お店のフィッターの二戸さんは、実業団 「日本鋪道レーシングチーム(今のNIPPOの前身のチーム)」の選手として活躍した後、なるしまフレンドに入社し、選手兼ショップスタッフとして活動していたそうです。
選手・メカニック・販売員、と全てを経験しているというところが、余計に頼もしい!
まずは自転車の計測からスタート。
ミリ単位での細かい計測
全てをお任せして、ベストポジションに近くなるように調整をお願いしました。
これまでのポジションで意図的に行っていたことは、何一つないので、存分に変えてください!

サドルを後ろに1cm下げてもらいました
ポジション設定で大きく変わったのは2つ。
①サドルの場所を1cm後ろに、それから平行に
UCIの試合の規定で、サドルの傾きは4%までと決められているそうですが、私のサドルはなんと5%も傾いていたそう!
サドルポジションが前位置、且つ傾いていたせいで、前傾姿勢で足の踏ん張りに余計な力が入り、膝への負担も増えていた可能性があったなんて・・・ガーン!
②ステム2つ分、ハンドルの高さを下に
購入当初、足が付かないのが怖い、前傾姿勢が怖い、という理由でハンドルを高めに設定して貰っていたのですが、そのためこれまでハンドルよりサドルが低い状態になっていました。
数値を計測してもらった結果、ハンドルがサドルより少し下がったポジションになりました。
たかが1cm、されど1cm。いや、たかが1mm、されど1mmの世界なのかも。
買ったままのロードバイクが、身体にベストフィットする人はなかなか居ないそうです。そりゃそうよね。
私の身長は155cm。420という小さなサイズのロードバイクを購入しましたが、それでも今の状態のクランクとハンドルは私には大きいみたいです。
特に下ハンドルはものすごーく手から遠い
よく下り坂は下ハンドルの方がブレーキがかけやすくて楽だよ、と言われるのですが、距離が遠いせいか力もそこまで入らず、結局下ハンドルはほとんど使っていません。
これは早速ハンドルを変えないと・・・。
バイクポジションを変えてもらった次は、SIDIカスタムインソール
を使った中敷を作ります。
私の身体は、若干(?)右に傾いて歪んでいるため、膝が内股気味になっています。これはジムの先生にもいつも指摘されること。
右足だけでスクワットをすると、膝が爪先よりかなり内側に入ってしまいます。正常な人は、爪先と膝先がきちんと並行になっているそう。
うーん、自転車に乗るまで自分の身体はまっすぐ正常だと思っていたのですが、まさかこんなにいつも傾いていたなんて。しかも、足裏も右の方が扁平気味というご指摘が。
残念ながら、身体自体を今すぐどうこうできるわけではないので、足裏にピッタリあったオリジナル中敷で補います。

プロもご用達のシダスのインソール。これは自転車専用中敷です
足型にインソールをセットし、その上に立ち、自分の足型をソールに馴染ませて完成です。
自分の足に完全に沿った形にする事で、自然に踵や土踏まずを支えてくれます。
オーダーなので、勿論足にピッタリフィット。足に完全フィットしているって気持ちいい!
内股を強制するために、更に補強中敷を入れて靴中で足に数ミリ傾きをつけました
全ての靴に入れておきたいフィット力です
中敷を入れたビンディングシューズを履いて、いよいよフィッティングです。
レーザー水平機!
レーザー水平機は、赤いレーザーの照射により水平が目で確認できるものです。
ペダリングを繰り返しながら、測定のために足、膝、太もも等の基準点を何箇所もシールでマーキングしていきます。
レーザーを照射しながら自転車をコギコギ
レーザーとマーキングシールの力を借りると、自分の膝や足先がどのような角度で動いているのかが一目瞭然!分かってはいましたが、右膝の内股具合に改めてビックリ。
マーキング位置と照射位置が5cm位違う。
私の右足、めっちゃ内股ペダリングだーーー!!!!
日本人の多くが0脚気味で、膝が内股気味らしいのですが、私もその典型例のようです。
先ほどの中敷に加え、ビンディングの調整で内股ペダリングを矯正します。
ビンディングと靴の間に、数ミリの傾きがついたシートを入れて調整
調整してもらったビンディングシューズを履いて、再びペダリングをしてみると・・・
凄い!マーキングシールと照射位置がほとんど一緒!!
内股にならずにきちんとペダリングできるようになってるーーー!
しかも、拇指球(足裏親指の付け根近く)に力が入りやすい。不思議~。
勿論ペダリングはさっきと全く一緒なのですが、たかが1mm、されど1mm。
あまりの補強力にビックリ。調整してくれた二戸さんも、「自分でやっておきながら、あまりの効果に驚いている」とおっしゃってました(笑)
・・・と、まぁかなり大雑把に書いてしまいましたが、実はここまでだけで4時間近くかかっています。
それはもう細かく丁寧にセッティングとポジショニングをしてもらいました。
照射もそうですが、横からビデオも撮影して変更前変更後を見せてもらったりと、自分のポジションが大きく変わったことを実感。
ココもアソコも変更だらけ
ロードバイクを始めると、あれも欲しい、これも欲しい、あれもこれも変えたい!と色々と欲張りになりますが、ウェアやパーツを買う前に・・・いや買ってからでもいいけど(笑)、根本的なポジションとフォームを見直すことが大切なことを改めて痛感した1日でした。
正しいポジション、正しい姿勢でこそ、バイクパフォーマンスも発揮できるってもんじゃないでしょうか(って、安い自転車乗ってる私が言っても説得力少ないけど(笑))
自転車屋さんでも、ポジション等々見てもらえると思いますが、マンツーマンでしっかり時間をかけて、ここまで細かく見てもらえることは、まずないのでは?
元々膝痛がきっかけで辿りついたサイクルクリニックですが、本当にいい機会になりました。
自転車のポジション合ってるのか?このフォームでいいのか?等々、少しでも迷っている人は、一度行ってみて損なしだと思います。やっぱりプロにしっかり見てもらって、見える形で改善できるのはスッキリ気持ちいい!次、走りに行くのが楽しみ~♪
さてと、まとめっぽいしめでしたが、まだ続きます。次回は、
ペダリング編
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