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田舎館の刀匠・中畑さんが打ち初め

Web東奥 1月3日(日)16時38分配信

 青森県田舎館村の刀匠・中畑貢さん(74)=号・國廣=が2日、自宅脇の鍛冶場で日本刀の打ち初めを行い、厳かな雰囲気の中、名刀の誕生と一年間の無事故を祈った。
 中畑さんは烏帽子(えぼし)に直垂(ひたたれ)姿で、日本刀の材料である玉鋼を約1200度まで熱し、鎚(つち)でたたいて不純物を取り除く「折り返し鍛錬」という作業から始めた。次男の房雄さん(47)、弟子の吉澤剛さん(29)と一緒に鋼を交互にたたくと、静寂な空間に「カーン、カーン」と甲高い音が響き、火の粉が四方に飛び散った。
 日本美術刀剣保存協会県支部長でもある中畑さんは「一年の中でも、きょうが一番気が引き締まる。今年もけがをせず、いい刀をつくりたい」と決意を語った。

東奥日報社

最終更新:1月3日(日)16時38分

Web東奥