同じく11月末、日本は商業衛星を載せたロケットの打ち上げにも初めて成功した。宇宙に向けた夢が「カネ」につながるという期待感も大きくなっている。また今月初め、日本の金星探査機「あかつき」は金星の周回軌道進入に再挑戦し、成功した。2010年に最初の挑戦で失敗して以来、5年ぶりのことだった。
韓国は20年の合間を置いて日本を追い掛けている、という見方がある。20年前の日本がそうだったように、韓国では挫折する若者が増えている。下町ロケット、MRJ、大林組の事例には、日本が汎(はん)国家的な活力を得るためにこれまで数多くの試行錯誤を繰り返し、手に入れてきたノウハウが詰まっている。日本も、韓国のように「なせば成る」の精神で押し付けていた時期があった。しかしある時、それが通用しない社会になってしまった。今、日本の既成世代は、若者が夢を持てる社会をつくってやることが自分たちの仕事だと悟っている。韓国が日本の「失われた20年」を繰り返さないために、まず自問すべきことがある。われわれは、若者たちに夢を持たせてやろうと努めているだろうか。