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 安倍晋三首相は6日、北朝鮮の発表を受けて声明を出した。要旨は次の通り。

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 1 本日、北朝鮮が4回目となる核実験を実施した旨の発表を行った。我が国も本日午前10時30分頃、気象庁が北朝鮮付近を震源とする通常の波形とは異なる可能性のある地震波を探知した。これらを総合的に勘案した結果、政府としては、北朝鮮が核実験を実施したものと考えている。

 2 我が国を含む国際社会は北朝鮮に対し、関連の国連安保理決議の完全な順守を求め、核実験や弾道ミサイルの発射等の挑発行為を決して行わないよう繰り返し強く求めてきた。今回、北朝鮮が核実験を強行したことは、北朝鮮がミサイル能力を増強していることと併せ考えれば、我が国の安全に対する重大な脅威であり、北東アジア及び国際社会の平和と安全を著しく損なうものとして断じて容認できない。

 関連安保理決議に明確に違反し、国連安保理の権威に対する重大な挑戦だ。国際的な軍縮・不拡散体制に対する重大な挑戦である。日朝平壌宣言や六者会合共同声明にも違反し、対話を通じた問題解決に向けた動きにも逆行する。我が国は北朝鮮に対して厳重に抗議し、断固として非難する。

 3 我が国は国連安保理決議第2094号を念頭に、国連安保理が速やかに協議を実施するよう、要請する。北朝鮮に対しては、改めて、関連する国連安保理決議を即時かつ完全に履行するよう強く求める。また、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向け、具体的な行動をとるよう強く求める。

 4 政府は、北朝鮮情勢に関する情報収集・分析を徹底し、国民に的確な情報提供を行うほか、国民の安全・安心の確保に万全を期する。さらに、米国、韓国、中国、ロシアをはじめとする関係国との協力を強化し、今後の北朝鮮の反応や国際社会の動向等を考慮して、北朝鮮に対する更なる対応を検討する。