VCCW 2.19.0をリリースしました。
このアップデートでは、Vagrant 1.8の新機能Linked Cloneに対応しました。
あと、VCCW用のBoxもアップデートしました。
VCCWの最新版を使う前に vagrant box update でBoxを最新版にしておくことをおすすめします。
あと、VagrantとVirtualBoxも最新版にすることをおすすめします。
Linked Cloneとは
従来のVCCWは、複数の仮想マシンを起動するたびにOSを丸ごと複製していたため1GB近いディスクをマシンごとに占有していました。
Linked Cloneという機能を有効化すると従来のようにOS丸ごとコピーせずに、差分だけが増えていくようになります。
したがってVCCWマシン1台あたりで占有するディスク容量が従来の1GBから数MB〜といった感じで劇的に小さくなります。
参考
VCCWのBoxをアップデートした上でvagrant upをすると起動もかなり早くなった感じがします。
$ time vagrant up ... ... ... real 4m21.518s user 0m13.271s sys 0m7.257s
Linked Cloneの有効化
Linked Cloneはデフォルトでは無効になっています。
Linked Cloneは1台目のマシンを起動する際に、マスター用のマシンをもう1台生成します。
これがOS部分の本体になるわけですが、vagrant destroyしてもこのマスター用のマシンは残ってしまうため、複数台を起動する予定がない人にとってはあまり意味がないからです。
この機能を有効化するには以下のようにsite.ymlに記述してください。
linked_clone: true
その後、vagrant upしていただくとLinked Cloneなマシンが起動します。
すでにプロビジョニング済みのマシンでLinked Cloneを有効にするにはvagrant destroyしてからvagrant upしてください。
(Vagrantfileも最新版をコピペしてください。)
site.ymlにいちいち書くのが面倒という方は、~/.vccw/config.ymlに書けばその後にプロビジョニングするすべてのマシンで有効化されます。
スナップショットについて
これもVagrant側の新機能ですが、スナップショットを取れるようになりました。
例えばWordPressのプラグインをちょっと試したい場合にあらかじめスナップショットを取れば、やっぱりやーめたって時に簡単に戻すことができます。
WordPress本体のアップデートの確認とかにもいいですね。
詳細はVagrantのヘルプでどうぞ。
vagrant help snapshot
Usage: vagrant snapshot <subcommand> [<args>]
Available subcommands:
delete
list
pop
push
restore
save
For help on any individual subcommand run `vagrant snapshot <subcommand> -h`