新日本プロレスの荒武者・後藤洋央紀(36)が5日の東京・後楽園ホール大会で、IWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカ(28)に挑戦状を叩きつけた。昨夏のG1クライマックス公式戦でオカダを撃破している後藤は、2月11日大阪大会での挑戦が急浮上。実に8度目の同王座挑戦で初戴冠を目指す荒武者の胸中は――。
前日4日の東京ドーム大会で内藤哲也(33)を撃破し、IWGP戦線出撃を予告した後藤は、この日は8人タッグ戦でオカダと激突。バレッタを昇龍結界で仕留めると正式に挑戦を表明した。「去年のG1でも(オカダに)勝ちましたしね。機は熟したと思っている」。昨年G1大阪大会の公式戦(8・1)で、当時IWGPインターコンチネンタル王者だった後藤は、オカダとの王者対決を制した実績がある。オカダは「ICと統一戦、やるって言ってましたよね? やりましょう、統一戦!」と、すでに後藤が同王座から陥落していることを皮肉りつつも挑戦を受諾し、2・11大阪大会での王座戦が浮上した。
後藤にとってIWGPは高き壁。初挑戦の2007年11月から実に同王座戦7連敗を喫している。だが、だからこそ挑む意義がある。後藤は「七転び八起きの時が来たってことですよ」と、悲願の初戴冠に腕をぶした。
ベルトへの思いを強める出来事もあった。ドーム大会では三重・桑名工業高時代の同級生でパートナーの柴田勝頼(36)が石井智宏(40)を破りNEVER無差別級新王者となった。盟友のシングル王座初奪取には「もちろん刺激になりましたよ。ライバルとして、パートナーとして、俺も負けてられないなって思った」と闘志を燃やした。
オカダはドームのメーンでの棚橋の連勝記録を「5」で止め、新エースとしての地位を確立したようにも見える。だが後藤は「今の新日本の図式を崩すのが俺の役目」と言い切った。IWGPの壁に何度も跳ね返されながらも、天下取りの野望を諦めない不屈の荒武者が、大阪冬の陣へと向かう。
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