「韓国のスポーツ指導者、3分の1以上は人間的に問題」

韓国スポーツ界にまん延する暴力、厳罰化で根絶を

「韓国のスポーツ指導者、3分の1以上は人間的に問題」

 北京オリンピック重量挙げ金メダリストのサ・ジェヒョク容疑者(31)による暴行・傷害事件が、韓国スポーツ界を揺るがしている。大韓体育会(KOC)はこれまで各種目の韓国代表を含む選手やコーチらを対象に、セクハラや暴力を予防するための教育や研修を行ってきたが、今年からこれらを大幅に強化し、実際に問題を起こした場合の処分も厳しくすることを決めた。しかしこの程度の対策でスポーツ界に根深く残る暴力を根絶できるか疑問が残る。

 KOCは5日「これまで年1回行ってきた韓国代表選手への一斉教育を2回とし、暴力予防の研修プログラムを受けなければ、選手やコーチなどの登録ができないようにする」と発表した。文化体育観光部(省に相当)もこの問題の深刻さを認識し、6日に予定していた不正入試対策について話し合うKOCとの会合の際、暴力問題も追加で議題とすることにした。KOCも今後は問題が起こったときの処分を厳しくする方向で検討しているが、それは「問題を起こした選手やコーチへの処分が甘い」といった非難を意識してのものだ。

 しかしこれらの教育や研修でどれほどの効果が挙がるか疑問視する声も根強い。韓国エリートスポーツ指導者連合会のイ・ウォンヨン会長は「サ・ジェヒョク容疑者による暴行事件は重量挙げ界だけの問題ではなく、スポーツ界全体の風土が背景にある」とした上で「今もスポーツ関係者の多くが今回の事件を深刻に受け止めていない」と指摘した。イ氏はさらに「コーチや監督たちは『スポーツで結果さえ出せば暴力も正当化される』と認識しているが、まずはこれを変えなければならない」「現在の登録コーチは7500人以上いるが、その3分の1以上が人間的に問題があると考える。彼らはその指導力とは関係なく、今すぐにでも追放するべきだ」などと主張した。

姜鎬哲(カン・ホチョル)記者 , キム・スンジェ記者
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