北の対韓国政策担当、金養健氏が交通事故死

北朝鮮で対韓国政策を担当した金養健氏が死去
韓国政府「殺害された可能性は低い」

北の対韓国政策担当、金養健氏が交通事故死

 北朝鮮で対韓国政策を担当してきた金養建(キム・ヤンゴン)朝鮮労働党書記(統一戦線部長)が交通事故で死亡した。北朝鮮の朝鮮中央通信が30日に報じた。金養建氏は北朝鮮で哨戒艦「天安」爆破や延坪島砲撃を起こした朝鮮人民軍の強硬派に比べると、どちらかと言えば対話重視型の穏健派とみなされてきた。そのため当分は南北関係で北朝鮮が強硬な態度に出るとの見方も浮上している。  

 朝鮮中央通信は30日「29日午前6時15分、金養健秘書が交通事故で死亡した」とした上で「遺体は平壌市普通江区域のソジャン会館に安置されている」と報じたが、事故の具体的な内容については明らかにしなかった。北朝鮮は金養健氏の葬儀を国葬とし、朝鮮労働党の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記自ら葬儀委員長を務めるようだ。

 金養健氏は2007年に朝鮮労働党統一戦線部長に任命され、その直後から南北対話を担当してきた。北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋によると、最近北朝鮮では韓国や中国との関係について金養健氏と強硬派の間で意見の対立が繰り返されてきたという。そのため今回、強硬派が交通事故にみせかけて金養健氏を殺害した可能性も一部でささやかれている。しかし韓国統一部(省に相当)や情報機関は「金正恩氏が葬儀委員長を務めていることから考えると、殺害された可能性は低いだろう」との見方を示している。

 統一部は30日、洪容杓(ホン・ヨンピョ)長官名義で「南北高官級の当局者会議で有意義な合意を引き出した金養健秘書が、今回死去したとの知らせを聞き、弔意を伝えたい」という内容の通知文を送ったことを明らかにした。

黄大振(ファン・デジン)記者
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