安倍首相「重大な脅威」
日本政府は6日、北朝鮮が核実験を実施したと認定し、地域の安全保障への重大な脅威になるとして、北朝鮮に北京の大使館ルートを通じて厳重に抗議した。また国連安全保障理事会を開催するよう、米国とともに議長国のウルグアイに要請した。
2013年に行われた安保理による制裁決議を強化する新たな決議案の採択を求める方針で、14年に一部解除した日本独自の制裁の復活や追加制裁の検討も始めた。
安倍晋三首相は6日午後0時50分ごろ、首相官邸で記者団に「わが国の安全に対する重大な脅威であり、断じて容認できない。強く非難する。国連安保理決議に明白に違反し、国際的な核不拡散の取り組みに対する重大な挑戦だ」などと強調。「北朝鮮が核実験を実施したと考えている」とする声明を発表した。
13年2月の北朝鮮の核実験を受け、安保理は4度目の制裁決議を採択し、新たな核実験をした場合は「更なる重大な措置を取る決意」を表明している。日本は今月から2年間の任期で安保理非常任理事国を務めており、米国と連携し制裁決議の文言調整などに直接関わる方針。
岸田文雄外相は6日夜、外務省で記者団に「強い内容の決議を目指すことが北朝鮮への強いメッセージになり、さらなる挑発行為を防ぐことにもつながる」と強調した。【高本耕太、村尾哲】