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【スポーツ異聞】
哀しき市民球団は長いトンネルに向かってしまうのか カープの象徴・マエケンが抜け…
プロ野球の広島は12球団の中でも「生え抜き率」の高い市民球団で、選手の育成に優れていることで定評がある。他球団に比べて選手とファンの距離が近く、個性的でユニークな応援でも知られる。来季、大リーグに挑戦することが決まった前田健太も生え抜きの一人。黒田博樹と並ぶカープの象徴のような存在だった(もはや、過去形で言わざるをえない)。エースを失ったファンの落胆は相当深く、モチベーション低下が心配される来季、再びBクラスの声が出ている。哀しき市民球団は長いトンネルに入ってしまうのか。
24年ぶりの優勝を逃し…
2015年のシーズン開幕前、黒田が復帰したカープへの期待感は近年にないほどフィーバーした。「1991年以来のリーグVへ絶好機到来」-。新聞・雑誌の見出しは躍り、いわゆる「カープ本」が書店の平積みとなった。広島の25歳・菊池涼介による『二塁手革命』(光文社新書)は、現役選手による指南書としてカープ女子の間で話題を呼んだ。
しかし、一連のカープフィーバーもわずか1シーズン限りになるおそれがある。今季、最終戦でAクラス入りを逃し、追い打ちをかけるように、大リーグ入りを熱望していた前田がポスティングシステム(入札制度)でチームを離れる。前田の抜けた穴は到底、一人では埋まらない。球団も前田の夢実現のため容認せざるを得なかったという事情があり、鈴木清明球団本部長も「そう簡単に代わる選手がいるわけではない」と吐露した。
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