hamhamsevenのblog

私の使っているルールでもし銘柄上限の制限があった場合どういう結果になるのかをちょっとやってみた。

検証条件は、
1.購入代金制限なし
2.購入代金制限30万円
3.購入代金制限15万円
のみっつであり期間は2013年1月から直近まで。
これらのバックテスト段階でのトレード数と勝率、および平均損失、期待値である。
利益側よりももし損失側が大きくなってしまっているとちょっと要注意と思うので平均損失を掲載した。

最初が逆張り。
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次もちょっと性格の異なる逆張り。
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次は順張り。
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確かにトレード数が減少しており利益総額は小さくなるかもしれないが、勝率や期待値などの確実性を示す数値は同等かむしろ良化しているものも多い。

このような銘柄金額の制限を加えると、

・仕掛けることが出来る銘柄が少なくてシステムトレードがうまくいかない。とか、
・そのルールに応じて適切なトレード資金というものがありその資金が必要である。

などというようなことを言われることもあるが、そういう場合いったいどういうシステムでそういうことになるのか私にはわからない。もしあるとするなら急落時のナイフ掴みシステムだとは思うがそれ以外のシステムでは私の使っているようなものでそういう傾向を示すことは、少なくとも2013年以降であれば"まったくない"。
したがってもし上記の傾向があるようなルール(仕掛ける対象が少なくなると勝率や期待値が悪化するようなルール)を私は信用することが出来ないしそれを実弾で試してみるようなことはしない。

以上のように私が使っているようなルールでは資金が大きければ大きいなりに小さければ小さいなりにトレードすることを考えれば済むことだと思うし、むしろ資金が大きいほどうまくいかなくなる危険を孕んでいるとも思っている。以前も書いたが株のシステムトレードではトレード資金100万円もあれば十分やっていけると思う。

投資やトレードの世界ではよく個人投資家はプロには敵わないとか機関投資家が何たらかんたらと言われることがある。機関投資家が最新兵器で戦っているのに対し個人は竹やりで戦うようなものだとたとえられることもある。装備という意味では確かにそうだろうが、超有名なヘッジファンドなどは別にしても少なくも日本の機関投資家ってそんなに凄いとは私はあまり思うことができないのである(笑)。たぶんこれは私が過去に読んだ本の印象が強すぎるからだと思う。

以前ちょっと書いた「なぜ投資のプロはサルに負けるのか?」もそうだが「ライアーズ・ポーカー」や「大破局」などを読むと少なくとも2000年以前の日本の投資のプロはカモネギだったことがよくわかる(笑)。その後はかなり反省したようでリーマンショックでそれほど大きな損をしなかったのは日本のプロたちの学習効果なのだとも思う。しかしその後もどっかがデリバティブで運用し大損したというニュースには定期的に接しているように思う。こういうのは資金も大きいだろうから私たち個人では相手にもされないようなすごいプロたちが引き受けてくれての結末なのだとも思う。まあこういうのはどうでも良いが、ではプロと勝負しては勝ち目がないつまり個人が圧倒的に不利なトレードというのはどういうものかをちょっと考えてみる。

まずはスキャルピングである。最近はかなり条件が近くなったとは思うが恐らくまだまだプロが有利なのだろうとは思う。また少しでもプロと対等に戦おうと思うならPC環境含めてかなりの投資が必要だと思う。私のような低速インターネット&時代遅れのPCでは勝負にならないと思う。

また中長期のいわゆる投資もかなり不利だと思う。なにしろ投資対象企業に関し得ることができる情報の内容も速度もあまりに異なると思う。会社勤めの方なら少なくとも自社情報に関しては投資のプロたちよりも情報の内容も速度も速くなるとは思うが今はインサンダー規制にひっかかってしまうだろう。さらに自分の同業の企業ならまだしもまったく関係ない企業ではそれこそ機関銃と竹やり状態になってしまうように思う。だからと言ってプロが本当に凄いのかは「なぜ投資のプロはサルに負けるのか?」に書かれている通りのように思えてならないが(笑)。

しかし投資のプロたちが逆立ちしても敵わない存在もある。B・N・Fさんやcisさんたちである。なにしろどっかの大手のプロたちは彼らにあの有名な出来事で完璧にやられている(笑)。

これらのことから弱小個人でも装備完璧の相手であるプロとも戦えるスタイルが見えてくるように思う。もちろんB・N・Fさんやcisさんになれるわけではないが彼らのトレードスタイルはかなり参考になると思っている。こういう意味で少なくともイザナミを使うような○○のシステムトレードなら私はプロなど恐るるに足らずとも思ってる(笑)。しかしながらその企業の○○情報などは圧倒的にプロのほうが速いとは思う。そういう対象にそういう情報を入手可能なプロが参戦しているのかどうかは別にしてもこれらの情報で積極的に戦いに参加することは最新装備に竹やりで立ち向かうことに近くなるように思えてしまう。そのため弱小個人としてはそういうものに大きく影響されるような時は出来れば戦いを避けたいのだがこれだけは弱小個人ではどうしようもないことと諦めるしかないと思うことにしている(笑)。

なお誤解のないように書いておくが私とプロではトレードの規模がまったく異なる。当然私にはそんな規模のトレードはできないし、この意味でプロはプロだとも思う。しかしながら私のような零細個人が細々とやっているトレードの範囲ではプロたちが凄いからなかなか儲けることはできないとは一度も思ったことはない、という意味で書いてみただけである。

ご質問をいただいた売買ルール(1)編で使っている独自選定の銘柄について書いてみる。

これは10年以上前に選定したものだがおそらく今やっても同じようにすると思う。ごく大雑把に言うなら"損益があまり変動しない銘柄"ということになる。私は利益の大きさよりも大きな損失をまず避けるほうなので、基本的にボラティリティの大きなもので長い期間勝負しようと思わない。何が起こるかわからないからである。そういうものはとにかく短期決戦を心がける。そうは言ってもデイトレードはやらないので1~2泊分だけのことになるが。

売買ルール編(1)のほうは1銘柄60万円という私としてはかなり大きな金額で勝負する。最悪倒産なら60万円がパアでありさすがにこれは私には精神的にも資金的にもきつい。そのため特に保有期間をちょっと長く勝負するようなものに限り"流動性も十分あって"かつ"ボラティリティも小さい"対象だけをトレードしたかったのである。こういうものは多少長めの期間で勝負したとしても大怪我することは少ないだろうという意図である。ボラティリティだけなら今はイザナミを使えば年間ボラティリティも計算できそうだが当時はそれはさすがに面倒だった。
また流動性に関しては東証2部やJASDAQよりは東証1部のほうが大きいだろうしそのなかでも信用銘柄と貸借銘柄では後者のほうが大きいだろう。これが東証1部の貸借銘柄だけを対象とした理由である。またかつて今もかもしれないが日経新聞の年末には各銘柄の年間サマリーが掲載されていた。これを使い東証1部の貸借銘柄のうち年間平均で十分出来高の大きいものをその条件に合致する銘柄と考えこれを選定したというわけである。

イザナミでは売買代金ということを指標にされる方もおられると思う。十分な売買代金があれば少なくとも流動性の問題は少ないだろうとは思う。しかし売買代金の計算期間をあまり短くしてしまうと本来の状況ではなく直近のイナゴ銘柄も選定されてしまうように思う。
代表的なものとして最近注目の3778 さくらインターネットの時系列データを。
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"売買代金だけ"なら12月25日で60億円、過去5日平均なら214億円、10日平均でも109億円もある。
数値だけなら中大型株とも勘違いしてしまいそうな数値だと思う。しかしイナゴが群がる以前の売買代金は1億円前後でずっと推移している。

私が売買代金だけを考えて大型株や小型株という区分を避けるのはこういう銘柄を避けたいがためである。売買代金しかも計算期間の短いもので流動性を考えるならまだしも小型株ではないので急激な変動はないと考えてしまうことには十分注意したほうが良いと思う。

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