記事詳細
【経済インサイド】
バス運転手が足りない! 低待遇、高齢化、訪日客急増…観光立国に黄信号
訪日外国人観光客数が年間2000万人に迫る中、観光地での移動手段となるバスの運転手不足が深刻化している。地方で路線バスが採算性などの問題で廃線となる一方で、都市部では観光客の増加や新規路線の拡充もあって、バス事業者は慢性的な人手不足。政府の掲げる観光立国の推進にも支障が出る可能性があり、官民を挙げての人材獲得の取り組みが動き出している。
未経験者も歓迎
「次は大きく曲がってください。そうそう、上手じゃないですか」。東京都葛飾区にある平和橋自動車教習所で昨年11月下旬に企画されたのは、バス教習をセットにしたバス事業者4社による合同説明会。バス教習では、教官のほめ言葉にハンドルを握った参加者から笑みがこぼれた。
同教習所がこうした説明会を開いたのは、7月中旬に続き2回目だが、受け付け開始前から参加者約20人が列をなした。同教習所を運営するシグマ(葛飾区)の担当者は、「バス教習所の卒業生はバス会社くらいしか他に就職先がない。スムーズに就職先が見つかれば、教習所にとっての強みにもなる」と企画の趣旨を説明する。
このニュースの写真
関連ニュース
- 【経済インサイド】「再就職」より「起業」を選ぶ子育て女性たち 人口減の日本経済に新風吹き込むか
- 【経済インサイド】2030年に8000万人! 訪日客の呼び込みに政府は強気 「日本は磨けば光る」というが…
- 【経済インサイド】MRJだけじゃない! 航空機のエンジン修理で依頼殺到 「IHI」の職人技が世界の航空機産業支える
- 【経済インサイド】「これではやらせ報告書だ!」東芝の第三者委報告書にダメ出しの嵐 企業不信さらに増幅…
- 【経済インサイド】成長する高齢者向け住宅 ソニーや電鉄会社も相次いで参入 介護ロボットなど付加価値でもバトル
- 【経済インサイド】もう韓国に負けられない! 産学官で巻き返し狙う日本製災害ロボットの行方は…