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 「初の水爆実験に成功」とした北朝鮮の発表に、怒りや戸惑いの声が広がった。北朝鮮による拉致被害者の家族からは、日朝交渉の停滞を心配する声が出た。

 拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表(77)は6日、埼玉県春日部市で「(核実験と)拉致とは問題が違う。拉致問題の解決が長引いたり、ほごにされたりすることは絶対にあってはならない」と政府に求めた。また横田滋さん(83)は「今回のことで約束が破られたら困る。引き続き交渉を続けてほしい」と語った。

 飯塚代表は、支援団体「救う会」の西岡力会長とともに緊急声明を発表した。核実験は拉致問題とともに「許しがたい暴挙だ」と非難。日本政府に対し、核実験と拉致問題の両方を理由に追加制裁を発動することや、国連安保理事会で北朝鮮に対する新たな制裁決議がされる場合に「拉致を含む人権侵害」も明記させることを求めた。