低迷する韓国経済:寿命を迎えた韓国型成長モデル

内外専門家から改革求める声

 経済的な解決法としては、世界的な景気低迷が長期化することに備え、破綻企業の構造調整を急ぐべきだとの意見が多かった。韓国は08年の世界的な金融危機以降、低金利で経営難の企業を支えてきた。ジョージ・メイソン大学のテイラー・コーウェン教授が「韓国経済はひどい傷に絆創膏(ばんそうこう)を貼るという処方を続けてきた」と語るのもそのためだ。金容徳(キム・ヨンドク)元金融監督委員長は「経営難の企業を淘汰(とうた)する構造調整で新たな成長動力は花咲く経済的土台を整えるべきだ」と述べた。

■ドイツ式改革をモデルに

 韓国が参考にすべき国として専門家が挙げるのがドイツだ。ドイツは1990年の東西ドイツ統一以降、経済成長率が1%前後に低迷していたが、思い切った経済改革で低成長のトンネルを抜けた。

 シュレーダー首相が率いた社会民主党政権は2003年から企業の解雇条件緩和、失業手当の給付期間短縮など「ハルツ改革」と呼ばれる労働改革を断行した。その後就任した右派のメルケル首相も改革を継承した。社民党は左派と労働界の反発で政権を失ったが、權五奎 (クォン・オギュ)元経済副首相はシュレーダー首相を「欧州の病人と呼ばれていたドイツをユーロ圏の成長エンジンへと改造した主役」として評価した。康奉均(カン・ボンギュン)元財政経済部長官は「左派、右派の政権が危機意識を共有し、経済政策で一貫性を保ったドイツのモデルに従わなければ、韓国経済は長期不況に陥った日本と同じ道を歩むことになる」と指摘した。

羅志弘(ナ・ジホン)記者
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