荒尾市川登の刀匠、松永源六郎さん(67)が3日、新年恒例の打ち初めをし、ことし1年の作業の安全を願った。
日本刀の打ち初めで、刀となる玉鋼を炎で熱する松永源六郎さん=荒尾市
松永さんは庭先に祭る鉄の神に祈りをささげ、松炭でおこした炎が上がる作業場へ。有明海の砂鉄を固めた玉鋼を約1400度になるまで熱した後、ハンマーや小づちでたたき、火花を散らしながら刀の形に延ばした。
自宅には、ゲームで人気が高まった「同田貫」の刀ややりなど約50点も並び、関東から見学に訪れる「刀剣女子」もいるという。松永さんは「日本刀も日本文化の一つ。千数百年前と同じ製法で造っており、その美しさを若い人にも知ってほしい」と期待を込めていた。(中原功一朗)
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