「わざと負けてあげる」のはNG!親子でゲームをするときの心得4つ
最近は家族でトランプをする家庭も少なくなっていますが、お正月中はかるたやトランプ、百人一首をするご家庭も多いのではないでしょうか。
でも、そんなときやってはならない親の態度があります。
そこで今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子が親子でゲームをするときの心得についてお話します。
■親子でゲームをするときの心得4つ
(1)親が「わざと負けてあげる」のはNG
負けん気が強い子っていますよね。負けるとすねて泣いて手が付けられなくなるタイプの子どもです。こんなとき「後でなだめるのが大変」と、わざと負けてやる親がいますが、これは止めましょう。
なぜなら、勝ち負けにこだわる子だからこそ“親が自分を勝たせるために手を抜いていること”はどこかで感じ取っています。最初は優勝して喜んでいる子もいますが、本気で大人が勝負に挑んでくれていないことがわかってくると、次第に「親とやってもつまらない」となります。
負ける体験を通して適度な挫折感を味わうことは大事です。毎回負けたり、3回戦で3回とも負けてしまう失敗体験ばかり続くとやる気は失せてしまいますが、1回くらいは大人が勝って悔しさを体験させましょう。
泣いた場合、必死になだめたり、また「そんなことくらいで泣くんじゃない!」と叱らずに、その時は本人なりに気持ちの整理をしているのですから放っておきましょう。
(2)ゲームの途中で「怒り出す子ども」へはこう接する
これ以上頑張ってもどうせ負ける、と途中で棄権する子がいます。中にはカードを空中にばらまいたりする子もいます。筆者が見た子どもはカードを怒って口に入れて噛み砕いていました。運動会の場面でもこれ以上走っても優勝できないことがわかるとスピードを遅くして走る子もいます。
これも“どうしても勝ちたい気持ち”の表れです。だから本心は挑戦したいのです。ほとぼりが冷めるまで時間がかかりますが、翌日また「ゲームやろうか?」と声をかけてあげましょう。
たぶん「やる!」と答えるでしょう。その時は「昨日は負けそうになると途中で怒ってカード投げちゃったね。それをするんだっだらママはやりたくないけど、最後まで頑張れる?」と約束をしましょう。
きっと負けそうになっても我慢るハズです。その態度を褒めてくださいね。
(3)「競争心がない子」は優しく見守ってあげる
ゲームをしてもカードを1枚とっただけで嬉しそうにしていたり、競争心のない子がいます。精神的に幼かったり、年齢が3歳くらいまでの子はまだ社会性が育っていない時期ですので、誰かと自分を比較したり一番になりたい気持ちが弱いのです。
そんなときは「もっと頑張りなさい」と言わず、「カードをパーンと取ることだけが面白いんだわ」と思い、微笑ましく見守ってあげましょう。
(4)子どもの「年齢や成長具合」に応じたルールを作る
百人一首は上の句と下の句を覚えていないと取れないゲームですので“幼児には難しい”と感じるかもしれませが大人以上に記憶力が高い幼児です。案外やってみると漢字かな交じり文の句を直ぐに覚えてしまいますよ。
また、まだ文章読めない時は絵だけで遊べる“坊主めくり”も面白いです。これは運に任せたゲームですので親がわざと負けたりする必要もありません。
手順は、カードを真ん中に束にして置き、オリジナルのルールをつくります。例えば、「坊主が出たらママに1枚あげる」「お殿様がでたらママから1枚もらえる」「お姫様がでたら1回お休み」等。
親兄弟で3人以上でやる場合は、「皆から一枚ずつもらえる」としたり、慣れてきたら連続3回めくれるカードや、右隣の人に5枚カードをあげなくてはならないなど複雑なルールを加えても面白いでしょう。
お子さんの年齢や成長具合に応じてルールを作ってみてください。
いかがでしたか。
実物のカードゲームは一人でする携帯型のゲーム機とは違い、人と人との触れ合いや社会性を付ける上でとても良い遊びですので、お正月など親子で過ごす時間が多い時にカードゲームを楽しんでみてくださいね。
【画像】
※ OlgaKhorkova / Shutterstock