「転職エージェントって何をしてくれるの?」「本当に使うべきなの?」「登録する前に何か知っておくべきことはないの?」と不安に思っていませんか。
結論からいうと、転職するのであればほとんどの方はエージェントを使うべきですが、使い方を間違えてしまうとただの足手まといにすぎません。
現役エージェントの経験から、転職エージェントとは何かについて、下記5つを解説します。
- 転職エージェントがしてくれることの全て
- 使う上でのメリット、デメリット
- 転職サイトとの違い
- 自分にあった転職エージェントの選び方
- 最大限活用するための7つのテクニック
すべて読めば、転職エージェントとは何なのかがわかり、最大限活用して転職を成功させることができるでしょう!
1. 転職エージェントがしてくれることの全て
転職エージェントとは、登録をすると完全無料で転職相談に乗ってくれて、企業の求人紹介から面接のセッティング、給与交渉など転職に必要なサポートをしてくれるサービスのことを指します。
なぜ無料かというと、転職エージェントはあなたが入社すると企業から謝礼(紹介料)として年収の30%前後に当たる額を受けとっているからです。
転職エージェントがしてくれることは主に下記6点です。
- キャリア相談
- 求人紹介
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接対策
- 面接のセッティング
- 給与交渉
転職活動で面倒なことは全て巻き取ってくれ、本番面接以外で企業と直接やりとりすることはほぼありません。
逆に、個人で転職活動を進める場合は上記をすべて自身でこなさなければなりませんので、転職する場合はできる限り活用するのが得策です。
2. 使う上でのメリット・デメリット
転職エージェントは一見すると無料で使えて何もかもサポートしてくれるありがたい存在ですが、メリット・デメリットをしっかりと理解した上で使わなければ逆効果で、転職に失敗してしまいます。
メリットとデメリットは下記の通りです。
メリット
- 転職活動に必要なサポートを全て無料で受けられる
- 自分のキャリアを客観的に見つめ直すことができる
- 表には出ていない非公開求人を探してきてくれる
- 面接では伝えきれないあなたの魅力を、人事に別途プッシュしてくれる
転職エージェントは企業側が支払う紹介料でなりたっていることもありますが、これだけのサービスを無料で受けられるのは使わない手はありません。例えるなら学習塾の個別指導を全て無料で受けられるような内容です。
面接で失敗しても、腕利きのエージェントであれば、人事にあなたのことをプッシュしてくれて、不合格がくつがえることすら良くあることです。
デメリット
- 企業側は紹介料を払わなければならないので、内定率が落ちる場合がある
- 上手い営業トークにのせられて、誤った転職をしてしまう可能性がある
- 転職市場価値が低い場合、サービスを受けられない
転職エージェントの質はピンキリで、悪徳なエージェントにあたってしまうと、あなたのキャリアに合っていなくても無理やり入社をさせてくることもあります。
転職エージェントのせいでキャリアが台無しになってしまう人も多いので、注意して使いましょう。どのように注意すれば良いかは、「4. 転職エージェントの選び方・注意すべきこと」で解説します。
3. 転職サイトとの違い
転職サイトとエージェントの違いを解説します。
まとめると、「転職サイトだけを使う場合、一人で全てやらなければならず大変なので、エージェントを使うべき」です。
前章のデメリットで「転職市場価値が低い場合、サービスを受けられない」と書きましたが、転職エージェントに登録してサービスを提供してもらえるようであれば、活用するべきでしょう。
転職サイトと比べても、転職成功のためにはエージェントの使用は必須と言えます。
4. 転職エージェントの選び方・注意すべきこと
ここまでメリット・デメリット、他サービスとの比較を書いてきましたが、まとめると、ほぼ全ての方に転職エージェントを使うことを間違いなくおすすめします。
逆に、下記に一つでも該当する方は転職エージェントを使わなくても転職は成功するでしょう。
- 入社希望企業が明確で、かつ強力なコネがある場合
- 専門性が非常に高い場合(公認会計士や弁護士など)
転職エージェントの選び方
転職エージェントは、業界を横断して大量の案件を持つ『総合転職エージェント』と、業界や対象とする層を絞って専門的に案件を持つ『特化型転職エージェント』の2つにわけられます。
それぞれのタイプでメリット・デメリットがそれぞれ異なるので、どちらも1~2社は登録するようにしましょう。
総合転職エージェントのメリット・デメリット
- ◯ 業界を横断して大量の案件を保有(最大10万以上)
- ◯ 今あなたがいる業界外の可能性を提案してくれる
- × 業界特有の知識には弱い傾向にある
特化型転職エージェントのメリット・デメリット
- ◯ 業界出身のコンサルタントが多く、知識が豊富
- ◯ 業界特有の面接対策を提供してくれる
- × 特化型エージェントは中小企業が多く、案件数は少ない(100件〜)
- × 案件が少ないため、手持ちの案件を押し付けられてしまう場合がある
総合転職エージェントの選び方
総合転職エージェントは、あなたの立場(年収など)にあわせて選びましょう。
総合転職エージェントの場合、担当するキャリアコンサルタントの相性や質が重要ですから、数社登録して面談をしてみて、一番良いと思ったところを活用することをおすすめします。
100社以上あるエージェントの中から評判がよく、実際のサービスのクオリティーの高い5社を厳選し、分類しました。他にも優良エージェントはありますが、まずはこの5社からおすすめします。
500万円未満 | 〜800万円 | 〜1200万円 | 1200万円以上 | |
リクルートエージェント | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ |
JAC Recruitment | △ | ◎ | ◎ | ◯ |
DODA | ◎ | ◯ | ◯ | △ |
PASONA CAREER | ◎ | ◯ | △ | △ |
BIZREACH | × | ◯ | ◎ | ◎ |
どこに登録すればいいかわからない方は、まずは比較的万人におすすめ出来る『リクルートエージェント』・『DODA』の2社に登録して、面談を受けてみることをおすすめします。
特化型転職エージェントの選び方
特化型転職エージェントは、あなたが転職したい業界で選びましょう。
担当のキャリアコンサルタントが業界出身者であったり、知識面でも頼りになりますので相談をするだけでも利用をおすすめします。
各業界別に、特におすすめな1社を厳選してまとめました。さらに詳細を知りたい方は表内「業界別解説サイト」をご参考ください。
おすすめエージェント | 業界別解説サイト | |
IT・Web | ワークポート | IT人材におすすめな転職エージェント目的別8選と活用法 |
マスコミ・広告 | マスメディアン | IT人材におすすめな転職エージェント目的別8選と活用法 |
外資コンサル | ムービン | 外資転職でキャリアアップ!おすすめ転職エージェント12選 |
アパレル | クリーデンス | アパレル業界の転職で使う価値あるエージェント4選と活用法 |
第2新卒 | マイナビジョブ20’s | 第二新卒でキャリアアップするための転職エージェント13選 |
女性 | ウーマンウィル | 女性の気持ちをわかってくれる転職エージェント4選と活用法 |
管理職エグゼクティブ | ビズリーチ | プロが教えるエグゼクティブが使うべき転職エージェント4選 |
転職エージェントを使う場合に注意すべきこと
忘れてはならないのは、転職エージェントは慈善事業ではなくビジネスであり、あなたは求人企業に紹介される「商材」という立場であることです。
それを踏まえて、下記2点については注意してください。
- 転職エージェントの話をうのみにしない
- 2社以上の転職エージェントに相談し、客観的な判断をする
転職エージェントはあなたをどこかの企業に入社させて初めて利益を得ます。転職エージェントの売り上げのための人生を棒にふらないよう、常に客観的な判断ができるよう身構えましょう。
5. 最大限活用するための8つのテクニック
業界の裏事情など、知っておけば転職エージェントを最大限活用できるテクニックを8つ紹介します。
5-1. エージェントに登録後は、2週間に1回くらい連絡を入れておく
転職エージェントは、企業から依頼を受けるとデータベースの中から条件を絞り応募者を探していくのですが、この時の表示順番が「更新日」(=最後にコンタクトを取った日)なのです。
「更新日が古い=もうすでに転職を決めた可能性が高い」と判断されるので、連絡を怠っていると後回しにされ、いずれ案件紹介メールが届かなくなります。
例えば、上記は「年齢30歳以下、転職回数1回以下、勤続年数2年以上、TOEIC780以上の営業」で検索した結果ですが、実務的な処理としては、更新日が新しい順番に20人ずつメールを送って反応をみて、応募者がいなければ次の20人へ、といったように送信していきます。
更新日が古いと、いくら条件が良くても機械的に後回しになってしまう場合があるのです。
※最近は「最終ログイン日」だけで見ている場合もあります。
5-2. とりあえず「良いところがあればすぐにでも」と言っておく
キャリアコンサルタントも売上目標があり日々追われています。コンサルタントとのファーストコンタクトで必ず「転職時期はいつ頃をお考えですか?」と聞かれますが、この時に「良いところがあればすぐにでも」と答えるようにしましょう。
そうすればあなたはすぐに売上に繋がると考え、優先順位をあげて対応してくれることでしょう。
5-3. 担当コンサルタントをシビアな目でみる
担当コンサルタントに情をうつしてはいけません。担当変更はさほど大した問題ではないため、性格が合わなかったり、知識に不満があれば変えてもらいましょう。
担当変更がどうしてもしづらい場合は他社を当たりましょう。
担当変更メール文面例
いつも大変お世話になっております。
現在転職の支援をして頂いている○○と申します。
現在、ご担当者の○○様には大変丁寧にご対応頂いており感謝をしておりますが、
転職活動が初めてで不安が大きく、他の方のご意見も是非お伺いしたいです。
もし可能であれば、現在志望しております○○業界に詳しいコンサルタントの方と
一度お話をしたく考えております。
大変お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
5-4. 経歴やスキルに嘘をつかない
登録情報や一連のやりとりについては申し出をしない限りは情報が残ります。コンサルタントでよく話題にあがるのが、3年前の登録情報と今回とで登録情報が違うよ・・・という話です。
この場合、虚偽報告を行う危険な人材として紹介する案件を限るなどの判断がくだされます。
5-5. 推薦文は必ず確認する
ほとんどの場合、担当コンサルタントはあなたを200字〜1000字で紹介する推薦文を書きますが、あまり優秀ではないコンサルタントの場合は経歴をそのまま写すだけなどひどいケースがあります。
そこで「面接時に相違があると困るのと、客観的に今一度自分を見直したいため、書いていただいた推薦文をお送りいただけませんか?」と一声かけましょう。
今までみた中でもっともひどかった推薦文(参考)
「業務内容を把握している現場の方の目でご判断頂くことが一番です。スキル面については掘り下げてお聞き下さい。」
言ってることは間違いではないですが、応募者からすると転職エージェントを使う意味がないですよね。しっかりプッシュしてもらいましょう。
5-6. 同じ案件に複数のコンサルタントから応募しない
数社の転職サイトを使っている場合、同じ案件には複数のコンサルタントから応募しないようにしましょう。企業から「他の転職サイトからも応募があるんだけど」と担当に連絡がいってしまいます。
企業・担当コンサルタント両者に不信感を与え、場合によっては破談となり、企業に再度応募することはもちろん、その転職エージェントから案件を紹介してもらえなくなるでしょう。
5-7. 内定が出たら、他のエージェントに話を聞きに行ってみる
内定承諾をした後、その判断に迷いがないか・正しいのかを確認するために、正直に内定を持っていることを伝えた上で別の転職エージェントに相談をしてみましょう。
そうすることで、もっとあなたのキャリアにふさわしい案件が発見できたり、内定を持って余裕のある状態で冷静な判断ができます。
この行動によって結果的に内定を辞退したとしても、転職エージェントにはしっかりと謝罪をしなければなりませんが、法的なペナルティーはありません。
内定を辞退するのは大変心苦しいことですし、転職エージェントとしてされると非常に腹がたつのですが、ご自身のキャリアに対して妥協せずに意思決定をするために有効なテクニックです。
5-8. 丁寧に、マナーを守って対応する
時々、横柄な態度を取る方がいますが、そういった方には優良案件は紹介しません。
大手の転職エージェントであれば、1人のアドバイザーは多ければ100人以上の応募者を一度に担当しますので、転職市場や時期も大事ですが、個人的な感情もふまえて力の入れ具合が変わります。
感謝を伝え、丁寧にマナーを守って対応しましょう。
6. まとめ
いかがでしたでしょうか。
使おうかな…と迷っているようなら、完全無料なのでまずは登録して相談してみましょう。
その際は、迷ったら、下記3社のうち1~2社登録し、あとは志望業界に特化した転職エージェントに登録してキャリア面談を受けることから転職活動をはじめてみましょう!
すべての人におすすめの総合転職エージェント(下記から1〜2社)
- リクルートエージェント
- DODA
- JAC Recruitment(年収500万円以上の方)
業界別おすすめエージェントリスト(下記から1社)
おすすめエージェント | 業界別解説サイト | |
IT・Web | ワークポート | IT人材におすすめな転職エージェント目的別8選と活用法 |
マスコミ・広告 | マスメディアン | IT人材におすすめな転職エージェント目的別8選と活用法 |
外資コンサル | ムービン | 外資転職でキャリアアップ!おすすめ転職エージェント12選 |
アパレル | クリーデンス | アパレル業界の転職で使う価値あるエージェント4選と活用法 |
第2新卒 | マイナビジョブ20’s | 第二新卒でキャリアアップするための転職エージェント13選 |
女性 | ウーマンウィル | 女性の気持ちをわかってくれる転職エージェント4選と活用法 |
管理職エグゼクティブ | ビズリーチ | プロが教えるエグゼクティブが使うべき転職エージェント4選 |
ぜひ参考にしていただき、納得のいく転職活動をしてください。
あなたが最高の転職をできることを陰ながら祈っております。