今年は「金融政策」がドライバーとなる
2016年は申年である。相場の格言では、申年とは「騒ぐ年」ということで、世界情勢は混迷し、世界の株式市場も右往左往する展開が多くの識者によって予想されている。
そして、その格言通り、年初から、中国の景気減速懸念の再台頭、サウジアラビアとイランの国交断絶、北朝鮮の水爆実験等で、世界の株式市場は大荒れの展開である。
だが、単に「騒ぐ年」と言っても大した意味はないので、ここでは「M・O・N・K・E・Y」をキーワードとして、今年の世界経済の動向を考える上でのポイントを考えてみたい。
鍵を握る要因は、主要国の「金融政策(Monetary Policy)」、「原油相場(Oil)」、「名目GDPへのコミットメント(Nominal GDP)」、「金相場(Karat)」、「為替相場(Exchange Rate)」、「金利水準(Yield)」であると考える(それぞれの頭文字をとって「M・O・N・K・E・Y」)。
その中でも今年は特に、「金融政策」がドライバーとなって、それに対するマーケットの反応が世界経済を動かす年になると考えている。
エコノミストやアナリストは、通常、「ファンダメンタルズ(経済の基礎的な条件、すなわち、経済指標や企業業績等)」から、様々なマーケットの「フェア・バリュー(適正価格)」を導き出す。だが、筆者は、多くのマーケットでは既にこの「ファンダメンタルズ(先行きの予想を含めて)」を相当程度織り込んだ価格形成がなされていると考えている。
このような場合、得てしてマーケットは、エコノミストやアナリストが作ったコンセンサス予想と逆の方向に動く(個別株物色での「テーマ株」も同様である)。今年は、このマーケットの「予想に反した動き」が、逆に世界経済を動かし、「ファンダメンタルズ」を動かす展開になるのではないか、というのが筆者の基本観である。
今回は、上記キーワードのうち、「金融政策」について筆者の考えるポイントを概説しよう。
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