米国・ラスベガスで開催中の世界最大の家電見本市 CES 2016より。Neonodeは、PCモニタを簡単にタッチ対応にできる棒状の装置 AirBarを出展しています。
AirBarは、目に見えない光のフィールドにより、PCモニタの下に置くだけでPCモニタを簡単にタッチパネル化できる製品です。グローバル市場で4月に発売予定。価格は49ドル(約6000円)です。なおNeonode社のこの技術はソニーの電子書籍リーダーにも採用実績があります。
仕組みはこうです。画面の下に設置したバーが目に見えない光のフィールドを投影します。これが指やペン、ブラシを認識して、タッチパネルとして動作します。PCとはUSBで接続します。
また、光のフィールドでタッチを識別しているので、実際に画面に触れなくても光のフィールドに指が触れさえすれば識別します。これを応用して、バーを動かして空中に向ければ空中ジェスチャーに、机に向ければトラックパッドのようにも使えます。
マルチタッチにも対応し、Windowsのタッチジェスチャー(回転、ページスワイプ、ピンチ、ズーム、スクロール)も使えます。
バーのサイズはディスプレイサイズによって異なり、適用するディスプレイサイズによって異なり、4月の発売時点では11.6インチ、13.3インチ、14インチ、15.6インチの4種類を揃えます。ただCES 2016会場では8インチや30インチにも対応した製品も並べられていました。
机をタッチパッドとした例
Neonode社の同技術は、静電容量式に比べて安価だとして、ソニーの電子書籍リーダーのタッチパネルにも採用されています。それだけ実績のある技術で、試用した範囲では後付タッチパネルとは思えないほど精度がよく、マルチタッチもしっかりと識別していました。
対応デバイスはWindows 10/8.1およびChromebook(十分高性能な製品に限る)です。なおMacでも動作はするものの、一部機能が利用できないため保証対象外となっています。
最近ではタッチパネルを搭載したノートPCが多く登場。Surfaceシリーズが人気を集めるなど、PCにおけるタッチパネルの利便性が認知されてきています。既存のモニタを安価にタッチパネル化できるAirBarは、シールタイプと異なり画質を損なわないという意味でも非常にそそられる製品です。
会場の担当者によればAirBarは2016年4月にグローバル発売予定とのこと。なおAirBarを設置した状態でノートPCをたたむとヒンジが壊れる可能性があり注意が必要です。