プリウスのシフトBって何？ビギナー必見！Bレンジ克服講座

私がプリウスに乗り始めの頃、叔父のKさんにプリウス独自の運転方法を、色々と教わりました。

Kさんはタクシードライバー。営業車はプリウスですので、その道のプロです。


プリウスの、シフトノブの意味や使い方などは、分かってしまえばなんともありません。

でも、知らないと危険な事もあります。

最初は当然、私もプリウス初心者でした。

その頃、Kさんから教わった運転の仕方は、今でも安全運転の基礎になっています。


今回はその中でも、ビギナーの方には絶対外してほしくない、プリウスのシフトBについて書いてみます。


ビギナーさん必見！

今日から使える、Bレンジ克服講座です。

シフトのBは ブレーキのB

シフトのBは、ブレーキ（Brake）のBです。

ブレーキといっても、エンジンブレーキのことで、足でかけるフットブレーキの事ではありません。

Bレンジに入れておけば、アクセルを戻すだけで、エンジンの回転が落ちて、エンジンブレーキが掛かる訳です。

エンジンブレーキの理屈は、普通の車とまったく変わりありませんね。


では、Bレンジが無い車もあるのに、なぜプリウスにはBレンジがあるのか？

不思議ですよね。


これからが、肝心なところです！

次のとこ、試験に出ますよ。^^

Bレンジが ある理由

プリウスでの通常走行は、Dレンジを使います。

（DレンジのDは、ドライブのDです。）


ここが、肝心なんですが、

プリウスの場合、Dレンジの状態でアクセルを戻しても、エンジンブレーキはかかりません！




例えば、箱根駅伝に出てくる様な、長〜い下り坂をフットブレーキだけで下ると、ブレーキが熱で効かなくなる事があり、非常に危険です。

なので、長い下り坂を安全に走るためには、エンジンブレーキが使える仕組みが必要です。

つまり、それがBレンジなんです。


オートマチック車や、マニュアル車では、2速や3速などのギヤを選べば、エンジンブレーキが使えます。

しかし、プリウスは無段階変速なので、2速、3速といったギヤの概念はありません。

プリウスで加速しても、変速のショックが無いのは、ギヤが連続的に変化しているからなんです。


実際に、プリウスのシフトノブには、2速も、3速もありませんよね。

こんな理由から、プリウスにはBレンジが用意されています。

Bレンジは いつ使うのか？

そんなBレンジですが、いつ使うのか ．．．？

坂でしょ！


よく出来ました。

今までの話の通り、フットブレーキだけで長い坂を下ると、安全上良くありませんからね。


しかし！ プリウス乗りの回答としては50点です。

Bレンジは いらない？

プリウスは御存知の通り、ハイブリッド車です。


ハイブリッド車は、減速時のエネルギーを電気として、バッテリーに回収しています。

なので、充電のメーターを振り切らない軽いブレーキでは、電気を回収するモーターの抵抗だけで減速します。


つまり、フットブレーキを軽く踏んだ状態では、ブレーキパッドを、まったく使っていません。

ブレーキパッドを使わない目安は、メーターのCHG（チャージ）を振り切らない程度です。

ブレーキパッドを使わないって事は、熱を持ちませんから、ブレーキの効きが悪くなることもありません。

さらにブレーキを踏み込んでも、ブレーキ自体の負担は、かなり少なくなっています。


と言うことは．．．

プリウスは普通の車みたいに、エンジンブレーキをあまり必要としません。


だったら、もう一度、

Bレンジって、いつ使うのでしょう？？

Bレンジは ここで使う！

プリウスでBレンジを使う場面は、バッテリーが満タンになってからの、長い下り坂です。


理由は、この状態が、ブレーキパッドの負担が大きくなる場面だからです。

バッテリーが満タンになったら、充電が出来ませんから、モーターによる減速も出来ません。

この時、軽いフットブレーキでも、自動的にエンジンブレーキが弱くかかり始めますが、ブレーキパッドも常に作動しています。

そうすると、パッドが熱を持ってブレーキが効かなくなるので、かなり危険ですよね。


つまり、バッテリーが満タンになったら、Bレンジに入れて、エンジンブレーキを意識的にかける必要があります！


では最後に、Bレンジはいつ使うのか？

と、聞かれたら、
これが、正解です。^^

Bレンジと Dレンジの使い分け

Bレンジで走行が出来たら、今度は必要に応じて、通常走行のDレンジに戻しましょう（Bレンジ解除）。


方法は簡単で、シフトをDに入れ直すだけです。

そうすれば、走りながらでも、BレンジからDレンジに変わります。変速のショックも、制御されているので心配ありません。


そして、2つのレンジの使い分けを上手にして下さい。

例えば、
こんな感じです。

操作に慣れてくれば、スッスッと、2つのレンジを使い分けられる様になります。マニュアル車みたいに、コーナーの手前だけで、エンジンブレーキを利かすなんてことも出来ます。


シフトノブの、具体的な操作方法はこちら。

プリウスであれば、車種が違っても操作は一緒です。


ちなみに、Bレンジでエンジンブレーキを使うよりも、Dレンジでフットブレーキを使う方が、より多くのエネルギーを回収出来ます。

なので、バッテリーが充電出来る状態の時には、Dレンジの方が燃費が良くなります。

エンジンブレーキだけでは、あまり充電出来ませんからね。

まとめ

長い下り坂を走る基本は、登る時と同じギヤで下ることです。

例えば、上りで2速なら、下りも2速を使うと、エンジンブレーキの効果でブレーキにかかる負担をすごく減らせます。

プリウスにはギヤはありませんが、この感覚が非常に大切です。


なので、長い坂を下る時には、
この2つを、思い出して運転して下さい。

そうすれば、下り坂も怖くありません。


なぜって？


ここまで読んで頂いたあなたは、すでにBレンジを克服していますから！

お疲れ様でした。^^

最後に

実は私も、免許取りたての頃に、危ない経験をした事があります。

峠の長い長い下り坂で、妙にブレーキが効きにくいなと思って、車から降りてタイヤに顔を近づけると ．．．

ちょっと臭い！

ゴムの焦げる、嫌〜な匂いです。

ブレーキパッドが、熱で溶けていたんですね。


その時は、なんとか気がついて大事には至りませんでしたが、今思うと冷や汗ものです。

あなたもこんな危険な体験をしないためにも、Bレンジを活用して下さい。


プリウスの運転については、詳しい記事が他にもありますので、ぜひ見ていって下さい。

プリウスの「燃費・運転」の記事一覧

Sponsored Link