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国連安保理 北朝鮮の核実験で新たな決議を検討
1月7日 12時28分

国連安保理 北朝鮮の核実験で新たな決議を検討
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北朝鮮が6日に核実験を行ったことを受け、国連の安全保障理事会は緊急の会合を開き、北朝鮮を強く非難するとともに追加の制裁も視野に新たな決議の検討に入りました。
一方、北朝鮮の国営メディアは、初めての「水爆実験」が成功したと大々的に伝え、敵対するアメリカに対し対北朝鮮政策を転換するよう要求しました。
北朝鮮は6日、およそ3年ぶり4回目の地下核実験を実施し、初めて水爆の実験に成功したと発表しました。これを受けて、国連の安全保障理事会では日本時間の7日未明に緊急の会合を開き、「核実験は一連の安保理決議と国際社会の核不拡散の取り組みに反し、国際社会の平和と安全を脅かすものだ」として強く非難しました。安保理は過去4回にわたって北朝鮮に対する制裁決議を採択しており、今後、追加の制裁も視野に新たな決議について協議が始まります。
一方、7日付けの北朝鮮の朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は1面に、初めての「水爆実験」が成功したと大々的に伝えるとともに、敵対するアメリカに対し対北朝鮮政策を転換するよう要求しました。
また、韓国国防省は国会の国防委員会で、今回の爆発の規模や威力が小さいことから、北朝鮮が主張するように水爆の実験が行われた可能性は低いと判断していることを明らかにしました。そのうえで、核実験を強行した北朝鮮の意図については、36年ぶりとなる朝鮮労働党大会を前に国内の結束を図るねらいや、朝鮮半島の緊張を高めることで、韓国に対し北朝鮮への政策を変えるよう圧力をかけたい思惑などがあったという見解を示しました。

北朝鮮メディア 米に政策転換要求

北朝鮮の国営メディアは、4回目の核実験から一夜明けて、初めての「水爆実験」が成功したと大々的に伝えるとともに、アメリカに対し、対北朝鮮政策を転換するよう要求しました。
7日付けの北朝鮮の朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は、1面にキム・ジョンウン(金正恩)第1書記が初めての水爆実験の実施を命令したという見出しで、最終命令書に署名するキム・ジョンウン第1書記の写真を大きく掲載しています。そして、敵対するアメリカについて、「戦略的忍耐の政策は終わりを告げた」と題する論評を掲載し、今回の核実験によって「アメリカは敵視政策がどのような結果をもたらしたか悟らなければならない」として、対北朝鮮政策を転換するよう要求しました。
また、国営の朝鮮中央通信は、「水爆実験成功のニュースは核で威嚇するアメリカをはじめ、敵対勢力に鉄ついを下した」と語る北朝鮮軍兵士の声などを伝えています。
北朝鮮としては、8日のキム第1書記の誕生日を前に国威発揚を図るとともに、ことし5月に36年ぶりに開かれる朝鮮労働党大会に向けて結束を図るねらいがあるとみられます。

韓国国防相 北朝鮮の国内結束がねらいか

北朝鮮が水爆の実験を行ったと発表したことについて、韓国国防省は7日、36年ぶりに開かれる朝鮮労働党大会を前に国内の結束を図ることなどがねらいだと分析していることを明らかにしました。
韓国の国会では7日に緊急の国防委員会が開かれ、北朝鮮が6日に行った核実験について、ハン・ミング(韓民求)国防相らが、これまでの分析を報告しました。この中で韓国国防省は、爆発の規模や威力が小さいことから、北朝鮮が主張するように水爆の実験が行われた可能性は低いと判断していることを明らかにしました。また、核実験を強行した北朝鮮の意図については、36年ぶりとなる朝鮮労働党大会を前に国内の結束を図るねらい、朝鮮半島の緊張を高めることで、韓国に対し、北朝鮮への政策を変えるよう圧力をかけたい思惑などがあったという見解を示しました。
また、ハン国防相が北朝鮮の核実験の実施について報告を受けたのは、北朝鮮で人工的な揺れが観測されてから30分後だったことも明らかにしました。韓国では、北朝鮮の核実験が差し迫っている兆候をつかめなかったのは問題だと指摘する声が高まっており、7日の国防委員会に出席した議員からは、韓国政府の責任を追及する意見が相次ぎました。

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