41年前の本日、私はこの世に生を受けました。そんな私の誕生日を祝ってくれるのは最近は母親だけでしたが、今年はそれすらもなかったです。
そんな事はさておいて、本日山形市サンコービルを会場に「在日特権を許さない市民の会山形支部創立1周年記念」として桜井誠会長が記念講演をするとの事で、参加してきました。
この「在日特権を許さない市民の会」というのは、主に在日朝鮮人を日本を侵略する存在と捉えその排除を活動の中心とする排外(レイシズム)団体で、「排外カルト」と認識されています。今日はまた新大久保で大規模なデモがありました。
当日の会場には会長、スタッフ5名、一般参加者が14人ほどでした。
不思議だったのは、山形支部設立一周年記念にも関わらず、山形支部長が不在であったことです。発起人挨拶はお隣宮城県支部長。仕事の都合で、との事でしたが、自分が支部長を務めるエリアの創立1周年(しかも会長記念講演あり)を仕事を言い訳にキャンセルしたりするものだろうか、と思いました。
もしかしたら、グラついているのかも知れません。山形市が今回の1周年記念講演会場に生涯学習センター使用申請を却下したという点から、東北でも在特会に対する視点はネガティブなものとして定まってきつつあるのかな、と思いました。
桜井会長はスタッフとニコ動の動作確認をしていましたが、新大久保のデモの事が相当気になるらしく「連絡きてない?なら大丈夫か」とか言ってました。会場では会長著の「日本侵略~日本人の敵が企む亡国のシナリオ~」が販売されていたので購入し、会長にサインを入れてもらいました。
賢明な方ならここでかつてのオウムと現在の在特会の類似性に気付かれると思います。
鹿砦社出版「終わらないオウム」88ページによりますと、麻原は「滅亡のシナリオ(1973年祥伝社)」に入れ込み、自身もそれをネタ本にした予言書を作成します。「そこでは世の中は今、悪い魂に支配されていて、闇の権力、悪いやつに導かれている。その人間と私たちは戦わなければならない。戦わなければ逆にやられてしまうという被害妄想と、自分が救世主であるという誇大妄想がセットになっているんです」と上祐が当時の麻原について語っていますが、20年の時を経て現在は在特会が似たようなシナリオ説で行動しているのは興味深いです。興味をお持ちの方は「オウム事件17年目の告白(扶桑社)60ページ「麻原が言う「あちら側のシナリオ」(まさに桜井会長出版本のサブタイトルと酷似!!)をご一読あれ。
今日は「今から使える!従軍慰安婦問題、反論マニュアル」という講題の下およそ一時間の講演がありました。
内容は、普段保守系の人が主張しているのと同じでしたが、やはり訓練は積まれているのでしょう、ジョークを交えつつ、聞きやすいスピードでお話をしていました。
その後があり、質疑応答がありました。ここで問題が起こりました。参加者の一人が普段在特会が新大久保で行っているヘイトデモに抗議し「殺す殺すというなら今ここで俺を殺せよ!」とプロテストを始めたのです。会場の空気は一変し、会長や他のスタッフも激高し、会場は一触即発の状態となりました。
結局その人は退場させられ、その後2、3の質疑応答があって会場はお開きとなしました。参加者、スタッフの中で当日Tシャツにジーンズという人は一人だけであとは皆襟付きシャツを着ていたので、ジャーナリスト安田氏の言うとおり、「普通の人々」が集まっているような感じでした。
しかし、やはり、オウムと同様のシナリオ論による恐怖の植え付けと排外行動(オウムではハルマゲドン)の推奨という、典型的なカルトだなってのが自分の率直な感想でした。
「日本侵食~日本人の「敵」が企む亡国のシナリオ~桜井誠著(2010年晋遊舎ブラック新書)」
「滅亡のシナリオ 川尻徹著 1985年祥伝社」
「終わらないオウム 上祐史裕 鈴木邦男 徐裕行 2013年鹿砦社」
これらを読み比べますと、陰謀論の焼き直しカルトだってことが納得できると思います。