朝鮮日報が選ぶ2015年韓国10大ニュース

朝鮮日報が選ぶ2015年韓国10大ニュース

 本紙は2015年を振り返り、韓国10大ニュースに中東呼吸器症候群(MERS)の流行や教科書の国定化方針決定などを選定した。10大ニュースは以下の通り。

■MERSで38人死亡、経済に打撃

 5月20日、中東から帰国した韓国人男性(68)が中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスに感染していることが判明して以降、全国民が夏の間中、MERSの恐怖におびえ続けた。186人が感染し、このうち38人が死亡、感染者と直接的または間接的に接触したとして自宅や施設で隔離された人は1万6000人余りに達した。MERSの流行は、最初の感染者発生から218日後の12月24日午前0時をもって終息が宣言されたが、韓国は世界2位のMERS発病国という不名誉な記録を作った。MERSの恐怖が広がる中、飲食店や大型スーパーでは客足が途絶え、約2000校の学校が休校し、外国人観光客が大幅に減少するなど、経済に打撃を受けた。

■歴史教科書の国定化、政界の争点に

 教育部(省に相当)は10月12日、北朝鮮に融和的だなどとして議論を呼んでいた中学・高校の歴史教科書を検定制から国定制に切り替え、単一の教科書を採択する方針を発表した。これに対し野党は、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が父である朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領らの独裁を美化する教科書を作ろうとしていると反発、さらに一部の歴史学者が相次ぎ執筆拒否を宣言するなど、国定化は政界の争点となった。政府は近く歴史教科書の編さん基準を発表し、来年中に執筆を完了し、2017年3月から各学校に新しい教科書を配布する計画だ。

■北朝鮮の地雷挑発で一触触発の状況に

 南北軍事境界線を挟む非武装地帯(DMZ)の韓国側で8月4日、北朝鮮が埋めた地雷が爆発し、韓国兵2人が重傷を負った。韓国軍が報復として拡声器を使った北朝鮮向け宣伝放送を再開すると、反発を強めた北朝鮮は最前線地域で韓国に向けて砲撃を加え、さらに「準戦時状態」を宣言。南北間で軍事的緊張が一気に高まった。事態の収束に向け、韓国の金寛鎮(キム・グァンジン)大統領府(青瓦台)国家安保室長(閣僚級)と北朝鮮の黄炳誓(ファン・ビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長が同月22日から3日間、高官協議を行い、宣伝放送の中止や準戦時状態の解除、南北当局者会談の早期開催などを盛り込んだ「8・25合意」に至った。

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