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パリの新聞社襲撃から1年 特別号を発行
1月7日 7時02分

パリの新聞社襲撃から1年 特別号を発行
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フランスのパリで、新聞社「シャルリ・エブド」が武装した男たちの襲撃を受けて12人が犠牲になった事件から7日で1年となるのに合わせて、新聞社は特別号を発行しテロに屈しない姿勢を改めて示しました。
この事件は、去年1月7日、フランス、パリの新聞社「シャルリ・エブド」の本社にイスラム過激派の男たちが押し入って銃を乱射したもので、当時の編集長や風刺画家など12人が死亡しました。
「シャルリ・エブド」は事件から1年となるのに合わせて6日、特別号を発行し、国内外に向けて合わせて100万部を印刷しました。
表紙には「暗殺者は今も逃走中」とのタイトルと共に、自動小銃を抱えた老人が走って逃げる風刺画を描いていて、宗教を巡りテロが頻発する状況を表現したと説明しています。
また社説では「ジャーナリストは表現の自由に仕える者だ。テロリストがわれわれを殺すのではなく、われわれがテロリストの死を見届けるのだ」とテロに屈しない姿勢を改めて示しました。
パリ市中心部の売店では、ふだんの5倍の150部を店頭に並べ、朝から店を訪れた人の多くが次々と特別号を買い求めていました。新聞を買った男性は「表現や宗教の自由に対する考えを分かち合うためにこの新聞が必要です」と話していました。一方で、「風刺にも限界があります。特にテロが起きた現在では、慎重であるべきだと思います」と話す女性もいました。

特別号の内容

フランスの新聞社「シャルリ・エブド」が襲撃事件から1年となるのに合わせて発行した特別号は全部で32ページで、1面には、「暗殺者は今も逃走中」とのタイトルと共に、自動小銃を持つ老人が、走って逃げる風刺画が描かれています。
風刺画を描いたのはみずからも襲撃を受けたリス編集長で、風刺画は特定の宗教ではない「神」を題材にし、宗教を巡ってテロが頻発する状況を表現したとしています。
また紙面では、去年1月の銃撃事件当日の状況について時系列で居合わせた社員らの証言を元に再現していて、銃撃の瞬間や撃たれて気を失ったことなど生々しい状況が書かれています。
さらに亡くなった人も含めた社員全員の似顔絵と共に、当時の編集長が「これからもずっと一緒に楽しんでいきましょう」と話す絵を掲載したほか、社説では「ジャーナリストは表現の自由に仕える者だ。テロリストがわれわれを殺すのではなく、われわれがテロリストの死を見届けるのだ」と述べるなど、テロに屈しない姿勢を示しています。

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