WUGが語られるときにどうしてもリアリティという言葉を使われることが多くて確かにハイパーリンクを売りにしているしそういう面もあるのだけれど「This is リアリティのあるアニメ」として見てしまうと終盤のご都合主義的な王道展開にひっかかりを覚えてしまうし監督自身リアリティを追究して作っているわけじゃないと言っている。
最近どうにもアイドルとリアリティという言葉がセットで語られている気がする。それよりも何を描こうとして作られたのか(そしてどれくらい描けたのか)。その作品のテーマを論じた方が幾らかマシなんじゃないか。
WUGのテーマは「再起」だろう。
I-1clubを追放された島田真夢の、アイドルから社長業へ転身するも上手くいかない丹下の、夢を諦め転職した松田の、ネットでボロクソに叩かれどん底の山本寛の、そして震災からの再起の物語。
ここを否定されるともうどうしようもないが概ね同意していただけると思う。いやそんな事はないこれはパンチラで視聴者に媚を売るアニメだと主張したい方はカウンセリングを受けるか私にブロックされるかして欲しい。
この作品に賭けてもいいと思った人達はその辺が琴線に触れたんじゃないのかと思ってるんだけどなぁ。リアリティ云々も勿論あるけれど。ファンの年齢層が高いのも、色々諦めてきたものがある年齢だからこそ刺さったというか。
以前鍵アカウントのとある方がこんな事を言っていて。
『アニメキャラは人間じゃないけどスタッフは人間なのでスタッフの感情が乗ってる瞬間のアニメキャラは人間らしい、俺はそう考えてますよ』
WUGには山本寛の感情が乗っている。特に続劇場版は良くも悪くも山本寛らしさに溢れていて、人によってはその悪い方が癪に障ると思うけど私はとても楽しかった。曲Beyond the Bottomも「山本寛監督からのメッセージをお聴き下さい」といった歌詞で初めてフルサイズを聴いたときには思わず泣いた。この人はこんな事を考えているんだと。そしてそれをアイドルに歌わせて、この曲でWUGを終わらせるのかと。
まぁ現実ではファンさえブロックしてるような人なんだけど。辞めてラーメン屋やりたいとか言ってるけど。
それでそろそろ何が言いたかったのかよくわからなくなってきたんだけど、リアリティの話をするにしても「アイドルのリアリティ」だけじゃなくて他の要素からくる作品全体のリアリティのお話があるでしょうよっていう事と、リアリティはいいから作品テーマについてもっと掘り下げようぜって事を言いたかったんじゃないかな。たぶん。朝の自分は。気付いたら夕方になってたのでおしまいです。やっぱり文章は苦手なので得意な人が頑張ればいいと思います。夕飯はカレーです。