幻の魚、守ろう…1月10日、記念日協会認定
「幻の魚」とされる淡水魚・イトウを展示する北海道北見市留辺蘂(るべしべ)町の「北の大地の水族館(山の水族館)」は、1月10日を「イトウの日」と定め、一般社団法人・日本記念日協会から認定を受けた。イトウの認知度を上げて保全活動の機運を高めるのが狙い。
北海道「北の大地の水族館」から申請
同水族館によると、イトウは最大で体長1.5メートル以上になる国内最大の淡水魚。以前は東北地方でも生息していたが、河川環境の悪化で現在は道内の11河川水系のみで確認されている。繁殖可能な雌は推定約3000匹。環境省のレッドデータブックでは、近い将来に野生での絶滅の危険性が高い「絶滅危惧1B類」に指定されている。
同水族館では、国内外で最大規模とされる天然のイトウ約40匹を飼育。昨年11月、道内の保護団体で作る「イトウ保護連絡協議会」への加盟を機に、記念日制定を企画し、語呂合わせで1月10日が選ばれた。
今月10日は、「伊藤」「井藤」といった「イトウ」姓の来館者の利用料金を通常の670円(一般)から110円にする。それ以外の名字でも抽選で110円になるほか、繁殖期に体色が赤くなることにちなみ、赤い服の男性へのプレゼントや、イトウの生態や現状を語る「イトーク」を企画している。問い合わせは同館(0157・45・2223)。【山田泰雄】