2010年05月08日

◆ 医療崩壊への対策

 医療崩壊への対策(というか医療改革)として、次の二点があるそうだ。
  ・ 待合室で予診する
  ・ コンシェルジュになる

 ──
  
 医療崩壊への対策( or 医療改革の提言?)が、「エンゼルバンク」に示されていた。(三田紀房の漫画。週刊「モーニング」の先週号と今週号)
 
 (1) 待合室で予診する

 患者は待合室で長時間待たされる。これは患者にとって迷惑なだけでなく、病院にとっても(在庫が大量にあるのと同じで)経営効率が非常に悪い。こんなふうに回転率の低い状態は解消したい。
 そこで、待合室に医者が登場して、さっさと予診してしまう。ただの予診だけでなく、検査をしたり、薬を処方したりする。
 すると、検査の結果を知るとか、その薬が効いたかどうかを知るとか、そういうことのために、「次回また来てください」ということがない。当日中に結果が判明する。二時間ぐらい待たされるとして、待っているあいだに、検査の結果が出たり、薬の効果が出たりする。
 患者にしてみれば、時間が大幅に節約されるし、治療の効果も早く出るから、医療の質が大幅に向上したことになる。
 病院にとっても、2回分の治療を1回でできることにもなり、医療設備の回転率が上がる。簡単に言えば、待合室の患者が減ることで、受け入れ可能な患者数が倍増する。客の回転率が上がる。
 病院としては、医者の数を増やす必要があるが、設備を増やすことなく、売上げをざっと倍増できる。(実際には倍増というほどではないが。)
 こうして、大病院における混雑を解消し、医療崩壊を防ぐ。また、病院の赤字化も阻止して、黒字化できる。
( ※ 医者の数を増やす必要はあるが、暇な医者はたくさんいるから、雇用することは可能だろう。給料を上げれば、医者を雇うことはできる。)

 (2) コンシェルジュになる

 コンシェルジュというのは、ホテルの「案内人」のことだ。客のサービスの要望の窓口となり、そのあと、最適なサービスを案内する。実際にサービスを提供するのは、ボーイだったり、掃除人だったり、料理人だったりするが、とにかく、コンシェルジュが客のどんな要望でも受け付ける窓口となり、責任をもって所定のサービスまで導く。
 ホテルでは、特定のコンシェルジュが案内するだけでなく、ボーイなどの全員がコンシェルジュとしての意識を持つ。自分がホテルの代表者としての意識を持ち、責任をもって、客に応対する。客としては、どの人に接しても、コンシェルジュに接したのと同様に、満足するサービスを受けられる。
 
 一方、たいていの病院では、コンシェルジュはいないし、職員もコンシェルジュとしての意識を持たない。かわりに、専門の担当者がいて、その人は自分の担当分野だけを受け持つ。患者は、あちこちをたらい回しされることが多い。
 そこで、「病院の職員も全員がコンシェルジュとしての意識をもて」というのが、上記の漫画で示されていることだ。(ただし「コンシェルジュ」という用語は使われていない。「コンシェルジュ」という用語を使っているのは、本項を書いている私だ。)
 大きな病院では、最初に「初診時の案内人」というのがいて、「脳外科へ」とか「消化器科へ」などと案内するが、初診時だけでなく、診療の途中でもていねいに案内するべきだ。しかも、全員が。そのために、病院の職員の全員がコンシェルジュとしての意識を持つように、研修を受けるべきだ……というのが、漫画で紹介されていた趣旨。

( ※ 現実には、コンシェルジュとは正反対の方針を取っている医者が多い。こういう医者たちは、ホテルで研修を受けてもらいたいものだ。……だけど、私見では、それだけじゃ足りないな。世間知らずで威張ってばかりいる医者は、けっこういる。まずは世間常識や対人関係から身に付けてもらいたいものだ、と思う。)
( ※ 私の経験で言うと、とても優しくて親切な看護婦さんのいる病院もあるし、すごく無愛想な医者が威張っている病院(診療所)もある。一般的に言えば、「おれたちは普段から激務で大変だ。医者は偉いんだから、医者をもっと厚遇しろ!」と叫んでばかりいる医者は、患者に無愛想だ。そういう医者と出会ったら、なるべく避けた方がいいだろう。)
( ※ 医者が激務で大変だということはわかるが、だからといってそんなことをいちいち騒ぐ医者は信頼できない。そんなことで騒ぐぐらいなら、新型インフルエンザで間違った医療方針が出されたことに騒ぐべきだろう。騒ぐ分野を間違えている。……同様のことは、医者以外の分野でも成立する。たとえば、公務員なら、「公務員は大変だ、残業手当も出ない」と口先で騒ぐ公務員よりは、自分の担当分野でちゃんと活躍する公務員の方が、よほど信頼できる。)
 


 [ 付記 ]
 医者にはひどい人間がけっこうたくさんいるが、看護婦さんは優しい人がいっぱいいる。研修を受けるとしたら、看護婦さんよりは、医者ですね。
 なお、気のせいかもしれないが、看護婦さんには美人がいっぱいいると思う。街中を歩くよりも、病院の(看護婦の)方が美人の遭遇率が高い。どうしてでしょうね? 心の優しい人は、顔もきれいなのかな? 
 
posted by 管理人 at 16:59 | Comment(0) | 医学・薬学 このエントリーをはてなブックマークに追加
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