さてさて、前の記事では、TOEIC初心者向けに”僕が半年でTOEIC550→840に上げた勉強法を教える”というタイトルで投稿しました。
今回の記事では、少しレベルを上げて、TOEIC中上級者向けのリスニング学習法について解説します。
リスニング スコア350を超えたら…
まず、リスニングセクションのスコアが350くらいまでの人は、基本的なリスニング能力を鍛えるのが先ですので、以前の記事にある、リスニングの勉強法を参考にして下さい。
350を超えてくると、TOEICの会話文くらいなら大体聞き取れるくらいになってきているでしょう。
そうなると、これまで通りの学習法では、スコアがアップしなくなってきます。
”壁に当たる”というやつですね。
ちなみに私はTOEICスコア500から800までは1年足らずで伸びましたが、そこから900までは2年以上かかりました…。
本題に戻り、ここまできたら、
TOEICのレベルを超えたリスニングのトレーニング
が必要になってきます。
1.2倍速の速聴トレーニングが最適!!
”TOEICのレベルを超えたトレーニング”と言っても、ネイティブのニュース番組などに手を出してはいけません。
聞いてみると分かりますが、ネイティブの発音はTOEICとはレベルが違います。
大切なのは、TOEICよりちょっとだけ難しいレベルで学習することです。
私がリスニングスコア450の壁を超えた勉強法は、
TOEICの音源を1.2倍速にして学習すること
です。
この1.2倍速というのがポイント。
聞き取れないほど速くもなく、
かといってTOEIC本番と比べると顕著に速い。
ちょうど良い負荷でリスニング能力を鍛えられます。
ちなみに、私はTOEICのテキストを購入したら、まずCDの全てのトラックを1.2倍速に編集し直します。
問題文や、次の問題までの間隔も速くなるので、解答スピードの向上にもつながります。
速聴トレーニングにおすすめのPCアプリ”Audacity”については、後で解説します!!
TOEICのリスニングが”遅くてストレス”に!?
正直、1.2倍速に慣れて本番を迎えると、リスニングが始まった瞬間に、
『(遅っ!!!!)』
って間隔を味わえますよ。笑
問題文の音読なんて、もはや遅すぎてストレスです。
正直、1.2倍速トレーニングに慣れると”TOEICの会話が聞き取れない”ってことはなくなります。
聞き取れるけど単語の意味がわからないとか、イギリス英語のニュアンスでちょい意味がわかりづらかったとか、それくらいのレベルになります。
これくらいのレベルになると、リスニングスコア450が見えてきますよ。
PC用音声編集ソフト『Audacity』
私がTOEICの速聴トレーニングに使用しているAudacityというフリーソフトについて解説します。
他に音楽ファイルの編集ソフトを利用している方は、それでもいいのですが、必要なツールは、
- 音楽ファイルを開き、ピッチを変えずにテンポを変更できる。
- テンポを変えた音源を、MP3などの音楽ファイルとして保存できる。
- 複数の音源を一気に編集できる。
の3つです。
ばっちし合致したのが、Audacityでした。MacもWindowsも対応してますよ!
なお、Audacityには、様々な音声編集ツールが含まれていますが、ここでは、 ”複数の音楽ファイルを1.2倍速にして、保存し直す” ためだけの操作について説明します。
というより、他の機能は使わないのでよくわかりません笑。
以下で紹介するアプリはメジャーなフリーソフトですが、各操作により問題が生じても、当方では一切の責任を負いかねますので、ご承知下さい。Avastによるチェックでは問題はありませんでしたが、非公式ソフトのダウンロードは、各々でウイルス対策をした上で行うことを推奨します。
①Audacityのダウンロード
まず、Audacityのダウンロードページはこちらです。
このページから、各々のOSに合ったAudacityをダウンロードしてください。
②Audacityの起動
ダウンロードすると、写真のようなフォルダができます。
ヘッドホンのアイコンをクリックして起動しましょう。
すると、図のような編集画面が立ち上がります。
③チェインの編集
立ち上げたら、”ファイル”をクリックし、”チェインを編集”を選択します。
チェインとは、音源に対する編集動作を事前に登録し、プログラム化する動作になります。
ここでは、
- テンポを変更する
- MP3に変換して保存する
のプログラムを作成します。
チェインの編集を選択すると、上のような画面が出ます。
ここでは左下の”追加”をクリックして、新しいチェイン、すなわち編集プログラムを作成しましょう。
チェインの名前は何でも良いです。わかりやすいものに。
中央下の”挿入”を押すと、プログラムの選択画面が出ます。
ここでは、ChangeTempoを選択します。
紛らわしいですが、ChangeSpeedを選択しないでください。
ChangeSpeedだとテンポ(速さ)に加えてピッチ(音の高低)も変わってしまいますので。
編集パラメータを選択して、テンポの変更率を+20%に設定してください。これで1.2倍速のプログラムになります。
OKを選択して終了になります。
次は、速度を変えたファイルをMP3に変換するプログラムです。
さっきと同様に、挿入を選択し、ExportMP3を選択して、今度はパラメータをいじらずにOKを押してください。
すると、上のような画面になり、チェインのプログラムが完成されます。
上から、ChangeTempo、ExportMP3の順になっていることを確認してください。
順番が違ったら上へ、下へのボタンで調整しましょう。
OKを押したら、あとは音楽ファイルを編集するだけです!
音楽ファイルの編集−チェインの適用−
いよいよ音楽ファイルにヘイストをかける時間です。
編集画面に戻ったら、今度は”ファイル”から”チェインを適用”を選択してください。
先ほど作成した速聴用のチェインを選択し、”ファイルへ適用”を選択してください。
すると、ファイルの選択画面が出ます。
編集したいTOEICの音源を、ここでSHIFTキーなんかで一気に選択しましょう!!
と、1つ注意…
何十個も一気に編集するとたまにAudacityが落ちます。笑
10個ずつぐらいにしときましょう。
バーっと!バーっと音源が編集され、保存されていきます。
一回速聴用のチェインを作成してしまえば、どの音源にも使えるので、テキストを変えても適用できます。便利ですね。
編集が終わったら、音楽ファイルが格納されているフォルダに、新しく”cleaned”というファイルができます。
1.2倍速のファイルがそこに保存されているので、i-Tunesに取り込むなりして、活用していきましょう!!!
MP3変換ソフト”lame”が必要だと言われたら…
PCによっては、ExportMP3のチェイン適用に”lame”というアプリが必要だとメッセージが出るかもしれません。
その場合は、以下の URLからインストールしてあげてください。
ここからMac用、Windows用のMP3エンコーダ lameをダウンロードし、PCにインストールしてあげると、ExportMP3が適用できるようになります。
おわりに
速聴トレーニングのススメと、おすすめアプリの紹介でした。
実は、Audacityを使う前は、Windowsで聞々ハヤえもんというソフトを使ってたのですが、こちらはMacでは使えなくて…。
なんか良い編集アプリないかなー、と思って見つけたのがAudacityでした。
それでは、皆さんも1.2倍速聴トレーニングを実践して、TOEICリスニング満点目指しましょー。
僕も勉強せねば。
みるおか