日本製鋼所室蘭製作所(室蘭市茶津町、柴田尚所長)の瑞泉鍛刀所で5日朝、打ち初め式が行われた。4代目当主の堀井胤匡(たねただ)刀匠(61)と佐々木胤成(たねしげ)刀匠(43)が今年最初の槌(つち)打ちに臨み、同所の安全と名刀の誕生を祈願した。
式は午前6時半から行われ、柴田所長をはじめ同所とグループ会社、労組幹部ら25人が出席した。
堀井刀匠が火の粉が舞い上がる火床から真っ赤に熱した玉鋼を取り出し、佐々木刀匠が大槌、堀井刀匠が小槌を交互に打ち下ろして鍛錬。仕上がった圧金(へしがね)は細かく砕き日本刀の材料にする。
引き続き行われた直会(なおらい)で柴田所長は「室蘭製作所は厳しい一年になるが、安全な作刀を今年も期待している」とあいさつ。出席者は一年の無事故無災害を誓った。佐々木刀匠は「新手法への挑戦を重ね技術技能を伸ばす飛躍の年にしたい」と語った。
(粟島暁浩)
◆―― 安全活動進化誓う、仕事始めで幹部門立ち
日本製鋼所室蘭製作所(室蘭市茶津町、柴田尚所長)は仕事始めの5日早朝、柴田所長をはじめ幹部らが門立ち。出勤する社員ら一人一人に「ご安全に」と呼び掛けた。
門立ちには同製作所とグループ会社の役員、労組幹部ら40人が参加。午前7時から茶津町の正門と、御崎門の2カ所で実施した。
正門前では柴田所長らが通勤する社員に手を挙げてあいさつを交わした。社員らも「ご安全に」と応え、今年一年の安全操業に気持ちを引き締めていた。
午前8時、構内放送で柴田所長が年頭あいさつ。安全活動の進化と品質不適合の徹底低減、室蘭製作所の再構築を掲げ「今年はいよいよ再構築の実行に入る。必ず復活し再成長の道に進む。変革に挑戦し労使協調で課題をクリアしたい」と力を込めた。
(粟島暁浩)
|