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 岸田文雄外相は6日午前、米国のケリー国務長官と約20分間、電話で協議した。昨年末の日韓外相会談で慰安婦問題が「最終的かつ不可逆的な解決」に至ったことを岸田氏が説明したのに対し、ケリー氏は「歴史的な合意を歓迎し、支持する。日韓の勇気と政治的決断を称賛する」と評価した。

 電話協議はケリー氏が「日韓関係について話をしたい」として呼びかけたものという。ケリー氏は「地域や地球規模の課題について日本、韓国との協力を引き続き深化させることを楽しみにしている」と述べ、今回の合意による日韓の関係改善が米主導の安全保障戦略に貢献することに期待を示した。

 両氏は、サウジアラビアとイランの関係悪化に関して、対話を通じて事態を沈静化させ、平和的な解決を求めていくことで一致。中国が南シナ海・南沙諸島の人工島の滑走路で民間機の試験飛行をしたことについては「中国の行動は緊張を高め、地域の安定を脅かす」との認識で一致した。(安倍龍太郎)