでの成果というとやっぱり経済なんですがなかなか経済事情は好転しつつありますけどまだ明るい展望というところまで至っていない。
そうすると自分の、金正恩時代をシンボライズする出来事イベントとして核実験をもってきたというふうにいえると思います。
≫小川さん、どうでしょう。
やっぱりさっきもチラッと出てきました安保理常任理事国と肩を並べる。
つまりまったき立派な核保有国と。
成功させた実験というのはそこにあるんですかね。
≫北朝鮮の戦略的な目標というのは核保有国としての立場を国際的に認知させてそして、そのことイコール核抑止力を備えたということになりますから国内の軍部を説得して通常戦力を削減をして、その負担を軽くして経済政策を成功させようというパターン。
第1のステップは核保有国として認められるということなんですね。
核実験をやる弾道ミサイルの実験をやる。
実験をやっている分には経済制裁は強まる孤立化が進むけどそれを理由に攻撃されることはありませんから。
辛抱に辛抱を重ねてインドがかつて核を保有した、そこにまずいくというのは北朝鮮の動きですね。
その中で重要なステップというのが水爆の開発なんです。
水爆というのはご存じのとおり使えない核兵器の代名詞みたいなものですね。
ただ、そこをクリアしないと本当に核兵器使える核兵器としての原子爆弾を持っているかどうかも認知されない。
だから、それをやっぱり潜り抜けようというのは今回の行動だと思うんです。
≫とすると小川さんは長年の勘で水爆の実験成功したんですかね?今回。
≫これは、裏づけを取るのは大変難しいし放射性物質を採取しても起爆装置としての原爆のものが出てくるかもしれないけどもそれ以上のものはどれくらい出てくるかわからない。
アメリカと日本の飛行機が飛んでる。
当然、ロシアのSU24は必ず飛んでいますね。
あと、国連軍の立場でイギリスが大型機をこれまで2機態勢で飛ばしてきてる。
これを全部集めてもはっきり水爆だという証拠が出るかどうかわからないです。
それから、韓国の軍の関係者が言っているように爆発力が6キロトンぐらいだと。
これは起爆装置としての原爆を小型化している場合にはそれはあり得るけれども水爆を実験で成功させたということになるとそれで収まるのかなという感じがあるんです。
≫疑問はあるということですね。
ただ、今までずっと原爆の小型化を目指しているどうなんだ、北朝鮮の進み具合はといわれている技術に関しては今日は水爆であろうがなかろうが原爆小型化は成功したという見方は強まりますね。
≫ソウル支局長の大野公二記者です。
韓国は、大野さん。
水爆じゃないとみているんですか?≫そういう見方が韓国政府内では広まっています。
というのもやはり規模の問題ですね。
水素爆弾であれば原爆の100倍から1000倍の規模がなくてはいけないんだけれども今回の核実験、爆発の規模も計測された地震の規模も前回の3回目の核実験よりも小さいんですね。
ですから、水素爆弾ではなかったんじゃないかという見方が広まっています。
その韓国政府ですけれども今回、事前にこの核実験の兆候を把握できなかったことここにかなり大きなショックを受けています。
というのは韓国国防省はこれまで核実験実施の少なくとも1か月前には兆候を把握できるとしていました。
というのは実験が行われる坑道にここにいろいろな計測機器が運び込まれたりその坑道の入り口がコンクリートで塞がれたりそもそも核実験場に行く道に警備の人間が配置されたりその目に見える兆候というのがこれまで共通してあったんですね。
ですが、今回の核実験はそういうものが一切なかったと。
そのまま一切ないまま核実験が行われたわけですね。
韓国国防省関係者は意図的に、計画的にそういった事前準備が隠された。
だから、把握できなかったのだと話していました。
≫大野さん。
つなげていいますとここからは私の妄想になってしまいますけども12月に電撃的に日本と韓国の慰安婦問題の妥結。
いろいろ課題は山積されておりますが一歩進んだというあの劇的な進み方と今回のことはつながっているのかなと一瞬、思っちゃったんですね。
やっぱり韓国にしてもそれ以外にしてもこの兆候を知っていればこそ早めてああいう形でアメリカ、日本、韓国とぐっとつながっているところを見せたのかなと思ってしまったんですが韓国知らなかったということは全く関係ないですか?この話は。
≫そうですね。
まずはキーポイントになるのはアメリカが事前に知っていたかどうかだと思うんです。
アメリカが事前に今回の核実験の兆候を捉えていたかどうかはわかりませんけれどもただ、少なくとも今回慰安婦問題日韓ができるだけ早く合意できるように裏でアメリカが仲介していたのは間違いありません。
この慰安婦問題に携わっていた日韓それぞれの当局者はこの年末に合意できたことについて一番の要因はそれぞれの首脳の強い意志だとしかし、次にはやはりアメリカからのプレッシャーというふうに話していました。
ですから、いずれにしましてもISですとか中東に問題を抱える中で北朝鮮に関しては日韓、更には中国で協力して対処してくれよというアメリカの思いはここソウルで取材していてもよく感じます。
≫大野さん、夜のソウルは相当寒いですか?≫はい、マイナス7〜8度になっていますので口が回らない状況です。
≫いや、よく回っていました。
ありがとうございました。
アメリカは知ってたんですかね?小川さん、磐村さんどうですか。
多少、兆候をつかんでたのかなと当然思っちゃうんですけどずっと監視してて。
いくらわかりづらいといっても。
≫そこはちょっと微妙ですね。
≫磐村さんは微妙。
小川さんは、ただ無言でうなずいていらっしゃる。
≫例えば、12月に政府の関係の会合の中ではそろそろ核実験をやってもおかしくない。
弾道ミサイルの実験をやってもおかしくないというのはある。
ただ、その核実験場の兆候とかなんかについてはないねという話もあった。
おかしくない。
これは本当に勘の世界です。
≫年末の段階でさっきも出てきたように金正恩第1書記は水爆について言及もしてますし全く寝耳に水でというわけでもないという。
次は、気になる中国。
中国は本当にどれだけ怒っているのかという。
山本志門総局長ですが北京です。
山本さん、お願いします。
≫中国は北朝鮮の核実験これに断固反対すると極めて遺憾だと強く非難しています。
これまでも再三にわたって核実験をしないよう求めてきたわけで相当強い不満を持っていることは間違いありません。
この最近の流れを見ますと中国の共産党幹部が今月、北朝鮮を訪問するという情報もありました。
今月、年内には金正恩第1書記が初外遊として中国を訪問するんじゃないかといった憶測も飛び交っていたわけなんですね。
まさに、後ろ盾として中国が、なんとか関係改善を進めていきたいという中国の思いそして努力が踏みにじられたと。
もっといえば事前通告もなかったわけで中国が北朝鮮をコントロールできないことが浮き彫りになった形で相当なショックを受けていることは間違いありません。
今後、国連で経済制裁が議論された際には中国は賛成するものとみられます。
そうすると、中朝関係は更に悪化する可能性が高いと思われます。
しかし、一方で中国には複雑な胸の内もあるんです。
今回、中国外務省メディアの反応を見ていますと国際社会に対して冷静な対応を呼びかけているんですね。
北朝鮮の核問題を話し合う6か国協議これを早期に再開するべきだそして対話をするべきだこういうふうにいっているんです。
これ、なぜかといいますと中国側にとってみれば北朝鮮を追い詰めすぎると北朝鮮が暴発してしまう恐れがあるとこういうふうに考えているんです。
暴発してしまうと、朝鮮半島にアメリカが乗り込んでくる。
すると安全保障上中国にとっては都合が悪いというのが1つ。
また、混乱の際に北朝鮮から国境を越えて中国に大量の脱北者がやってくる恐れ。
これが、社会不安などを引き起こす恐れ。
こういったことがあるわけです。
ですから、なんとしてもこれを避けなければいけないわけですね。
中国はこれまでも水面下で経済支援を続けてきました。
まさに表と裏の顔を使い分けてきたわけです。
しかし、今後は裏の顔の部分もっと圧力を強めていく方向で戦略の見直しが迫られていくことになりそうです。
≫山本さん、昨日今日辺りはPM2.5は大丈夫ですか?≫この数日は、非常に寒いです。
なぜかといいますと強い風が吹いているからです。
≫寒さではなく大気汚染はどうですか?≫大気汚染は、ここ数日はいいということなんです。
≫いろいろ、そちらにいらっしゃると不安だと思います。
ありがとうございました。
≫今中国からのリポートですけど小川さん、今出てきたアメリカ、暴発したらもちろんそこに、北朝鮮に入ってくるというのは当然そういうリポートでしたけど暴発とかじゃなくてアメリカが相当北朝鮮をスルーですかね、今。
≫そうじゃないですね。
4〜5年前にやはりアメリカの北朝鮮の将来に関するシナリオのあるものがちょっと姿を見せた。
それは2020年には北朝鮮がソフトランディングしてると。
つまり在韓米軍が撤退してるんです。
何か内部崩壊かなんかでハードランディングしたのだったら米軍はいるはずなんです。
いなくなってるシナリオがチラッと見えた。
それを全てではないけれどもアメリカは根拠のあるものとして見積もりを持っているということなんですね。
たまたま、去年韓国政府の担当の人たちと意見交換をしたりする機会があったんですけどもやっぱり我々の見方と一致したのは極めて金正恩第1書記が幹部を処刑したりするのとは全く違うところで欧米流の合理主義的な歩みが進んでいるということなんです。
≫そんなに一色じゃないわけですか。
≫それは、我々が聞いてたのは40歳代の補佐官グループがいて支えているんだろうという話だった。
それは韓国側と話をしたら補佐官グループの存在は知らない。
ただ、毎年1000人ずつのテクノクラートが欧米に留学している。
研修を受けている。
それが帰ってきて、テーマごとにタスクグループを作ってやってる。
当然、だから欧米寄りの歩みになるんだと。
その中で僕らが知っているような大学とか研究所は何がありますかと聞いたら大学としてはアメリカのニューヨーク州の北部にある大学これが極めて有名です。
これは経済面、農業面などの研修をやってきたけど2003年からITの研修をやっているんですね。
そこまで、米朝関係が最悪の事態になったときでもそれが中断することなく続いている。
≫各分野で優秀な官僚が育ちつつあると。
≫それを通じてアメリカは北朝鮮の行く末というのを見てる面があるわけです。
≫話を変えますけど、磐村さん。
私のような素人は北朝鮮の経済なんかものすごく悪くなっているのにこんなに孤立していいのかと単純にふと思いがちなんですけどそんなによくはないけど悪くないとおっしゃった。
これはもちろん水面下でというか地続きですからいろいろな取引はあって何もトップ同士がうまくいかなくても現実の世界はというのはわかるんですけどなんとかもっているんですか。
≫もっていますね。
1つは中朝関係、二重構造になってるわけです。
中央の北京とピョンヤンの関係が政治的に悪くても中国の地方の3省そこと北朝鮮の地域経済というのが1つあるわけですね。
それを中国側も必要としている。
そこで北朝鮮との経済交流が活発化しているというのも1つあります。
もう1つは金正恩第1書記が今小川さんがおっしゃったように非常に合理的な発想でいろんな経済関係の規制を緩和しています。
お金が国全体に回るようなシステムを作ろうとしています。
そこでちょっと経済的に目に見える発展ぶりはないけども一定の成長の余地というものは残していると思います。
≫日本はとにかく拉致の問題を抱えていますので北朝鮮とどういうふうにやっていくかということを当然、考えなければいけない中でなんとか、もっているというのを聞いちゃうと…。
一方で違う意見もあると思いますけどもショーンさんは経営コンサルタントの立場でじっと見ていて北朝鮮経済をどう思いますか。
≫今回の新年の辞の中でも比較的、国民生活の向上であるとか経済強国の建設ということが大きくいわれていたと思うんですね。
そんな中でもやっぱり人民生活の向上ということでいうと金日成時代に掲げていた白米だったり肉のスープだったり絹の服だったりがまだ実現できていないという現状がある。
一方で強力な経済国家を作っていくという面においては今まで南北貿易を抜きますとほとんど中国との貿易が9割方であってその中でもほとんどが石炭と鉄鉱石のあまりということになってきますと今、本当に資源価格が下がっているということでいうとものすごく大きな打撃を受けている。
やはり、あと国内でいうと今までは農業、畜産水産業というところに大きく上げてきたのが電力と石炭とそれから、金属工業と鉄道輸送ということをあげてきていますからインフラのほうにもものすごく傾聴していかなきゃいけないという問題意識はあると思います。
決して今の状態が恐らくこれが焦りを生んでいる一端ではないかと思うんですね。
≫磐村さんの見方と若干違いますがそういうところもあると思います。
あと、株価がもっと動くかなと思ったというところもあると思うんですけど。
≫まだニューヨークはあけてませんけど東京が300円ほど下げましたが最終的にはマイナス180円くらい。
ちょっと意外だったのはあまりそれほど動いていないと。
価格の変動があまりなかった。
特に上海ということでいいますとサーキットブレーカーが1月4日に作動したということもありますがそのときの下げより上がってるんですね。
≫アメリカは大きく変わってキューバと国交回復、そしてイランと核合意という流れだった。
じゃあ北朝鮮はどうするんだと。
ワシントン山下達也支局長です。
山下さん、アメリカどうなんでしょう。
どう見ているんでしょう。
≫まず、アメリカは北朝鮮が水爆を保有しているかについては先月の段階でアメリカの持つ限りの情報では極めて疑わしいと否定していました。
今回の声明でも、北朝鮮の主張どおりの水爆実験が行われたかは確認できていないと強調しているんですね。
そしてこの実験を行うこと自体をアメリカが把握していたという情報もありますが、そこについては今のところはっきりしていません。
今回の北朝鮮、執拗なアメリカ批判を見せましたけど米朝対話再開を求めているとこちらでは受け止められています。
しかしオバマ政権としてはこのキューバとの国交回復そしてイランとの核合意と核兵器をすでに持っている北朝鮮とは全く違うと考えているんです。
オバマ政権は関係者によりますと現在の金正恩第1書記は全く信用できないと。
側近を相次いで粛清するなどこの金正日氏と比べても何をしでかすかわからない取引できない相手だとみているということなんです。
つまりイランに対しては石油というメリットそしてキューバに対しては観光や投資という経済的メリットもありますが北朝鮮にはそれもないということでかなりネガティブなんですね。
そして、残り任期が1年をきったオバマ大統領ですけども政権末期に柔和路線に転じて失敗したブッシュ政権の反省もありますので今のところ対話に転じる見込みはありません。
またホワイトハウス高官によりますとここのところオバマ大統領にあがってくる議題オバマ大統領が直接タッチする議題の8割は中東とテロ対策の問題でそれにロシアと中国が加わるということで北朝鮮問題には直接関与がないようなんですね。
つまりアメリカは今、中東にアメリカ軍を実際に派遣もしていますしイランとサウジの対立で緊迫もしています。
とても中東の対応で北朝鮮問題にまで手が回らないというのも現実としてあります。
≫山下記者でした。
ありがとうございました。
当然、表面上といいますか現象面としたら大わらわで北朝鮮スルーかもしれませんアメリカは。
しかし、小川さんの話にじっと耳を傾けていると一方ではどういうふうにアメリカはじっと北朝鮮の動き等々を見ているかということもいえるんだと思うんですね。
そしてもう1つ、磐村さん聞きたいのがいろんな話を伺ってると北朝鮮はこのタイミングでというところが周到に練っていますよね。
≫練ってますね。
5月の先ほど申し上げた党大会。
これから逆算したシナリオを描いていると思います。
その中に今回の核実験もあるし2月にも別のことをやるかもしれません。
≫アメリカの大統領選の辺りを見据えての逆算もありますか?≫それもあると思いますね。
あと4月には韓国でも総選挙があります。
そういった韓国の情勢、政局も見極めていると思います。
≫小川さん、何回も申しますけど日本は拉致問題を抱えていてそれが全く動く気配がない中でのこういう動きなので本当に歯ぎしりする思いになってくるんですけども。
≫安全保障には安心していいという言葉は存在していない。
だから、日本なりにやらなきゃいけないことはしっかりやりながらしかも、国境を接している隣国ですから、よい関係をどうやったら見出せるかということでは日本側からの提案というのがもっともっと強く出る、その中でのどに刺さったとげである拉致問題の進展を図っていくことが大事であると思うんです。
だから、もちろんアメリカとの関係は極めて重要韓国との関係も重要中国との関係も重要ですが日本独自に北朝鮮と向き合ってやはりこの問題は日本と話さなければならないと北朝鮮が思うような環境を作る。
それが戦略というものなんでしょうね。
私、昨日、あるところのインタビューに対して安倍政治について安倍さんが好きか嫌いかは別ですよ。
ただ、とにかくどういう点数をつけられますかということで言ったのは外交は80点相当安定しているんです。
うまくいっている。
安全保障は70点。
安倍さんのリーダーシップは国際的に評価されているけれどもそれを仕上げる官僚機構がまだ力足らず。
あと、災害対策、テロ対策などの危機管理は50点だという言い方をしましたけどもやっぱりそういったことを押さえながら、外交はここまで思った以上にうまくいっている。
それを北朝鮮にも向けて、きちんとやっていくことができれば少し日朝関係というのは明るい展望が≫去年の安保国会から3か月半ですね。
久々の国会で論戦が今日ありました。
テーマとなったのはこちらです。
まず、補正予算案に盛り込まれました所得の低い高齢者への3万円給付。
そして消費税10%に引き上げの際の軽減税率。
更には年末に日韓合意がありました慰安婦問題について。
そしてやはりこれまで国会が開かれなかったことで安保法制など重要な問題が話し合われてこなかったことです。
≫安保国会から3か月半ぶり。
野党の批判に総理も批判で応じる場面も目立った。
≫総理は、こう発言し≫野党が追及したのは補正予算案に盛り込まれた所得の低いお年寄りへの3万円給付について。
≫更に総理はおととし12月の海江田前代表の発言を持ち出して民主党を批判した。
≫民主党はこう反論。
≫消費税率を10%に引き上げるときに導入する軽減税率について。
必要な財源1兆円をどう確保するのか。
政府・与党は参院選後まで結論を出さない方針だ。
≫年末、日本と韓国が急転直下で合意した慰安婦問題について。
日韓共同記者発表で日本側は安倍総理は改めて心からお詫びと反省の気持ちを表明するとしている。
≫明日は参議院で代表質問が行われる。
≫前半出てきましたけどあまり財源がはっきりわからないままいろいろな対策が繰り出されてくるんですけどそこの表面だけを見ないでやっぱり、我々は透かしを探って見ていくようにすると最終的に憲法という2文字が見えてきますから憲法を変えたほうがいいのか変えないほうがいいのか。
仮に変えるならどこを変えるんだという考えをやっぱり有権者の我々がちゃんとまとめておかないとえ?参院選が夏、終わった?動き出すの?ってそこから考えてももう遅いわけですよね。
いろんな話が出てくる中にも憲法って何?立憲主義の根本って何?って面倒くさがらずに我々も徹底的にやらないといけないですよね。
≫しっかり議論するための材料も与えてほしいですよね。
≫といいながらやらないケースもありますからやりましょうね。
本当に大変なことですからね。
次も重要ですね、小川さん。
≫こちらなんですが、今日自民党の若手議員たちが男性の育児休暇取得に関する勉強会を開いていますね。
立ち上げたのはこの真ん中に立っている宮崎謙介衆院議員なんですけども年末からいろいろな議論を呼んでいますが同じ自民党の議員との間に第1子が生まれる予定でその際の育休を取ろうとしているんです。
官邸の女性活躍推進ということですけど党内にはいろいろな意見があるようなんです。
≫前例のない男性議員の育休取得。
自民党のベテラン議員は…。
≫宮崎議員のもとには賛否の声が寄せられている。
支持は女性が多く反対は男女半々で特に年配の男性が多いという。
ちなみに、男性の育休取得率は2.3%。
政府は2020年までに13%に引き上げる目標を掲げている。
有権者は…。
≫皆さん、どうでしょうか。
次です。
シリアなどから海を渡ろうとして命を落とした難民は去年だけで3771人でした。
今年もすでに死亡者が出ています。
≫冬になれば減るのではないかといわれてきた。
だが状況はこれまでと全く変わっていない。
トルコ西部の2か所の海岸で5日ヨーロッパを目指していたいとみられる難民の遺体が打ち上げられた。
その数は少なくとも34人。
7人の子どもも含まれている。
≫ギリシャのレスボス島はここから20kmほど離れていて肉眼でも確認できるんですけれども波が非常に高く海水温も10度以下となっています。
≫去年ヨーロッパに流入した難民は100万人を超えた。
そして今も1日あたり3000人の難民が命を懸けて海を渡り続けている。
≫がらっと変わりますけれども林さん暖冬の影響っていろいろですね。
≫そうですね。
さまざまなところに影響が出ているんですが動物にも影響を与えている可能性があるんです。
こちら、福島県郡山市の路上でおとといクマが目撃されました。
地元の警察の方によりますとこの時期にクマが出るのは聞いたことがない。
雪がなくて冬眠できなかったのではないかと話しているんですね。
例年ですとこの場所にはこのように20cmから30cmの雪が積もっているということなのですがこの冬は積もってもすぐに解けてしまっているそうなんです。
そして、ほかにも年末からクマの目撃情報が相次いでいます。
いずれも、この冬はほとんど雪が降っていないところばかりなんです。
専門家の方によりますと山に餌が少ないと餌をとりに人里に下りてくることもあるそうですがこの冬は雪が少ないことも影響しているのではないかということなんです。
ただ、明日からは雪不足のところにも雪が降りそうです。
こちら、平地でも雪が降るほどの冷たい空気が山陰から関東北部まで広がってきます。
そして、この先3連休にかけても寒気は居座ります。
ようやく冬らしい天気が続くようになりそうです。
≫スポーツですけどもこの人は一体どこから来てどこへ行くんでしょう。
≫プロ野球からお伝えします。
期待に胸を膨らませ杜の都・仙台で今日から新生活。
楽天のドラフト1位オコエ瑠偉選手。
今日、入寮です。
≫今日昼過ぎオコエ瑠偉がプロの寮生活をスタートさせた。
≫今回、特別にオコエと一緒に部屋に入らせてもらった。
オコエの新居は選手会長を務めていた嶋がかつて使った部屋だ。
≫でも、全然1人部屋なだけありがたいですね。
≫布団ですね。
田中将大選手が使っている布団です。
実際にデータを測って一番体にかかる負担が少ないのを作ってもらいました。
≫そして、プロ生活の疲れを癒やすお風呂もチェック。
≫いやいや…。
≫声、よく響きそうですけど。
≫昨シーズン、投手3冠に輝いた日本ハム、大谷翔平が自主トレーニングを公開。
このオフ取り組んでいる肉体改造で体重は8kg増え人生初の100kg超え。
ひと回り大きくなった大谷の今年のテーマは…。
≫春の高校バレー。
前回優勝の金蘭会。
注目はナイジェリア人の父を持つ宮部藍梨。
全日本にも選ばれた彼女の持ち味は高さ。
最高到達点3m9cm。
全日本の中でもトップクラス。
相手ブロックの上からスパイクを打ち抜く。
しかし、相手は優勝候補の東九州龍谷。
粘り強い反撃を受け最終セットジュースまでもつれる大接戦に。
ブロック。
これで金蘭会がマッチポイントをつかむ。
≫北朝鮮の核実験を受けて最新情報です。
日本政府は独自制裁の強化を検討し始めました。
独自制裁は2014年の7月に北朝鮮が拉致被害者などの再調査を始めたことで一部解除されています。
≫どういうふうにやっていくかということですよね。
微妙な話ですよね。
それから、変わりますけどやっぱり男性の議員の育休ね。
賛否両論ということですけど2016/01/06(水) 21:54〜23:10
ABCテレビ1
報道ステーション[デ][字]
北朝鮮が「水爆実験を実施」と発表…何が起きたのか?日米中韓など国際社会の反応は?▽軽減税率の財源・慰安婦問題など…衆議院で代表質問▽楽天・オコエ瑠偉の入寮に密着
詳細情報
◇番組内容
緊迫感や速報性を重視したニュースと元気で明るいスポーツ、硬軟取り混ぜた時代を映し出す特集に季節感あふれる天気予報と情報満載です。
◇出演者
【メインキャスター】
古舘伊知郎
【サブキャスター】
小川彩佳
【コメンテーター】
立野純二(朝日新聞論説副主幹)、ショーン・マクアードル川上(経営コンサルタント)、中島岳志(北海道大学公共政策大学院准教授)、木村草太(首都大学東京准教授)
【スポーツ】
松岡修造、澤登正朗、中山雅史、稲葉篤紀
【特別リポーター】
長野智子
【スポーツアナウンサー】
青山愛
【天気予報】
林美沙希
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/hst/
※放送内容が変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ニュース/報道 – 経済・市況
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32723(0x7FD3)
TransportStreamID:32723(0x7FD3)
ServiceID:2072(0x0818)
EventID:46951(0xB767)