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iPS細胞使う心臓病治療 大阪大が治験申請へ
1月6日 16時21分

iPS細胞から作った心臓の筋肉の細胞をシート状に加工し、患者に移植して病気で低下した心臓の機能を回復させる再生医療を実用化しようと、大阪大学の研究グループが平成28年度にも「治験」と呼ばれる臨床試験の実施を国に申請する方向で検討していることが分かりました。
大阪大学心臓血管外科の澤芳樹教授らのグループは、iPS細胞から心臓の筋肉の細胞を作って「心筋シート」と呼ばれる直径数センチの薄いシート状に加工し、重い心臓病の患者に移植して治す再生医療の研究を進めています。
この「心筋シート」をiPS細胞を使った世界初の再生医療製品として実用化するため、研究グループが、「治験」と呼ばれる臨床試験の実施を早ければ平成28年度にも国に申請し、翌29年度から移植手術を行う方向で検討していることが分かりました。
iPS細胞は、京都大学などが保管している拒絶反応が起きにくい特殊なタイプのものを提供してもらう予定だということです。
国から実施が認められれば数人の患者に移植手術を行い、4年後をめどに「心筋シート」の再生医療製品としての実用化を目指すということです。
これまで行った動物実験では心臓の機能が改善するのが確認されたということで、研究グループは引き続き安全性や効果についてのデータを集めるなどして準備を進めることにしています。

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