【ソウル=共同】フィリピン・セブ発釜山行きの韓国の格安航空会社(LCC)、ジンエアー機が3日、完全にドアが閉まっていなかったとみられる状態で飛行、セブに引き返した。韓国のLCCでは昨年12月にも済州航空機が装置の不具合で急降下するトラブルがあったばかりで、韓国国土交通省は国内LCC6社の安全点検に乗り出した。
ジンエアー機は離陸の約30分後、高度約1万フィート(約3048メートル)でトラブルが判明。聯合ニューステレビが伝えた機内の映像によると、前方左側のドアの開閉部分に手の指が入るほどの隙間が開いていた。乗客は「風が入ってきた。気圧の影響で頭痛がした」などと語った。
聯合ニュースなどによるとジンエアー側は「ドア自体に問題はなかった」としており、国交省が詳しい原因を調べる。機種はボーイング737。
昨年12月23日には乗客約150人を乗せた金浦発済州行きの済州航空機が、機内の気圧を保つ与圧装置の不具合のため高度約1万8千フィートから約8千フィートまで急降下、客席の酸素マスクが作動した。乗客らは頭や耳などの痛みを訴えた。
国交省は3日、ジンエアーについて「整備などでの違反が確認されれば行政処分を科す」とし、その他のLCCも「安全管理や規定順守について点検する」と発表した。
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