2015年アニメ最も狂った回ランキング
前回「ジュエルペット マジカルチェンジ」での狂った回5つチョイスした記事を書いたのですが、これが予想外に好評で「他の女児アニメにもこんな回があるよ」「深夜アニメでも狂った回多いよ」等と多くの意見を頂きまして、ならば僕が独断と偏見で厳選した2015年アニメ全体でのランキングを作ろうと今回の駄文を弄する運びとなりました。
今回の記事での注意事項として、
・第一に「僕が視聴できた範囲の2015年アニメ」です。残念ながら僕は昨年放送された全てのアニメを視聴はできていません。フォロワーには実際に毎年全てのアニメを視聴されている方が居るのでこれは僕の甘えです。その辺りは許して下さい。ツイッターのリプライ等で怒ってきたりしないで下さい。
・今回の主旨は「展開が突飛で意外性の強い回」なので、「純粋に話として面白かった回」とは全く違います。その辺の真面目な話は真面目な方がやってくれるので任せます。僕にそのような実力はありません。
・ランクインは「一作品につき一話」とさせて貰います。できるだけ多くのアニメを紹介した方が愉しいという単純な理由からです。もし無制限なら上位陣のぶっ飛んだアニメが独占するというのもありますけど。
では15位から。
■15位
ビキニ・ウォリアーズ第2話「勇者の旅立ちにはどうしても必要なものがある」
「ビキニ・ウォリアーズ」から2話。
この作品自体が3分アニメでフィギュアの販促が目的であり、基本ストーリーも何もなく内容の9割がお色気でできていて全話素晴らしいのですが、この回は無理やりお色気シーンを突っ込もうとするスタッフの心意気が強く感じられます。
物語としてはRPGで定番の主人公パーティが王様と謁見し冒険へと旅立つシーン。ドラクエ1~3のイメージですね。
前半は王様の長ったらしいありがちなお話が続き、普通のアニメならば溜めの部分として退屈なパートなのですが、このアニメはその退屈さすらもギャグとお色気へと見事に昇華させます。
まるで校長先生の挨拶を彷彿させる王様の長い激励。その間に視聴者を飽きさせないよう、ビキニウォリアーズが取った方法は……
王様の話し中に女性キャラの胸や下半身の描写に全力を注ぐという手法。
これは革新的です。展開の都合上どうしてもギャグを挟めないシーンは代わりにお色気シーンを挿入する。この方法により、見事このアニメの9割は肌色で構成できるのです。確かにこれでは視聴者も目を離せない。
「ビキニ・ウォリアーズ」は勿論本編の内容も最高なんですけど、僕が一番センスを感じてこの作品には誰も勝てないだろうと悟ったのは、間違いなくこのカットですね。よくある王と謁見するだけの場面なのにこの天才的なアングルですよ pic.twitter.com/hiDPUDKdyj
— にゃるら (@nyalra) 2015, 7月 22
この話のオチ自体もRPGあるあるネタを貫いていて面白いです。お色気とギャグの自然な融合。3分アニメでしか成し得ない高クオリティを是非ご視聴下さい。
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■14位
新妹魔王の契約者 1話「妹ができた日」
今ではお色気ラノベアニメとして有名ですね。そんな新妹魔王の一話が放送された時の盛り上がりと昂奮は今でも覚えています。
新妹魔王は、あの有名なアニメ艦これの後に放送されます。つまりそのクールで最も注目されている作品の視聴者をそのまま引き継ぐ訳です。このハードルは非常に高い。賛否両論入り乱れる艦これ1話後の空気の中、颯爽と現れた新妹魔王が真っ先に魅せてくれた絵面がこれ
無駄にリアルな親子丼。
もうこの時点で僕含めた視聴者たちの視線は画面に釘付けです。
画面の向こうでは世間話している謎の親子。そして相変わらずリアルな親子丼。一体このアニメは何を伝えたいのか? 不穏な空気が張り詰める中、トイレに立った主人公が扉の先に見たモノとは……
トイレ中の(義理の)妹。
勿論突然の出来事に叫びそうになる妹ちゃん。そんな時に主人公である刃更が取った行動が……
自ら中へ侵入し口を抑える。
まさか呑気に親子丼食べていた男がここまでアグレッシブな行動をするとは誰も予想できなかったでしょう。「落ち着け! 俺たち二人共被害者だ! 落ち着け!」と必死に繰り返しますが、明らかに落ち着いた方が良い不審者は刃更の方。
開始早々ラッキースケベが始まるラノベアニメは多々ありますが、開始3分で主人公がヒロインをファミレスのトイレでレイプするアニメはまずないでしょう。
もうこの頃には視聴者たちは艦これの内容は全て吹っ飛んでいます。角川が全力をぶつけてきた超話題作を一蹴するインパクトを与えたアニメ、それが新妹魔王一話なのです。
因みにスピンオフのコミカライズだと、主人公が他のヒロインと比喩とかでなく真正面からセックスしていてビックリしました。
■13位
Charlotte 第10話「シャーロット」
この回については単体で記事を書いた程大好きなので、詳細はそちらを参照して貰いたいのですが、シャーロット未視聴に簡潔に説明すると、今迄アニメで積み上げてきた展開全てを、突然現れた画像のマフィア4人組が全て台無しにします。
この回はとにかく凄い。例えどのようにアニメが展開されようと、マフィアという理不尽な暴力には決して勝てない事が証明されたのです。せめて伏線や納得できる過程、後処理などがあれば良かったのですが、この4人はこの回だけのゲスト参戦で、結果的にはメインヒロインをただ凌辱しに来ただけです。
是非1~10話まで視聴後にこの記事と合わせてご視聴下さい。
■12位
プリパラ 64話「ハムとあじみ」
プリパラからあじみ先生初登場回。この「あじみ」という女の子がプリパラ女児に与えた衝撃は大きかった。
何とあじみちゃん、ただでさえ個性的なキャラが多いと言われたプリパラのアイドル達を、たった一話にして全て過去に葬り去った実力者です。
彼女の衝撃はキャプ一枚では伝わり難いのですが、一語で説明するならばとにかく煩い。まず何より煩い原因が語尾に「ダ・ヴィンチ」をつける。
語呂が良ければ芸術っぽければ何でも使うあじみ先生。登場して僅か数分で他のヒロイン達の声を全て無視して壁に落書きを始める。さながら彼女だけプリパラシステムでなく「ジェットセットラジオ」の住民です。
わかりやすく纏めると、今迄飽くまでアイドルとしての可愛い範囲内で奇抜な行動をしてきた中に、独りだけ本物の異常者が混じった戦慄がこの回全てに走っています。
奇しくもあじみ先生登場回の次の話からプリパラの放送時間が変更されたので、あたかも土曜朝の子供たちがあじみ先生を直視しないよう隔離されたようになったのもポイント。
■11位
ランス・アンド・マスクス 一話「本物の騎士(ヒーロー)なのだ」
ラノベアニメの一話は鬼門です。掴みとしての世界観をどれだけ表現できるか、また無数にある他のラノベアニメよりどれだけヒロインが可愛いか。その2つを両立できなければ視聴後はごっそり削られていくでしょう。
さて、ランス・アンド・マスクスの一話はどうだったかと言うと……
物語はまず幼女が登った崖から落ちるシーンで始まります。この崖ざっと10mはあるのですが素手で平然と登る幼女さんが凄い。「神々の山嶺」の登山家たちでもこんなスムーズには登れないでしょう。
そこで幼女を颯爽と現れた主人公が助ける……というよくあるボーイ・ミーツ・ガールなのですが、このアニメが凡百なラノベ設定と決定的に違う点が、
主人公が何故かマスクと槍を装備している。
このシーン、一見槍の力を利用して飛んだように見えますが全然そんなことないです。普通に主人公が自分の跳躍力を発揮して助けました。槍を抜いた意味もマントを羽織った意味も皆無です。
ここまでの間ですとファンタジーな世界観でのお話なのかなと認識してしまいますが、OPが終わるとなんと……
その辺の駅前でヤンキーに絡まれている女の子を助けます。
ここは本当に衝撃的でした。ファンタジーなら兎も角、真逆主人公が現代でマントと槍を形態している不審者だったなんて……。
後半に始まる明らかに作画にやる気のないヤクザとの戦闘シーンも必見。
それにしても原作のイラスト可愛らしくて良いですね。
■10位
ミス・モノクローム-The Animation- 3 第12話「DISTRESS」
ミス・モノクロームも8分アニメ枠なので自由に暴れて投げっぱなしで終わる回も多いです。この回はそんなモノクロームさんの中でも、ギャグに対してツッコミ不在なノンストップなジェットコースター回です。
話は北海道公演にやってきたモノクロームさんがチラシ配りをする場面から始まるのですが、
まず本人が入っているのに着ぐるみでチラシを配る意味はないです。おっさんしか居ないなら兎も角、本人が居るなら直接手で渡した方が千倍宣伝になるでしょう。しかし、このアニメではそんな細かい点はツッコミません。
そんなモノクロームさん人形に独りのファンが近づきます。「僕は北 海男(きた うみお)と言います!」北海道生まれだからと3秒でつけたよな名前の自己紹介に対し、「アリガトウ、北 海男」と優しく返事します。
モノクロームさん、やたら相手の名前が気に入ったのか、相手の「グッズ買いました!」などの声援に、「アリガトウ、北 海男」「マタクル、北 海男」とガンダムばりにフルネームを呼びます。
モノクロームさんと会話できてすっかり上機嫌な北 海男。すかさず「ちょっと待って下さい。フィアンセの北海 道子(ほっかい みちこ)も大ファンなんです!」とスマホを取り出します。「ウレシイ、北 海男。ソシテ、フィアンセの北海 道子」と喜ぶモノクロームさん。しかし北海 道子が通話を取ると……
「もしもし? 北海 道子? フィアンセの北 海男だけど~……。今どこに居るの? 今、北 海男の目の前に本物のモノっ……えぇ!? 北海 道子! もしもし!? もしもし!! ……北海 道子との電話が切れた」
と不穏な空気に。どうやら事故にあった様子。そこで救援隊に通話を掛けると……「えっ吹雪で救援に迎えない!? そんな、北 海男のフィアンセが! 北海 道子が!」と嘆きます。
と、まぁここまでで充分伝わったと思いますが、この回のしつこい名前連呼ネタは最後まで続きます。相手のボケに対するミス・モノクロームさんのアンドロイド特有のドライな反応のキレが最も活かされている回です。必見。
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■9位
影鰐-KAGEWANI- 第3話「帰還」
話としては真っ当にホラーです。海に潜っている最中に友人女性が怪物に襲われ死亡。その仇を取るため今回のエピソードの主要人物であるケンタくんがもう一度怪物に挑むため海へやってくる……とクトゥルフっぽいテイストの回。
ではこの回のどこにツッコミどころがあるかと説明しますと、
友人の命を奪った触手の怪物と、二度目の邂逅を果たすケンタくん。ここでホラーの定石ならば襲われて逃げ出すなり、奥の手を出し退治するなりで話が進む筈ですが……
なんとケンタくん、ナイフ片手に怪物へ真っ向勝負を仕掛けます。
見た感じちょっとチャラい感じの大学生だったケンタくん。まさか仇と会うや躊躇なく刺殺しに行くバーサーカーだったなんて……。ここで超カッコイイ主題歌をバックに戦闘シーンが始まります。ホラーアニメの筈が構成的には平成ライダーに近い。因みに勿論何の秘策もないケンタくんは怪物に殺されます。南無。
■8位
ドラゴンボール超 24話「激突!フリーザVS孫悟空 これがオラの修行の成果だ!」
復活の「F」をテレビシリーズ放送版にアレンジしたエピソードです。
ドラゴンボールアニメと言えば引き伸ばしですが、例に漏れずこの回の引き伸ばしも凄い。
場面は悟空VSフリーザと云う盛り上がりの頂点を迎えています。そこでアニメスタッフが違和感なく勝負を長引かせるため取った手法とは……
突如フリーザがコントを始めます。
まさか真剣に殴りあっている途中に至極丁寧なメッセージを贈られるとは聡明なピッコロさんでも読めなかったでしょう。ピッコロさん死んでますけど。
最近のドラゴンボールは引き伸ばしのため、この悟空とフリーザのどうでもいい会話が一々挿入されるのですが、二人共のほほんとした掛け合いを繰り広げるため違和感が酷い。殴り合いながら過去の思い出話に浸ったりします。ピッコロさん死んでるんだぞ。
そんな冗長な戦いに第一にキレたのが視聴者でなくまさかのベジータです。悟空とフリーザの戦闘に割って入り悟空の方を殴り始めるベジータと、見当違いの解釈をするフリーザ。なんなんだこいつら。
ベジータの乱心に激しく動揺するブルマたち。「脳みそまで筋肉だったか……」と散々な言われよう。そこでベジータの口から飛び出た言葉が、
フリーザへの忠誠の言葉。そのまま不気味な笑顔で拍手を贈ってくれます。
まさかサイヤ人の王子が元上司に媚び諂う姿を観せられるとは……
これには残忍なフリーザ様も思わずニッコリ。
しかしいつまで経ってもベジータは拍手を止めません。場はどんどん不穏な空気に包まれていきます。困惑する観客たちとパチパチパチパチパチパチと延々に続くベジータの拍手の音。そこでやっとフリーザが小馬鹿にされていると気づいてキレ始めます。
流石ジャンプ黄金期を支えたキャラ達だけあってコントも一流。露骨な引き伸ばし中だって視聴者を愉しませてくれます。最近はドラゴンボール芸人も増えてきましたが、矢張り原作のキャラ達が一番面白いという話。
■7位
ヴァルキリードライヴ マーメイド 第5話 「ジャイアント・ガール、リトル・ハート」
このブログの読者にも色々な性癖の方が居るでしょうが、皆さんは「巨女」属性はありますでしょうか?
「巨女」とは文字通り大きな躰をした女の子です。その大きさが180センチなどの現実的なサイズなのか、はたまたウルトラの母やちちびんたリカレベルにならないと認めないのかで日夜議論されています。因みに読み方も「きょおんな」と「きょじょ」が居たり。
この回はそんな巨女が登場するお話です。絵面のインパクトが強すぎて最早言葉は無粋なレベルなのでキャプ画像のみでご堪能下さい。
かの有名な「女体狂乱」を彷彿させますね。怯えるシャルちゃんが可愛くてお気に入り。
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■6位
ジュエルペットマジカルチェンジ 5話「メロンパンカーニバル/そしてみんないなくなった」
僕が愛してやまないジュエルペットシリーズから。マジカルチェンジについては前回の記事で単体で書いたのですが、そこで敢えて紹介しなかった回を選びました。間違いなくマジカルチェンジで一番の人気回なので逆に避けたのです。
いつものようにペットたちに朝ごはんを用意するあいりちゃん。メロンパンはペットたちにも好評です。が、
何日も何日もメロンパンは続きます。流石に違和感を持ったペットたちは遂に「私たち同じ一日を繰り返していない!?」とループモノのような台詞を放ちます。それを訊いたあいりちゃんはと言うと……
既にメロンパンに脳をヤられて自我を失っています。どうやらあいりちゃんはメロンパンが目的でなく、パンについてくるシールが目的のよう。シールを集めるとかわいい小皿が貰えるようです。
メロンパンを食べれば食べる程に小皿に近づく……、「これはカーニバルなんだよ!」と増殖してまで踊り狂います。
その後も紆余曲折あってルビーが小皿になって「気をつけるでぃっしゅ!」と画面の向こうの女児に注意喚起しますが、この内容の回で何をどう気をつけろと言うのか。果たしてこのアニメを観た女児たちは何を学べるのか。因みにここまでまだAパート。流石のジュエルペットシリーズです。
■5位
てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう 11話「今までの映像で遊ぼう」
色々とぶっ飛んだ回の多かったてさプルから11話。
この作品は声優たちのアドリブでの会話を収録してアニメにしていますので、話を展開するには声優たちが一堂に会する必要があります。しかし、11話では冒頭から「遂に恐れていた事態がやってきました……」とお通夜モード。なんと声優たちのスケジュールが誰一人合わなかったのです。そこで「「えーっ!?」」と驚く一同。ここですかさず「このえーっ!? も全員別撮りです」と補足が入ります。
恐らく製作も本当に面倒臭かったのでしょう、キャラの一人に「ミキサーの常川さん、お疲れ様です」と労いの言葉を言わせます。
そんな混沌とした状況の中、全員揃わなくとも何とかアニメらしくできるよう取った手段が、今迄の映像に新規音声をつっこむ総集編。
始めの頃は「泣きじゃくりながら」喋らせるなどわかり易いものでしたが、
ネタが切れてきたのか段々と意味不明な方向へ。この回、総集編としては何喋っているか分からないし、勿論初見の視聴者からは何が起こっているのか理解できない。正直この回は視聴しているだけでキャストのヤケクソ感に心臓がズキズキしてきます。
「面白い・面白くない」以前に制作上のアクシデントで生まれた苦肉の策という意味では、今回の記事の主旨にピッタリ。通して見るとこういう部分もてさぐれなのかなと嫌いになれなかったり。
宣伝ですが1期2期を纏めて八千円程度で購入できるBDは非常にお勧めです。
■4位
おそ松さん 1話「復活おそ松くん」
パロディの酷さなら間違いなく一位のこの回、なんと余りに酷すぎてDVDには収録されずお蔵入りに。
おそ松さんが広まりすぎて今更感想を書き込むには寒いので控えますが、それでもこの回が放送された時の視聴者の困惑っぷりは忘れられません。
特に「赤塚先生に怒られるよ」的な会話からの「大丈夫とっくの昔に死んでるから」のブラック・ジョークは流石です。
BLネタやファンの奇行にばかり注目されがちですが、何だかんだ過去の赤塚作品のオマージュがあったりとオールドファン向けでもある所含めて好きな作品です。
因みに原作の方が気になった方は「赤塚不二夫傑作選」をお勧めします。イヤミとバカボンのパパが共演する回の切れ味は、平成のギャグ漫画と較べても謙遜ないスピード感ですよ。
全員集合でオールスターなのだ!! (光文社文庫―赤塚不二夫傑作選)
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■3位
下ネタという概念が存在しない退屈な世界 第6話「手作りのぬくもり!」
タイトルに反して下ネタしか存在しなかったラノベアニメから、オリジナル回かつ原作者脚本である6話。
下ネタが法律で規制された世界で隠れてローターを作ろうという回なのですが、運の悪いことに製作途中でアンナ先輩に見つかってしまいます。
この世界の住人は下ネタを認識していないので、実物のローターを見てもそれが何か理解できないアンナ先輩。あろうことか主人公による自分への贈り物だと解釈してしまいます。
自室で嬉しそうにローターをネックレスにするアンナ先輩。
こうして見るとローターも何だかオシャレに見え……見えない……。
翌日、主人公がどうやってローターを回収しようか試行錯誤している間に、誤ってローターのスイッチがオン。ネックレス状態で谷間に収められているため、突如激しくシェイクし始めるアンナ先輩のおっぱい。
しかし彼女はこれがローターの所為だと認識できないので、恋愛感情による胸の昂ぶりだと誤解してしまう。
極度の昂奮状態のアンナ先輩に押し倒され、偶然にもパイズリ状態になってしまう二人。胸から伝わってくる振動で思わず勃起してしまう主人公。この時の陰茎が膨らむ様子をチンアナゴやキリンなどで比喩する演出には笑いました。
この回の酷い所は本編だけではない。本編だけの内容でも充分面白いのですが、それだけでは3位にまで選ばなかったでしょう。なんと下セカ6話は特殊EDになっており……
例のプールをバックに片栗粉Xの制作手順を一から解説します。
断言しますが、これまでのアニメ史で丁寧にオナホの作り方を放送したアニメは下セカが初でしょう。
自身の歌をBGMに下品極まりない映像を流される上坂すみれさんの心情や如何に。
■2位
俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」としてゲッツされた件 12話(終)「不束者ですが、末永くお願い致します。」
庶民サンプルについては自分もツイッターで何度も触れて、10話に至っては単品で記事までにしたのですが、
このアニメは最終話でもやってくれました。
正直、原作のままなら無難に良い話で締めると油断していたので、まさか最終回に最も高度なギャグを持ってくるとは想像だにせず完全に不意討ちを喰らいました。
この回の提供もまた素晴らしい。このカットを観て身構えない視聴者はまず居ないでしょう。誰もが「これは何か来るな……」と予感するでしょう。そしてその予感は確信に変わります。
話は前回から引き続き、家の都合で結婚させられるヒロインを救出するため屋敷に侵入するシーンから始まります。
迫り来るドローンや何故か一般家庭なのに容赦なく押しつぶしてくる隔壁などの罠を攻略しながら進んでいく主人公一行。
しかし、不意なことから隔壁の閉まっていくスピードに間に合わなくなり、このままでは全員押し潰れてミンチにされてしまう……そんなピンチに駆けつけたのが
OPに出てくるマッチョ達。
まさかのゲスト登場です。因みにこの人達がどこから沸いた何者なのかの説明は一切なし。更に主人公たちとの会話がないどころかお礼もありません。
まるで何事もなかったかのように先へ進んでいく主人公たち。
そして次の部屋に待ち構えていた意外なモノとは……
ゲシュペンスト似のカッコいいロボット。
一体何を想定してこの館の主人は巨大ロボットを用意したのでしょうか。またしても襲いかかるピンチを救ってくれたのが……
偶然屋敷内で外界とは時の流れが違う部屋を発見し修行を積んできたヒロイン。
勿論今迄の庶民サンプルにそんなファンタジーな展開も伏線もありません。最終回だからってぶっ飛ばしすぎ。最高。
何やかんやあって縁談中のヒロインの部屋まで辿り着いた一同。
「私たちは同じ庶民部の仲間だ!」と大人たちを必死に説得する面々。頑なに麗子を友達だと認めなかった愛佳ちゃんも、今迄の想い出を語って縁談を中止するように訴えかける名シーン。そんな庶民サンプル屈指の感動的な雰囲気の中で飛び出したのが……
まさかの号泣ゲッツ。
確かに庶民サンプルと云えばゲッツな訳だがここで持ってくるとは……。「どんな時もギャグとダンディ坂野を忘れないこのアニメが大好きだ」という気持ちで一杯になる最終回でした。
TVアニメ「 俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」としてゲッツされた件 」エンディングテーマ「 トワイライトに消えないで 」【アニメ盤】
- アーティスト: 原由実
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- 発売日: 2015/11/25
- メディア: CD
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1位
聖剣使いの禁呪詠唱 12話(終)「二つの生を越え」
矢張り一位はこれしか有り得ないでしょう。
流れるようなツッコミどころ満載の展開、どことなく迫力を感じさせない演出、叫ぶだけで笑いが堪え切れない「思い……出した!」のキメ台詞。
満点。満点なんですよこの回は。
先ほどの下セカで特殊EDを紹介しましたが、このワルブレではOPが特殊でした。
どこがどう特殊だったかと言いますと、何だかいつもより映像が早いなぁと思っているとサビの途中でOPが終わる。
いや、最終回だから尺が必要なのは解るんですけど、じゃあ最初から全部切ろよというか、切るにしてももっと上手い方法あっただろというか、後10秒くらいなんだから切る必要ないというか、もう兎に角真逆歌っている途中でフェードアウトしていくのは素人目から見ても雑すぎる。シリアスな最終回でOPから笑わせてくるアニメなんて前代未聞です。
最終回はなんか凄いらしい原作者も知らないドラゴンと戦っている所から始まります。このドラゴンから逃げる一般人たちもどことなくシュール。
そんな中颯爽と助けに来たのが主人公。走りながら詠唱まではカッコいいのですが、どうカッコつけようと最後に鳴るSEはお馴染みの「チーン」の音。何故アニメスタッフは一番の見せ所である呪文のSEに電子レンジを選んだのか。
しかし原作者も知らないドラゴンは、原作者も知らないのにラスボスなのでそれなりに強く、返り討ちにあったヒロイン達が石化されてしまいました。原作者も知らないドラゴンは石化フェチだったのです。
原作者も知らないドラゴンが口から吐き出している気持ち悪い生き物は、このアニメのマスコット通称「オナホ蟲」です。
妹含めヒロイン達を石にされて怒りを露わにする主人公。その怒りの糧に力を放出する演出が……
このスーパービリビリ人です。
視聴者側からは主人公がビリビリしてるから何が変わったのか全く伝わりませんが、主人公はビリビリしたまま思う様刀をドラゴンに突き刺します。主人公が「しねしねぇ!」と叫ぶラノベアニメも珍しい。
その後不思議空間でヒロインたちの力を借り、恒例の「思い……出した!」を発動。それにしてもイメージ映像でまでビリビリさせてる意味はないのでは。
パワーアップ状態の後に色付きのオナラにしか見えない力で飛んで行く3人。さながら初期のキン肉マンです。
そしてパワーアップした力で何か凄い剣を、原作者も知らないドラゴンに叩き込むのですが……
選りに選ってSEが「ゴォ~ン」と鈍い音を出す。
お世辞にも切り刻んでるとは思えないSEで原作者も知らないドラゴンを見事討伐。よく見たら剣先が頭に当たっただけ。このドラゴンは一体何だったんでしょう。原作者も知らないので本当に誰も知らない可能性もあります。
その後平和になった街でイチャつく主人公とヒロイン。それを見た妹が猛ダッシュで追跡してきます。因みにこの子は何故か「フォーフォッフォッフォ!」とバルタン星人のような笑い声を出します。この時も出してます。
実はこのシーンに限ったことでなく、このアニメ自体の高速表現は独特です。
そして最終回っぽいヒロインたちからのダブルキス。
何とも羨ましい状況に陥った主人公の行動は……
■総括
如何でしたでしょうか? 2015年も多くの面白いアニメがありましたが、矢張りED曲をバックに坂から転がっていく最終回には敵いませんでした。こうして見るとラノベアニメが強いですね。2016年も良い狂ったアニメが登場することを願います。
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