流行の「国際教養系学部」は就職に強いのか
就職を意識した高校生のための進路相談<5>
質問:関西の高校3年男子です。英語があまり得意ではないのですが、世の中がグローバル化していることを考えれば、国際教養系学部に進学したほうがいいと思うのです。何かに絞るのではなく、幅広く勉強できそうなところということで、龍谷大国際学部、京都産業大外国語学部、順天堂大国際教養学部、千葉商科大国際教養学部などを候補にしました。
親は「地元関西がいいが、勉強するなら東京でもどこでもいい」と言ってくれました。僕は、どうせ進学するなら新設学部がいいと思うのですが、この中でお勧めの大学はどこでしょうか?また、同じぐらいの偏差値でお勧めの大学があれば教えてください。
選ぶポイントは「伝統、受験生の数、語学力」
回答:候補大学の中では、龍谷大、京都産業大の2校がいいですね。それ以外では、京都外国語大外国語学部国際教養学科、関西外国語大英語国際学部などがお勧めです。選ぶポイントは「伝統」「受験生の数」「語学力」の3点です。
「どうせなら新設学部」とのことですが、私はそれにはかなり疑問を呈します。日本人は新しいものが好きですが、大学の場合はどうでしょうか。もし、新しい学部というだけで選んで、自分に合わなかった場合、中退・再受験・編入学などで多額の金銭と多くの時間を失うことになります。そもそも大学・学部選びにおいては、新しさよりも伝統がポイントになります。
伝統校であれば、それだけ教育のノウハウがきちんと蓄積されています。教育のノウハウだけでなく、伝統校ということで優秀な教員も集まってきます。優秀な教員はそれだけきちんと学生を教育することができます。