ワシントン=奥寺淳
2016年1月7日20時50分
米NBCテレビは6日、米軍高官の話として、米国が2週間前から北朝鮮の核実験の準備を察知し、空気のサンプルを採取するため実験場の近くに無人機を飛ばしていたと伝えた。核実験実施後の6日にも無人機を飛ばし、水爆で使われる三重水素(トリチウム)が空気中に含まれていないか検証しているという。
ホワイトハウスのアーネスト大統領報道官は同日の会見で、北朝鮮の核実験実施について「米政府としては驚きではなかった」と語った。先月には北朝鮮が水爆に関心を持っているとの報道もあり、「北朝鮮が何をしようとしているのかは極めて明らかだった」とも述べた。
アーネスト氏はまた、北朝鮮が水爆実験を成功させたと主張していることについて「(米国の)初歩的な分析とは一致しない」と否定的な見方を示した。詳しい理由は明らかにしなかったが、無人機で採取したサンプルや爆発の規模などから判断しているとみられる。韓国政府関係者も爆発の規模から水爆実験ではないとの見方を示している。
一方、米国務省のカービー報道官は同日、核実験の前に北朝鮮からの事前通報は「なかった」と語った。2009年と13年の核実験前には米国にも事前通報があったとされる。(ワシントン=奥寺淳)
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朝日新聞国際報道部
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