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日本にはなぜ“IT音痴社長”が多いのか 分からないなら「勉強すべき」
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
ITは特殊な技術で、素人にはよく分からない――。日本の経営者には、今なおそんな苦手意識を持ち続けている人が少なくない。中には自らが「IT音痴」だと認め、「部下に全て任せている」と公言する社長すらいる。
ガートナージャパンの長谷島眞時エグゼクティブパートナーは「ITが分からないなどと、社長ならば口が裂けても言ってはならない」と指摘する。なぜ、日本の経営者はITに苦手意識を抱いているのか、話を聞いた。
(聞き手は小笠原 啓)
最新のデジタル技術や、それを活用した企業の先進事例の多くが海外起点です。日本企業は世界のITの潮流から取り残されているのではないでしょうか。
長谷島:日本企業がデジタル化で海外勢の後塵を拝している。個別ケースで見ると異論があるかもしれませんが、全体としてはこの傾向は否定できません。
今起きているデジタル化は、以前とは全く違います。業務の効率化やコスト削減とは異なり、ビジネスそのものがテクノロジーによって変わり始めている。もはや、テクノロジーを無視しては企業活動は考えられません。2014年からそういう新時代に入ったと、ガートナーは考えています。
かつてITはビジネスの「イネーブラー」でした。事業計画が先にあり、それを実現するためにシステムやコンピュータを活用するという位置づけでした。
今後はどんなテクノロジーがあるかで、ビジネスモデルが決まってくる。技術を起点に考えないといけません。こういう概念を「テクノロジードリブン」と呼びます。
ところが、日本ではこういう視点を持つ人材に乏しい。特に経営者が変化に気付けていない。そのため、デジタル化の議論が遅れたり、推進する主体が不在になったりしているのです。
音痴集団の中では、自分が音痴だと気付かない
日本は特殊なのですか。
長谷島:音痴ばかりが集まった中にいたら、自分が音痴だと気付けませんよね。周りと同じレベルであれば劣等感を覚えることはないし、自分の実力が見えなくなります。日本の経営者はITやデジタル化に関して、こういう状況に陥っているのでしょう。
経営者がITやデジタル技術に詳しくないと自覚しても、周りには、似たようなレベルの社長が多くいるわけです。すると、自分は特別ではないと安心してしまう。そして、ITに詳しくないことを正当化し始めるのです。
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