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きょう日韓外相会談 従軍慰安婦問題で妥結目指す
12月28日 4時01分

きょう日韓外相会談 従軍慰安婦問題で妥結目指す
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岸田外務大臣は、いわゆる従軍慰安婦問題の妥結を目指して、28日にソウルで韓国のユン・ビョンセ(尹炳世)外相と会談します。岸田大臣は、妥結に向けて創設を検討している基金の規模などで詰めの協議を行うとともに、合意に至った場合には問題を蒸し返さないという確約を韓国側から取り付けたい考えです。
岸田外務大臣は、慰安婦問題の早期妥結を目指す安倍総理大臣の指示を受けて28日にソウルを訪問し、韓国外務省でユン・ビョンセ外相との日韓外相会談に臨むことにしていて、これに先だって、27日に両国の外務省の局長協議で詰めの調整が行われました。
慰安婦問題を巡って韓国側は、日本政府として法的責任を認めるよう求めていますが、会談で岸田大臣は、財産・請求権の問題は完全かつ最終的に解決済みだという日本の立場を堅持する構えです。そのうえで岸田大臣は、元慰安婦を支援するため、政府が拠出する新たな基金の創設を提案することにしています。基金について日本政府は、元慰安婦に償い金などを支給した「アジア女性基金」のフォローアップ事業として続けている医療や福祉分野での支援事業を拡充するものにしたい考えで、基金の規模を巡って韓国側との間で詰めの協議が行われる見通しです。
さらに、岸田大臣は、ソウルの日本大使館の前に設置された慰安婦を象徴する少女像の撤去を求めることにしています。そして、日本側は、両国間で合意に至った場合には「不可逆的」な合意だとして、二度とこの問題を蒸し返さないという確約を韓国側から取り付けたい考えです。
ただ、日本側は、韓国政府が、韓国の国内世論の動向もにらみながら判断するのではないかとみていて、28日の外相会談に向けてギリギリの調整が進められる見通しです。

韓国 国民理解得られる水準の合意模索か

会談で韓国のユン・ビョンセ外相は、いわゆる従軍慰安婦の問題について、「財産・請求権の問題は、完全かつ最終的に解決された」と明記した50年前の請求権協定の対象外だとする従来の立場を改めて示したうえで、元慰安婦への支援策を巡って、国民の理解を得られる水準の合意を模索するとみられます。
ユン外相は、27日に記者団に対し、「請求権に関するわれわれの立場は今後も変わることがない」と述べました。これは、日韓両国が50年前に国交を正常化した際に、「財産・請求権の問題は、完全かつ最終的に解決された」と明記した請求権協定を結んだものの、いわゆる従軍慰安婦の問題は協定の対象外だとするこれまでの韓国政府の見解を強調したものです。
一方で、両国の首脳は先月、慰安婦問題の早期妥結を目指すことで合意しており、ユン外相は会談で、請求権についての従来の立場を改めて示したうえで、元慰安婦への医療や福祉分野での支援策を巡って、国民の理解を得られる水準の合意を模索するとみられます。
ただ、韓国政府は、ソウルの日本大使館の前に設置された慰安婦を象徴する少女像の撤去について、「民間団体が設置したものだ」として妥結の前提条件にすることに難色を示してきただけに、会談では日本側との間で厳しいやり取りも予想されます。

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