ピアジェの発達理論
保育士試験において、発達理論についてはエリクソンとピアジェの理論に基づいた問題がほとんどを占めています。まずはピアジェの発達理論についてのポイントをまとめてみました。
ピアジェの発達段階説
スイスの心理学者。子どもの認知機能の発達の過程を4つの段階に分けた。
感覚運動期(0~2歳頃)
外界にあるものを感覚を通して受容しながら認識し、運動的な働きかけを行う認知発達の第一段階。自己と物、自己と他者が未分化な状態。「対象の永続性」について理解が進む時期。物や人が視界からなくなっても存在はあると認識する。
前操作期(2~7歳頃)
2歳以降になると急速に言語を習得し始め、それに伴いイメージや表象を用いて考えたり行動したりすることができるようになる。しかしまだ論理的な思考は難しく、心的な操作が不完全である。この時期は「見かけ」へのとらわれやすさ(保存性の未発達)、自己中心性、アニミズム的思考などの特徴がみられる。
アニミズム的思考とは
生物、無機物(山など)を問わず、全てに霊魂が宿ると考え擬人化、生命化する考え方。原始的な心性とされる。
具体的操作期(7歳~12歳頃)
保存の画院炎を獲得し、見かけに左右されない論理的思考が可能になる時期。すべて自己中心に認知する傾向である前操作期にみられた「自己中心性」から「脱中心化」の過程に発達する。まだ抽象的な概念を用いた推論をすることは不得手。
形式的操作期(12歳頃~成人)
現実に縛られることなく抽象的、形式的に考えることができるようになる時期。たとえば「もし○○したら××になる。」というような実際に行っていない事柄に対し、与えられた条件下でいかなることが生じうるか推論できるようになる。
関連する過去問題と解説
次の分は子どもの認知的発達についての記述である。(A)~(D)にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
・子どもが、雷が鳴っているのを、「空が怒っている」と表現したりすること(A)と呼び、これをピアジェ(Piaget.J.)は自他が未分化なためであるとした。
・目の前にない物を、別の物で表現することは(B)と呼ばれ、想像力やことばの発達の基礎をなすと考えられる。
・ヴィゴツキー(Vygotsky,L.S)によると、活動に熱中しているときに発する子どもの「ひとりごと」は、思考のための言葉、つまり(C)への移行中のものである。
・乳児が時運のおもちゃなどの、見えなくなったものを探したりするようになる背景の一つには、(D)の理解がある。(平成25年 保育の心理学 問4)
解説
A アニミズム的思考。「すべてのものに生命がある」という考え方。
B 象徴機能。ある物を別の何かで表現する働きのこと。1歳半頃からみられるようになる。
C 内言。ヴィゴツキーによる言葉の区分。思考のための自分の心の言葉のこと。
D 物の永続性は、物が視界からなくなっても物自体は存在するという基本的な概念のこと。生後8ヶ月頃にこの概念を獲得するとされている。
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