2016-01-04
話数単位で選ぶ、2015年TVアニメ10選
1年のアニメを振り返る企画シリーズの最終回は話数10選です。レギュレーションは例年と同じく以下のとおりです。
・2015年1月1日〜12月31日までに放送されたTVアニメから選出。
・順位は付けない。
話数単位で選出するという主旨の企画であるため、どうしてもアベレージよりもインパクト重視になる傾向がありますけど、まあそこはそれということで。
この話が好き
聖剣使いの禁呪詠唱 第3話「冥府の魔女」
毎週がインパクトの塊みたいなアニメだった聖剣使いの禁呪詠唱からは「3日分のハム」が印象的な第3話をセレクト。オープニングを中途半端に省略して、エンディングとともに坂道を転がっていく最終話とどちらをセレクトするか迷いましたが、ツッコミの追いつかないシナリオの圧縮具合でこちらを選びました。
ウキウキでハムをもらって帰った主人公がいきなり刺客に襲われハムが台無しになるという、文字に書き起こすと何が面白いのかまったくわからないエピソードなので実際に見てもらうのが手っ取り早いんですが、このアニメを他人におすすめできるほど僕は強くないです。あまりにハムのインパクトが強すぎて他のシーンを忘れそうになりますが、前半の喫茶店での高速移動で背中を取り合う動きとかもかなりやばかったです。
SHIROBAKO 第23話「続・ちゃぶだい返し」
最後まで唯一救われなかった「ずかちゃん」が救われたお話です。
僕はSHIROBAKOのジャンルは戦記物だと思っていて、あまり好きな言葉ではないけれど、そういう意味ですごくカタルシスのあるお話だったと思います。救われたのはずかちゃんはケロっとしていて、代わりに宮森が泣くというのもそれを高めています。こんなの視聴者も泣くに決まってるじゃん。
響け!ユーフォニアム 第8話「おまつりトライアングル」
麗奈と久美子が一緒に山を登って分かり合うお話です。
手元のメモには「百合まつり」と書かれていますが、まったくそのとおりだと思います。そして物語の内容以上にアニメーションの動きひとつひとつが叙情的で、性的で、見どころのオンパレードでした。麗奈のワンピース1枚で優勝したようなものです。
シャーロット 第12話「これからの記録」
いきなり世界編に突入した賛否両論の最終話ですが、乙坂が衛星携帯電話モジュールを使うシーンが映し出された瞬間から僕は正常な思考でこのアニメを見ることができなくなってしまいました。
携帯電話の話をします。友利がIS12Tだったり、柚咲が201Kだったり、キャラクターのイメージに合わせた携帯電話をチョイスしているなかどうして乙坂の携帯電話だけが無個性なiPhone 5なのかずっと疑問に思っていたひっかかりが、まさか最終話で202THを使うための伏線だったということに気がついたとき、僕のなかで確実にエンジェルビーツを超えました。2015年最高の携帯電話に感謝。
おそ松さん 第1話「復活!おそ松くん」
やりすぎなんじゃないの?と思ったら本当にやりすぎで発禁になったという幻の第1話。
どのパロネタがアウトだったのか知りたいので、残りの話数でひとつずつパロをやり直して答え合わせをしてほしいです。深夜アニメはこれくらいやっていいと思うんですよね。
落第騎士 第4話「落第騎士 IV」
雷切回とどちらにするか迷いましたが、ステラの公開告白が清々しいこちらを選びました。
黒鉄一輝と桐原静矢の目まぐるしく動くバトルアクションも良かったですが、やはりステラの咆哮が良かったです。「ラノベアニメにありがちなハーレム展開はないよ!」という宣言のようにも聞こえました。こんなヒロイン好きになるに決まってるじゃないですか。
ヴァルキリードライヴマーメイド 第3話「ゼロ・アーム」
巨女回とこちら、どちらにするかで最後まで悩みましたが、足を蹴り上げた勢いでパンストがビリビリ破けるという一瞬のインパクトの強さでこちらを選びました。無理な体制を取ったら衣服は負荷に耐えられず破ける、当然の理屈ですね。すごいですね。
ハッカドール 第7話「KUROBAKO」
闇のSHIROBAKOというか、アニメーション制作のリアルな側面をコミカルに(?)描いたお話です。
おそ松さんがダメでハッカドールがOKというのも面白いです。個人的にはハッカドールの方がやばそうに見えるんですけどね、最後のガラスをぶち破ったりとか。アニメは家で見るのが一番ですね!
シュタインズ・ゲート 第23話「境界面上のミッシングリンク」
これまでの22話は再放送を流しておいて、最終回の手前で物語を分岐させて新作を流すとは思いませんでした。シュタインズ・ゲートだからこそできた芸当でしょう。アニメの可能性を感じる仕掛けでした。
のんのんびより りぴーと 第10話「すごく練習した」
どんどん成長して何でもひとりでこなせるようになっていくれんちょんと、その過程を見守る駄菓子屋の気持ちを考えるとウーッとなります。自転車に乗れるようになった(何でもできるようになった)れんちょんが店にやってきて、手の届かない高さにあるお菓子を駄菓子屋が取ってあげる(まだまだできないことがいっぱいあることを確認する)シーンの安堵感といったらないですね。
総括
ラノベ四天王で幕を開けた2015年はどうなることかと思いましたが、蓋を開けてみれば大漁豊作五穀豊穣でした。
全体としてよかったアニメをあげておくと、「DOG DAYS''」「放課後のプレアデス」「冴えない彼女の育て方」「わかば*ガール」などがハイアベレージでとても良かったです。インパクト勝負の企画では本当の良作は選外になる傾向があって、どうしたものかなと思いますが仕方ないですね。