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IS壊滅に向けて 国際協調が課題
1月1日 21時02分

過激派組織IS=イスラミックステートが、シリアやイラクで支配地域を減らしながらも依然一定の勢力を維持するなか、アメリカやロシアなどが思惑の違いを乗り越えて協調していけるかが、ことしの大きな課題となります。
各国の軍事情報を分析しているイギリスの研究機関「IHSジェーンズ」によりますと、シリアやイラクでISの支配地域は、先月14日の時点で去年1月に比べ14%縮小しました。
イラクでは先月下旬、政府軍が、西部アンバール県にある交通の要衝ラマディを奪還するなど対IS作戦に一定の進展がみられます。
一方、シリアでは、アメリカ軍が有志連合を率いて空爆を続けてきましたが、これとは別に去年9月、アサド政権を支持するロシアが空爆に乗り出し、事態は複雑化しています。IS台頭を招いた内戦の終結を目指し、アサド政権と反政府勢力の双方を招いた和平協議が今月にも開かれる見通しですが、異なる勢力を支持するアメリカとロシアの思惑の隔たりは埋まっていません。さらに、反政府勢力の支援国トルコがロシア軍機を撃墜したことをきっかけに両国の関係が悪化したことは、和平に向けた懸念材料で、ISの壊滅に向けて関係各国が立場の違いを乗り越えて協調していけるかが、ことしの大きな課題となります。

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