NHK高校講座 科学と人間生活「色は光でできている」 2016.01.06


金属ではない無機材料を焼き固めたもの。
更にこれまでにない新しい性質や機能を持つファインセラミックスの開発が進められている。
いい天気だね。
うん。
うん。
あっいたいた!あっ!
(実穂)僕蔵さ〜んこんにちは!
(理陽)こんにちは!
(僕蔵)おぉ〜来たね〜。
いきなりこんな所に呼び出してどうしたの?いい天気だしさたまには外で実験もいいかなと思って。
(理陽)お〜実験?いいね。
うん。
どんな実験?これねプリズムっていうんだけどもこのプリズムを使うとね…
(理陽実穂)ふ〜ん…。
でも太陽の光ってどう見ても色なんてないよ。
まああえて言うなら白色というか金色というか…。
あっ!前に僕蔵さんに教えてもらった事思い出した!太陽の光は無色透明に見えるけど本当はね…。
あ〜!実穂ちゃん…ちょっとそれ以上は言わないで。
本当は…。
いやちょっと待って!科学…。
ねぇ実際に実験で確かめてみましょう!今日のテーマはずばり色。
私たちの目に見えるカラフルな色の正体に迫る!ところで僕蔵さんそのプリズムって一体何なの?はい。
これはねガラスで出来た三角柱なんだけれども…。
うん。
さてこの中を光が通るとどうなると思う?ガラスの中を通ったら屈折する。
そのとおり!アハハ…。
うん。
空気からガラスに入る時ガラスから空気に出る時屈折する。
って事はそのプリズムってやつを使って太陽の光を屈折させるんだね。
そういう事!よし!太陽が待ち切れないようだから早速このプリズムを使って太陽の光の本当の色を確かめてみましょうか。
うん。
うん!え〜っとね太陽があそこだからよしここら辺でいいかな。
ちょっとお二人さんこれを支えてもらってていいかな。
お願いしますこれを。
両側から。
(理陽)はい。
じゃあいきますよ〜。
(実穂)は〜い!おっおっ来た。
よし!
(実穂理陽)お〜。
(実穂)見えてきた!どうだどうだ。
(理陽)すごい。
(実穂)きれいだね。
や〜。
(理陽)ねっ。
(理陽)よいしょ。
おおっ…。
この方が見やすい。
(実穂)本当だ〜くっきりしてる。
(理陽)これが太陽の本当の色なの?そう。
太陽の光には本当は紫から赤までこれだけたくさんの色が含まれているんですね〜。
そしてこの色の帯の事を…
(実穂理陽)「スペクトル」?はい。
じゃあ2人ともやってみる?
(実穂理陽)やりたい!じゃあこれはいもう一個もう一個…。
はい。
はいありがとうございます。
(実穂)おっうまい上手!すっごいでかくない?
(実穂)私小さいのです。
(理陽)僕は大きいやつ。
これだこれだ。
よし…これだ。
太陽の光や白熱電球などから出る白い光を…白色光はプリズムを通すと赤から紫までの光に分かれる。
この現象を…光の分散が起こるのは…例えば赤い光よりも紫の光の方が大きく曲がる性質がある。
色によって曲がる角度屈折率が少しずつ違うためにこのような連続的に分かれた色が見えるのだ。
光は波であり色によって山から山までの長さ波長が違う。
紫は短く赤になるにつれて長くなる。
波長の違いによって屈折率が異なるために光の分散が起こるのだ。
雨が上がると空にかかる虹。
虹は太陽とは逆の方向に見える。
この虹も光が分散して起こる現象だ。
プリズムと同じ役割を果たすのが雨のあとに空気中に残った水の粒。
太陽の光が水の粒に当たって屈折して光が分散される。
そのバラバラに分かれた色の光を私たちは目にしているのだ。
はいどうぞ〜!
(理陽)太陽の光って本当はあんなにいろんな色が含まれてたんだね。
(実穂)ねっ!今まで話では聞いた事あったけどいまいちピンと来てなかったんだよね。
でも今回の実験で納得できたからよかったよ。
ん〜そう言ってもらえるとうれしいよ!実験したかいがありました。
ハハハハ…。
でね!
(実穂)うん。
太陽の光にはあんなふうにいろんな色が含まれている。
だからこそ昼間の空が青く見えたり夕方は赤く見えたりするんですね。
えっどういう事?んっ?どうして青空とか夕焼けが太陽に含まれている色と関係あるの?はい!そうくると思って実験道具用意しといたんだ。
ハハッ。
(実穂)え〜!?はい見て下さい。
うん。
この中には水が入っています。
(実穂)入ってます。
はい!…で横からはい白色光を当ててみようと思うんですね。
(実穂理陽)うん。
…で光が通過したらどんな色に見えるのかという実験をやってみようと思います。
あ〜なるほど。
はい!ではスイッチオン!光はどう見える?うん…まぁ普通に白く光ってるだけだね。
うんそうだね。
はいそのとおり。
ではこの水に石けん水を足していきま〜す。
(実穂理陽)はい。
はい。
どうなるかよ〜く見てて下さいね。
じゃあいきま〜す。
(実穂)お〜。
すぐ濁ってきた。
よいしょ。
ほらっ。
(理陽)黄色くなってきた。
(実穂)そうだね。
じゃあ更に足しま〜す。
(実穂)お〜!周りからどんどんオレンジっぽくなってきてる。
じわ〜っときてますね。
(実穂)はい!
(理陽)どんどん濃くなってる。
うんうんうん。
(理陽)お〜…。
(実穂)あっもうオレンジだ。
(理陽)ねっ。
(実穂)すごいきれい。
ハァ…切ない気分になってくるねこれね。
(実穂)何か…夕日ですね本当に。
うん。
石けん水には小さな粒子がたくさん含まれている。
白色光がこの粒子にぶつかるとある変化が起きる。
粒子の大きさが光の波長と同じくらいかそれより小さいと光はもとの進行方向以外にその粒子を中心としてあらゆる方向に向かって進んでいく。
このような現象を…青い光は散乱しやすい性質を持つ。
そのため光源の近くでは青い光がたくさん私たちの目に入ってくる。
一方赤い光は?少しは散乱するもののほとんどが水の中を突き抜けてくる。
そのため光源から遠い場所は赤く見えるのだ。
私たちがふだん目にする青空。
実はこれも光の散乱による現象だ。
つまり昼太陽から届く光が大気中の気体の分子などに当たって散乱する。
青い光が私たちの頭上でたくさん散乱するために空が青く見えるのだ。
夕方になると太陽からの距離が遠くなる。
すると青い光は私たちがいる所まで届かない。
長い距離を通過する赤い光だけが届くようになるのだ。
太陽にさまざまな波長の光が含まれている事。
そして太陽と地球の絶妙な距離のおかげで美しい青空や夕焼けを楽しむ事ができるのだ。
(実穂)太陽の光とか照明の白色光とかはいろいろな色に分ける事が分かったんだけど逆に…ん〜…それはどうかな?ハハハッ…ではい!実際にやってみましょうか。
はい!うん。
よいしょよいしょ…よいしょ〜。
ジャ〜ン。
お〜。
おおっ。
フフフッ。
はいここに3種類のライトを用意しました。
(実穂理陽)はい。
はい。
それぞれ赤い光青い光緑の光を出します。
これをね1つずつ点灯させて光を重ねていくと何色に見えるのかという実験をやってみようと思います。
はい。
はい。
はい。
ではまずね赤いライトをつけてみます。
はいスイッチオン!さあ何色に見える?何色って赤に決まってるよ。
うん赤い色だ。
ハハハハ…。
じゃあ次ね青いライトをつけてみます。
(実穂理陽)はい。
赤い色と重なるとどんな色になるのでしょうか。
ん〜…やっぱ赤と青は紫じゃない?うんうんうんうん。
じゃあいってみますね。
青いライトスイッチオン!
(実穂理陽)あっ…ピンク?どっちかというとピンクだよね。
(実穂)ピンクっぽい感じですね。
この色をマゼンタといいます。
(実穂理陽)「マゼンタ」?はい。
では最後に緑のライトをつけてみます。
さてどうなるか。
スイッチオン!
(実穂理陽)おぉ〜!
(理陽)赤と緑色の重なった所は黄色になった。
はい。
赤と緑の光を混ぜた所はイエロー。
…で青と緑の光を混ぜたこの鮮やかな水色これをねシアンといいます。
(実穂理陽)シアン。
そしてお二人さん!注目すべきは…はい真ん中!どうなってる?
(実穂理陽)白だ!はい…
(実穂)へぇ〜。
もちろんさっきプリズムでバラバラに分けた色を全部混ぜても白い光になるんだけども赤青緑の3色だけでも白い光を作れる訳!それだけじゃなくてねピンクも黄色もまぁ大体の色を作れちゃう訳。
だからこの基本の3色を…
(理陽)「光の三原色」?
(実穂)光の世界って面白いよね。
ねえ!僕はね何度見ても真ん中の白が出来ちゃうところがね不思議でしょうがない訳。
(実穂)う〜ん。
ではテレビのカラフルな色はどうやって表現しているのだろう。
泉川実穂が調査にやって来たのは奈良県天理市にあるテレビの開発現場。
(実穂)こんにちは〜。
こちらはテレビの研究開発に10年間携わっているという…この画面のサイズ大きいですよね。
(吉田)はい。
(実穂)すごいきれ〜い。
テレビの色の秘密を教えてもらうために渡されたのはルーペ。
液晶画面をのぞいたら一体何が見えるというのだろう。
あ〜すご〜い!赤青緑の3色が見えてますね。
あれこれ白にこうやって…こうやって…
(吉田)はい。
今度は色のついた画面をルーペで見てみる。
すると?
(実穂)うわ〜全部真っ赤!今度赤が消えつつ緑が入っていって…。
そう。
テレビは光の三原色が利用されているのだ。
赤青緑それぞれの光の強さを変える事でさまざまな色を表現する事ができる。
(実穂)きれ〜い!すごいですね!はい。
本当に赤と緑と青の3色だけでこんなきれいな鮮やかな色を出してるんですよね。
はいでは次にこちらのテレビをご覧頂きます。
はい!あれさっき見たテレビと同じなんじゃないですか?はい。
同じように白い色を表示していますがちょっと違うんです。
ちょっと違うんですか?はいのぞいてみて下さい。
じゃあ早速…見てみます。
いきます!お〜!すごい!あれっこれ色増えてませんか?今回黄色が見えますね。
そうこのテレビは光の三原色に加えて黄色も使われている。
でも黄色は赤と緑を混ぜれば作れるはず。
このグラフは人の目が見える色の範囲を示したもの。
そして白い点は世の中に存在する物体の色の分布を示している。
(吉田)そして従来の3色テレビの規格では赤青緑の3つの光を使ってこの三角形で示される中身の色しか表現できないというものが従来のテレビになります。
(実穂)意外に結構見えてない範囲が多いですよね。
(吉田)そうですね。
実際に世の中に存在するんですがその色はテレビでは表現できないという色が結構あるという事がお分かり頂けると思います。
…で我々はこのように黄色ですね。
(実穂)はい。
こちらのフィルターを入れまして更に緑と赤を最適化する事によってこのように表現できる範囲を広げました。
(実穂)より本物に見える…。
(吉田)そうですね。
(実穂)近づくっていう事ですか。
黄色のフィルターを加えた事で鮮やかなひまわりや繊細なみなもの表情をより色彩豊かに表現できるようになったのだ。
吉田さんの今後の夢って何ですか?実はまだまだ人間の目にはかないません。
ですので今後はより人間の目で見たリアルな世界ですねそれを完全に再現できるようなそして我々の生活をですね豊かにできるようなそういったディスプレーを作成していきたいと思います。
なるほど。
私もテレビでドラマだったり映画を見たりするのがすごく大好きなのでこれからもっと迫力のある絵が見られるようになったらもっと面白いなと思いました。
私たちの目に見える光は…しかし可視光線よりも長い波長や短い波長の波が存在している。
これらをまとめて…例えば赤よりも長い波長領域のものを赤外線という。
テレビのリモコンには赤外線が使われている。
目には見えないがカメラを通して見ると光を見る事ができる。
赤外線はセンサーとして使われるだけでなく熱を与える効果もありストーブに利用されている。
更に長い領域のものを電波と呼ぶ。
電話やラジオテレビなどに使われている。
紫より短い波長領域は紫外線。
肌にダメージを与える事で有名だが殺菌作用が強いため衛生管理が必要な器具や手洗い後の殺菌に利用されている。
更に短い領域のものにX線がある。
レントゲン検査や空港の手荷物検査など内部の様子を確認するのに適している。
このように電磁波は身近な所でさまざまな形で利用されているのだ。
はいジャ〜ン!
(実穂)うわぁ。
これはねX線を出す装置。
はい。
この装置を使っていろんなものを観察してみようと思うんですけど…じゃあねまずリモコン!
(実穂)リモコンのレントゲン検査?おっうまいね!アハハ…。
早速見てみようか。
(実穂)はい!実穂ちゃん見てみる?
(実穂)うん!よしっ。
まずね蓋を開けて下さい。
蓋を開けて…。
はい。
中に台があるのでリモコンをその上に載っけて下さい。
(実穂)はい。
これでいいかな。
はい蓋を閉めて下さい。
(実穂)はい。
…でのぞいた時にこの白いボタンを押して下さい。
はい。
ではどうぞ!
(実穂)いきま〜す。
(実穂)スイッチ…。
(実穂理陽)オン!
(実穂)うわ〜すごい!もう全部電池も透けちゃってます。
あっ!どうぞ。
スイッチオン。
うお〜!フフッ…同じリアクションだ。
(理陽)中全部見えてますね。
丸見え?
(実穂)丸見えです。
びっくりした…。
X線ってふだん見えないものを見せてくれるんですね。
そうだよね。
じゃほかにもいろんなものを見てみようよ。
あっそうだね。
いっちゃって。
(実穂)鉛筆は…どうなるんだろう。
芯が見えるのかな?
(理陽)ん〜…。
太陽の光や白熱電球などから出る白い光を白色光という。
白色光をプリズムに通すと紫から赤までの光に分かれる。
この現象を光の分散という。
光の分散が起こるのは波長によって屈折率が違うからだ。
赤青緑の3色を光の三原色という。
この3色の組み合わせでさまざまな色を表現する事ができる。
テレビも光の三原色を利用している。
目に見える光可視光線のほかにも目に見えないさまざまな波長の光がある。
これらをまとめて電磁波という。
電磁波は暮らしの中でさまざまに利用されている。
2016/01/06(水) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 科学と人間生活「色は光でできている」[字]

科学技術の発展は、どのようなところに生かされているのだろう? 私たちの身の回りにある自然や道具を糸口に、科学の世界を楽しく解き明かしていく。

詳細情報
番組内容
私たちは、眼で光を感じて多くの情報を得ている。では、私たちが見ていると思っているいろいろな色にはどんな秘密があるのか? 今回は“色”に注目して光の性質を理解しよう。 「色は光でできている」 (1)光はバラバラに分解できる (2)光を混ぜて色をつくる (3)光の仲間たち
出演者
【出演】正名僕蔵,三井理陽,泉川実穂,【語り】渡辺真砂子

ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
バラエティ – その他
趣味/教育 – 生涯教育・資格

映像 : 480i(525i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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