しかし、慰安婦問題をめぐる次の政権の苦しみは、当時の空白に起因していることも認めなければならない。野党代表はおととい、慰安婦問題に対する盧武鉉政権の業績をアピールした。政府委員会が2005年、「元慰安婦の賠償権は生きている」と確認したことを指している。李明博政権・朴槿恵政権に慰安婦協議の義務を課した11年の憲法裁判所の「不作為違憲決定」は、これを根拠に下された。「政府が被害者賠償のため努力すべき義務を放棄したのは違憲なので実践せよ」というものだ。恥を知るべきだ。決定は11年に下されたが、元慰安婦の違憲訴訟は06年の盧武鉉政権時に起こされている。口先だけで賠償権うんぬんしていて、「不作為」決定を下されたのは野党自身なのだ。
野党は政権をあからさまに非難する前に、1998年に金大中大統領が妥結した韓日漁業協定も思い起こさなければならない。独島(日本名:竹島)沖の中間水域設定に合意したという理由で、「政府は日本の経済協力資金で独島を売ってしまった」と激しく批判された。この批判が不当だと思うなら、「10億円で魂を売ってしまった」という言葉を現政権に浴びせてはならない。現与党も、野党だった当時を思い出して謙虚にならなければならない。当時、「国を売った」と叫んでどれだけ政権を追い込んだことか。お互いかみ付き合っているのだから、そうした言葉通りなら、この国の政界は今「売国奴」だらけということになる。