新国立競技場 「A案」に決定 点数の内訳をめぐり物言いも
12/23 00:39
22日、新国立競技場の新しいデザイン案が決まりました。
白紙撤回となった前回の反省をふまえて、決定プロセスを変更しました。
今回の審査の方法ですが、「業務実施方針」など、9つの項目を、JSC(日本スポーツ振興センター)の7人の委員が、それぞれ採点をするという方式が採られました。
委員それぞれに持ち点があって、配分されるという形だと思うんですが、新国立競技場だけに、スポーツで例えてみますと、例えば体操であったり、それからフィギュアスケートのような、そんな感じの競技、採点競技ですね。
そして、その総得点、見てみますと、A案が610点、そしてB案が602点。
接戦の末、総得点が高い、A案が採用されたわけです。
ようやく、建設に向けて動き出しましたが、透明性が高い採点方式を採ったはずが、点数の内訳をめぐって、物言いがつくなど、採点競技さながらの展開となっています。
A案をデザインした隈 研吾氏は「今回は、建物の形で突出するというのではなくて、森と一体化した、融合した建築。それが私は、レガシーになる。それが日本らしさではないかと」と話した。
あの白紙撤回から5カ月、新国立競技場のデザインが22日、隈 研吾氏らが設計したA案に決まった。
国産杉など、木材をふんだんに使用したA案。
世界最古の木造建造物、法隆寺・五重塔を連想させるテラスの内部には、観客の休憩所や、伝統文化を体験できる和のスペースを設置している。
一方、B案をデザインした伊東豊雄氏は、A案について、「神宮という聖地に、お寺が建っていいんだろうかという。法隆寺のようなといわれていますから、神道と仏教がかみ合っていいのかなっていうのは、笑えますね」と話した。
さらに今回、審査に使われた採点結果についても、不満を爆発させた。
B案をデザインした伊東豊雄氏は「かなり、疑問を持っております。極めて不可解だと思っております」と話した。
今回の審査の一部は、JSC(日本スポーツ振興センター)の選考委員7人が担当。
事業費の縮減など、9項目について、1人140点、計980点で採点した。
その結果、合計では、A案が610点で、B案を8点上回ったが、項目別で見ると、9項目のうち5項目を、B案が上回る結果となった。
例えば、工期短縮の配点は210点満点で、建築計画の3倍。
配点も、合計点の優劣に大きく関わっている。
JSCは、こうした点差について聞かれると。
JSC技術提案等審査委員会の香山壽夫委員は「この数字がわかりやすいように、どっちがいいから、こっち高いんだと説明されないとわかんないだろうと言われると、うーん、確かにそういう面はありますねと、僕自身は思うとしか言いようがない」と話した。
JSCの村上委員長は、会見後、FNNの取材に対し、「例えばだが、『(B案は)新技術が入っているけど、本当にできるのか』という声があった」と話した。
さらに、B案の伊東氏は、A案について、中身がザハ案に似ているとも指摘した。
伊東氏は「全く見かけは、ザハさんの案と違うように見えますけれども。その皮を剥げば、中から出てくる中身は、ほとんどザハさんのものと、全く変わらないものが登場したと。(A案は)ひょっとすると、これ、ザハさんに訴えられるかもしれないなぐらいに思っております」と話した。
ザハ氏も、コメントを発表した。
ザハ・ハディド氏は「きょう発表されたデザインは、私たちが2年をかけてコスト削減を考えた詳細なデザインと、スタジアムや座席のレイアウトが、驚くほどよく似ている」としている。
新国立競技場の総工費は、およそ1,490億円。
2016年12月に着工し、2019年11月に完成する予定。
白紙撤回となった前回の反省をふまえて、決定プロセスを変更しました。
今回の審査の方法ですが、「業務実施方針」など、9つの項目を、JSC(日本スポーツ振興センター)の7人の委員が、それぞれ採点をするという方式が採られました。
委員それぞれに持ち点があって、配分されるという形だと思うんですが、新国立競技場だけに、スポーツで例えてみますと、例えば体操であったり、それからフィギュアスケートのような、そんな感じの競技、採点競技ですね。
そして、その総得点、見てみますと、A案が610点、そしてB案が602点。
接戦の末、総得点が高い、A案が採用されたわけです。
ようやく、建設に向けて動き出しましたが、透明性が高い採点方式を採ったはずが、点数の内訳をめぐって、物言いがつくなど、採点競技さながらの展開となっています。
A案をデザインした隈 研吾氏は「今回は、建物の形で突出するというのではなくて、森と一体化した、融合した建築。それが私は、レガシーになる。それが日本らしさではないかと」と話した。
あの白紙撤回から5カ月、新国立競技場のデザインが22日、隈 研吾氏らが設計したA案に決まった。
国産杉など、木材をふんだんに使用したA案。
世界最古の木造建造物、法隆寺・五重塔を連想させるテラスの内部には、観客の休憩所や、伝統文化を体験できる和のスペースを設置している。
一方、B案をデザインした伊東豊雄氏は、A案について、「神宮という聖地に、お寺が建っていいんだろうかという。法隆寺のようなといわれていますから、神道と仏教がかみ合っていいのかなっていうのは、笑えますね」と話した。
さらに今回、審査に使われた採点結果についても、不満を爆発させた。
B案をデザインした伊東豊雄氏は「かなり、疑問を持っております。極めて不可解だと思っております」と話した。
今回の審査の一部は、JSC(日本スポーツ振興センター)の選考委員7人が担当。
事業費の縮減など、9項目について、1人140点、計980点で採点した。
その結果、合計では、A案が610点で、B案を8点上回ったが、項目別で見ると、9項目のうち5項目を、B案が上回る結果となった。
例えば、工期短縮の配点は210点満点で、建築計画の3倍。
配点も、合計点の優劣に大きく関わっている。
JSCは、こうした点差について聞かれると。
JSC技術提案等審査委員会の香山壽夫委員は「この数字がわかりやすいように、どっちがいいから、こっち高いんだと説明されないとわかんないだろうと言われると、うーん、確かにそういう面はありますねと、僕自身は思うとしか言いようがない」と話した。
JSCの村上委員長は、会見後、FNNの取材に対し、「例えばだが、『(B案は)新技術が入っているけど、本当にできるのか』という声があった」と話した。
さらに、B案の伊東氏は、A案について、中身がザハ案に似ているとも指摘した。
伊東氏は「全く見かけは、ザハさんの案と違うように見えますけれども。その皮を剥げば、中から出てくる中身は、ほとんどザハさんのものと、全く変わらないものが登場したと。(A案は)ひょっとすると、これ、ザハさんに訴えられるかもしれないなぐらいに思っております」と話した。
ザハ氏も、コメントを発表した。
ザハ・ハディド氏は「きょう発表されたデザインは、私たちが2年をかけてコスト削減を考えた詳細なデザインと、スタジアムや座席のレイアウトが、驚くほどよく似ている」としている。
新国立競技場の総工費は、およそ1,490億円。
2016年12月に着工し、2019年11月に完成する予定。